2015年03月07日

「Go!プリンセスプリキュア」が揃ったよ


 文句のつけようがない。


 ご覧になってますか諸兄諸姉。
 日曜朝は正座鑑賞から始まりますよね。

 まず1話は状況説明とはるかのキュアフローラへの初変身、初戦闘。
 前回書き忘れましたが「プリキュアが帰ってきた感」はこの初戦闘にもありました。フローラは最初こそ戸惑っていたのですが、コツを掴んでからは抜群の動きできっちり相手を叩きのめします。
 これです、これが久しぶりだったんです。
 Fw、MH、SS、5、5g飛ばしてFrといずれも初回戦闘で敵を倒します(5gは名乗りまでで次回に続きますが#2頭で撃破)。プリキュアはシリーズが違っても常に「伝説の戦士」なので、最初から強くてあたりまえなんです。
 ところがこれHCでガラッと変わる。

HC……#1冒頭でムーンライトがダークプリキュアに完敗。#1ラストでブロッサム変身、しかし#2冒頭で負けてコッペ様に救出され撤退。
Su……#1は二人が喧嘩しつつなんとか変身まで。しかし#2冒頭で敗北、音符を取り逃す。
Sm……ハッピー変身後勝手がわからず逃げ惑う。最後はなんとか気合いで辛勝。
DD……#1冒頭回想、ソードはトランプ王国を守れない。本編でもソード1戦目に勝利するも2戦目で挟まれる。#1はハート変身まで。
Hp……冒頭戦うプリンセスがそもそも全戦全敗のプリキュア。負けたところをフォーチュンが助け船。#1はラブリー変身まで。

とまあこんな感じで、ありていに言えば弱いんですよ最初。もちろんそれはその後の成長を目を細めて楽しめるので別に悪い仕掛けじゃないんですが、今作で初戦闘のフローラが歯を食いしばって鉄拳叩きこむ様を見て、
「つよい」(確信
 この感じが懐かしい。
 伝説の戦士ですからねえ。
 ちなみにプリキュアの強さは変身前の(特に身体的な)強さとあんまり関係がないようで、初回から強いドリームもピーチも普段運動ダメです。(ただしやはり「運動能力学年トップクラス」もわんさか居て11/40人ぐらいはそんな感じ)

 でもって2話でマーメイドが加わります。
 以前の分類で言うと「青キュア」なんですがこの「青」というのがプリキュアでは曲者ワードでございましてねええ。戦隊で青言いますとクールで実力派な宮内洋でございましょう?「バードミサイルをお見舞いしてやるぜ」と。違うんですよプリキュアでは、歴代青のあだ名を並べましても、

 OL・knpk・珍獣・猫・道・ガチレズ・コミュ障

と実に濃ゆい。特にそのOLさんとモロ被りの設定(生徒会長、皆の憧れ、超お嬢様)でしたのでどんなアレかと期待半分不安半分で観てましたら……ええ、厳しいことには厳しいですがなんとも優しいし決断力あるし頭もいい。
 いい人なんですよみなみさん。
 はるかが当たって砕けろで真正面からぶつかっていきましたら、ちゃんと嬉しく感じて受け止める。これだけでも「まっとう」な人物であることが伺えます。
(逆に言うとOLさんが常にキリッとしていられたのは、あれ隣にいつもこまっつぁんが居るからなんだなあ、と)

 1話ではるかの、2話でみなみの紹介が終わって3話でついに期待の大型新人きららかな?と思いきや3話は「寮で犬を飼う」という話でズラしてくるのがこれがニクイ。
 なぜと申しますと黄色(きらら)は世に「あざとイエロー」と言いますようにだいたい予告から人目引くこと多くてですね、こんなもん持ってくると2話の内容全部忘れちゃう。
 思い出しますよHC#22。責任感ある園芸部の部長さんが頑張る、とってもいいお話なんですが、#23予告のサンシャイン変身バンクチラ見せに全部持って行かれた。
 Smの#2も、知り合ったばかりのみゆき(ハッピー)を助けようとするあかね(サニー)が超カッコイイ回なんですけど、これも予告で「じゃんけんぽん」とか言われて全部吹っ飛ぶ。
 それを避けるために、というわけではないと思いますが、結果的にみなみさんの印象が薄れなくてよかった。
 この回は飛ばしてきた作画面で若干不安のある回なのですが、画面はとにかくパフが可愛くて(若手声優さんなのも効いてる!)、はるかの行動力や積極性も輝いてたし寮の雰囲気も伝わるしサブキャラもどっさり出てきたし、いい回でした。

 で噂のトゥインクルが#4で大名出勤ですわ。それもパフューム(変身アイテムの片方)なぜか持ってるこの子!「ええーっ!」それ持っててゼツボーグに襲われたから軽やかに2人に返す。「ええーっ!」なんだかんだで変身して完勝して「これからがんばろう!」「がんばらないよ」「ええーっ!」
 天丼てヤツですわ。
 基本ですな。
 プリキュアでは基本じゃない(笑)
 2回も、特に一旦変身後も「やりまへん」言うのはもちろん初めてです。
 しかし変身前から重機を操って敵に一泡吹かせるなど非凡なセンスの持ち主。また期待値高まり切っててバーがブブカでも跳べるか、ってぐらい上がりきってた変身バンクも納得十二分の出来映えでええもう。いちいち一区切りごとにポーズ決めるのが小癪なんですが、これも「元々モデルだから」と言い訳を固められてはぐうの音も出ない。よっ!錦itaoka!
 若干気怠く・鼻に掛かった声で・ジト目を交えつつ
「お覚悟はよろしくて?」
 はい。
 はい。

 #4は作監が爲我井さんで、わたし以前のシリーズをDVDで観たりしてるもんですからむしろおなじみ感があったのですが、実はHC以来でもう5年ぶりとか。(ちなみに栄光のシリーズ第1話作監)
 爲我井さんの戦闘シーンは暗くて怖くて痛そうなんです。敵キャラも不気味でねぇ。この画面がまた星空をバックに流星キックを放つ強キャラ・トゥインクルにマッチしてました。

 ということで5話。なおも入信を迫るはるかにきららが忙しい毎日を体験させて諦めさせようとする、のですが、結果はむしろ逆、いろいろあって無事仲間になる。この回観て、5の#29、のぞみがうららの一日マネージャーをやる回や、Frの#9、美希が仕事とプリキュアの間で揺れ動く回など思い出したファンも多いはず。長寿シリーズならではの楽しみ方もできますなあ。

「だったら……一緒に喜んでよ」(頬染

 なんですかこれは。
 俺を殺す気ですか。

 この回最後はプリキュア名物「名前呼びの儀式」。彼女たちは友だちになる前にプリキュアとして繋がりを持つことが多くて、最初は「鈴木部長」「原田くん」みたいに呼び合ってるわけです。これが「イチロー」「ハラケン」みたいに呼び合うようになる。プリキュアの例を出せよ。
 これ大事なシーケンスでして、元々三人共幼なじみのFrでもせつな(パッション)が加わった時に、同じくSu、幼なじみの響・奏にエレン(ビート)が加わった時にもやってます。
 ここがここまで5話連続で脚本担当の「もう一人の田中」ことシリーズ構成・田中仁氏の腕の見せどころ。ここ全部書き出しましょうか、こんなことTPP妥結前の今でないとできませんからね、

きらら「そんなわけでよろしく! はるはる、みなみん」
みなみ「よろしくたのむわね」
はるか「みなみん!?」
みなみ「わたしのニックネームらしいわ」
はるか「ず、ずるい……わたしも『みなみさん』って呼んでいいですか!」
みなみ「そ、それならわたしも『はるか』と……」
きらら「好きに呼べばいいじゃん。友達なんだし」
みなみ「友達……」
はるか「そ、それでは……みなみさん」
みなみ「はるか」
は・み「「えへへ……」」

 私あんまり百合属性ないんですけど、そんな私でもどうにかなっちまいそうだぜ、てヤツですわ。
 なんですかこれは日曜の朝から。
 このわずかなやりとりに三人の性格の違いがしっかり描かれており、かつわざとらしくなく自然に「この三人ならばこうであろう」と思わせる芝居。これなかなか自分の中でキャラがしっかり動いてないとできない芸です。
 芝居は自然な方が難しいんですよ。
 呼んでいいですか!のところのはるかの顔もたいへん可愛かったです。作画チームもよく意を汲んでらっしゃる。

 そして5話目にしてよーうやく敵の大将(今のところ)ディスピア様がご発声。CVもちろん榊原良子大先生、クシャナ殿下でありハマーン様であり南雲隊長ですよ。
「ひけ」
 はい退きます。はい。
 カナタ王子に至っては#1の回想以降出てこない。ホープキングダム(とその危機)の様子もまだ語られていません。来週ようやくミス・シャムール登場。敵方も三人目の幹部登場。あの銀髪の美少女はいったいいつ。
 この情報小出し感もうまい具合です。プリキュアは子供向けということもあってか事情説明は最初にばばばっとやるケースが多かったんですが、今回はいいかんじに興味を先へ先へ持っていかれる。
 #4がいい例ですが、きらら=トゥインクルだけにフォーカスを当てるのではなく、はるかの行動力とそれに付き合ってあげるみなみの優しさもよく描かれていました。
 ARM陣営におけるbig.LITTLE戦術てヤツですかな(違う)表の大ネタはしっかり描くけど、裏に小ネタも仕込んでおく。
 一話モノの気楽な観心地と(シリーズでこれが一番強力なのがSm)、連続ドラマの次が観たい!という興味(こちらはDDかな)を巧く両立させていると思います。

 頭5回でロジカルな文句のつけどころがほとんど、っていうか、ない。
 うまく回る時って、なんでもうまく回るんですよね。というか、「回ってる」っていうことが「うまくいってる」ことそのものというか。

 田中裕太監督・田中仁構成が(いままでのところ)うまくいっている、というのは実はプリキュアにとって非常に重要です。
 というのも、おふたりとも「プリキュア育ち」なんですよ。もちろん他のお仕事もされてますけど、これが初監督&初構成。つまり人材の再生産がシリーズ内だけで可能になったということで、この調子でもうあと2、3年ももてば永遠に安泰だ!

 最初からこんなに飛ばして息切れしないか心配しますが、それは恐らく杞憂。この調子だとたぶんガッチリ仕込んでありそうなので、とても楽しみです。

 あああの銀髪の美少女はパッションやビートのようにプリキュアになるんだろうか、それともルミナスやローズのように正規雇用・非プリキュアだろうか、あるいは満薫やレジーナのようにそのまま味方側に付くのかいやひょっとしてダークさんのように最後までライバル……
 ここんとこ毎日が日曜みたいなもんなのに肝心の日曜がなかなか来ない。

posted by 犀角 at 05:02| コンテンツ