2015年05月07日

MacBook (Early 2015)


http://www.apple.com/jp/macbook/

 買いましたよ。
 1.1G/256GBのスペースグレイ。ヨドバシ・ドット・コムで160,700円の5%ポイントバック。


 4/10の16時に予約受付開始でしたが色(3色)の選択とキーボードの感触を確かめたくて、4/24の発売日後にアップルストア心斎橋で触ってから……と思いつつも我慢しきれず4/20にAppleの直販開くとすでに納期4-6週間。それならヨドバシ・ドット・コムでポイントバックある方がいいや、と発注掛けると5/1に届きました。だいたい10日。直販も納期表示は長めに出すことが多いようなので、今ならそんなにかからないかも。

 以前はこのクラスは「サブノートパソコン」と表現すれば通じたものですが、時代の流れとともになんと言えばいいのでしょう?「1スピンドル機」も死語、「ウルトラブック」もちょっと違いますし。「クラムシェル型モバイル用途ノートパソコン」とかですかねぇ。
 当方15の歳からモバイラー歴28年(うわぁ……)、ほぼほぼ主力機をその「サブノート」でやってまいりました。

 Macintosh PowerBook DUO280c
 ThinkPad535
 VAIO C1XF
 ThinkPad s30
 (MacBook(Late 2006))
 MacBook Air(Early 2008)
 MacBook Air(11’ Mid 2011)

 どうです有無を言わせぬ名機揃いでしょう。
 趣味の駄文もSNSも打ちますが、なにより仕事道具でもあるので
「どこへでも持っていける」
「ばりばりテキストが打てる」
の両立を鑑みて選んできた結果、現状の僕の最適解は
「フルスペックノートパソコンの一番小さいの」
です。

 小さすぎると、例えばVAIO Uなども持ちましたしポメラも2機種、昨今ではiPad miniや8型Windowsタブレット+Bluetoothキーボードもトライしましたが、やはり「パソコン」に比べると効率が落ちます。落ちた割には、もう535の頃には既に「パソコン」も1kgちょっとだったので、数百g軽くするためにずいぶん効率を落とすことになる。割に合わない。

 逆に、多少ハンドリングを我慢して13インチ系にすればパワー的には十分な……ということで上記括弧書きで挟まってるMacBookも使ってみたのですが(というか当時はサブノートMacが無い)、やっぱりこう、「光学ドライブを持ち歩く」などという無駄に耐え切れませんでした。最近でこそ13インチ級でも光学ドライブ外付けは当たり前ですが、むしろ「なんであんなもんみんな持ち歩いてんだ」と奇怪な目で見てましたとも。

 おっさんのリピート思い出話はそのぐらいで。

 で今回ですが、3/9の発表以来、様々な感想が聞こえてきます。
 ええことですな興味を持つ人が増えるってことは。
 が、おそらく正当な先代機と言い張っても誰も文句を言わないだろう2世代目MacBook Air11インチモデル・ユーザから言わせていただきますと、Air11の「こうなったらいいな」点は、

・Retina(高解像度)ディスプレイだったらいいな
 ・それに伴って高視野角だったらいいな
 ・できたらでいいけど16:10にして欲しいな(13インチモデルはずっと16:10)
・Windows陣営では13インチで800gを切るモデルも出てきているので、できたらもうちょっと軽いといいな
・噂の電力効率のいいCoreMだったら(バッテリが持ったり、発熱が小さくてファンが回らなかったりして)いいな

とこんな感じ。
 それらをズバーズバーズバーと突いてこられましたので発表時点で9割購入決定です。まさにAir使ってた人間には「痒いところ手」。パワーや端子欲しければProあるわけですし、値段高いと言いますが同じスペックに揃えるとAirとそこまで違わないので、コスパでいうと大差ありません。
 個人的には前機4年も使ってましたので(液晶は一度まるごと交換しました)さすがに処理能力的に辛くなりつつあったのも後押しして発注。

 ただ不安一抹だったのは新構造のキーボードです。
 主にノートPCで使われるキーボードのパンタ構造はもう何十年も歴史のあるもので、そう簡単にリプレースできるもんか、と。もちろん最近のAppleはソツがないので箸にも棒にもかからんものではさすがに無いでしょうが、こちらも日がな一日触ってるものですので……しかもデリバリー前に各媒体に配られた試用機やハンズオン動画の感想がまた、彼らデジタル・ガジェット慣れした人々の間でも賛否両論。「1時間もありゃ慣れる」「慣れると旧キーボードが気持ち悪い」という肯定派から、「1週間使ってもダメだ」「これだけで買わない理由になる」という否定派まで。
 ながた使い始めて数日ですが、その中間ぐらい(笑)
 困ったり悲しんだりはしてないのですが、これ「が」よいか、と言われると前のでもいいな、という感じです。このストロークの短さなら、もっとバネ弱くて「触れるだけで入る」ぐらいの設定のほうがよかったようにも思います。
 しかし「動かないのに動いているように感じる」新型トラックパッドは完璧です。みなさんも機会があれば店頭で体験していただきたい。(新型MacBookだけではなく、MacBook Proも今季からこれになってます)本当に押してるような反力が人為的に作り出されており、たぶんゆくゆくはこの技術を使って、キーボード面全面が「動かないけど動いてるように感じる」ように作られるのではないでしょうか。そうなると触れるだけでバンバン入る感じになる、というか、その振動発生エンジンの制御次第でいかような(とまでいうと言い過ぎかもしれませんが)キータッチでも作れそうです。配列とかも自由自在ですしね。

 Air派には待望のRetina画面は最高です。
 webの画像ひとつとっても美しい。最近はSNSやクラウドを経由して自分や誰かが撮った写真をパソコンで見ることも多いですが、その時の鮮明さたるや。これだけでもAir系・非Retina系のMacBookから乗り換える価値がある、と断言してしまえるほどです。
 また実解像度2304×1440をスケーリングによって1280×800(デフォルト)や1440×900で見せているのですが、今はこの手の技術すごいですね、まったくボヤケたり眠くなったりしません。故ジョブズが「解像度非依存」にご執心で、NeXTでは画面描画をオールベクターでやってのけるなど当時のマシンパワー的に無茶なことまでやってましたが、ようやく何十年か越しの夢が実現、という感じです。
 その伝でいうとポートがUSB-C1つ、というのもなるべく外のモノ繋がせたくない古くからのカスタマーMacの伝統、なんでもブスブス繋がるPro機は別にあるのでそっち使ってくれ、と。
 なにより文字が美しく、人生柄日がな一日文字ばかり見て、元々9年前に主戦をMacに乗り換えた一番の理由が「原稿をきれいな文字で見たい」という欲求でしたもんですから、なんでもっと早くあのRetinaPro13が出た時に乗り換えておかなかったかな、という後悔しごく。

 つーかですね、最近のMacOS X自体がどうもRetina前提でデザイン組んでるくさくて、旧AirでOSをアップデートしてるうちにちょっと違和感出てきたところとか全部問題なくなってやがるんですよ。
 例をあげればYosemiteになった時にフォルダの色がどぎつい水色になりましたでしょう。あれ広色域のディスプレイで見ると問題ない綺麗な色なんですよ。
 置いていかれますよ、置いていかれますー(変な苦笑いを浮かべながら

 余談ですがMacOS Xはシステムで文字間や行間のデータも持ってるっぽくて(未確認)、もちろんフォントは大日本スクリーン謹製のヒラギノ・シリーズ、ふつーのエディタでふつーに文字打つだけで非常に見栄えがいいのです。Windowsも「頑張ってそういう風に環境構築するとそうできる」ので、別に劣っているわけではなく「自由度」というものに対する捉え方の違いだと思うんですけども。

 さらに余談ですが先日大阪市立中央図書館のEルーム(電源とLAN口完備でバチバチキーボード叩いても怒られないところ)行きましたら4割ぐらい林檎マーク光ってまして、増殖中ですなあ。中身UNIXなんでプログラマ系・エンジニア系の方や理数系の学生さんを惹きつけてるみたいですね。ライター系の方にも上述の理由でおすすめですよ。

 あとは4年分速くなってて、特にスリープから復帰して無線LANに繋がる時の「一瞬感」とかすごすぎる。まあこのへんシームレスにやってのけるスマホに人々が慣れきってるわけで、負けてると捨てられちゃいますもんね、パソコン。
 そうそう、待望のファンレスでもあります。
 高温・高負荷時のノートPCの熱さと煩さは結構イヤなもんです。
 まだ本格的な夏ではないしハードな仕事させたわけでもないので発熱がどうなるか未知数ですが、いまのところ全く大丈夫。

 色、のたうち回って悩みました。
 前2機がシルバーだったんでシルバーは避けて、でもグレイがガンメタっぽくてあんま好きじゃなくて(所有してるiPad miniがこの色で)、ゴールドは、まイケるっちゅやイケるんですがお前好きかってと微妙で、うーん。まあ「迷ったら無難な方がいい」という自分格言にしたがってグレイにしました。
 毎回思うんですけど、Macは新しいのが出ると昨日まであんなにカッコ良かった愛機がえらい古臭くみえるんです。
 基本的に構成要素は同じなので、ほんの細部の、フォントだったり角の丸め方だったり、そういうものの積み重ねなんでしょうねえ。
 改めていうまでもないですが、デザインの力はすごいです。
 こうなってくるとあんなにカッコ良かった「光る林檎」が旧世代機の象徴みたいになって、「うわ、あの人のまだ光ってる」とかそういうことに……恐ろしい商売やー

 あ、一点だけちょっぴり残念なのは電源線がMagSafeからUSB-Cになって、「挿す」という行為に逆戻りした点です。
 抜き差しするたびに「あーMagSafe便利だったんだな」と。ただ、この新端子は電源とデータ両方乗りますし、ホストにもクライアントにもなれるそうですし、オープン規格ですのでサードパーティ製のさまざまな電源周りアクセサリも期待できますし(MagSafeはAppleが握ってたので、必要最小限のものしか出ませんでした)、給電可能なモバイルバッテリ(USB-PDという新しい規格に合致してないと給電は事実上できないようです)とかありがたいですな。そもそもMagSafe自体が割と接触不良が起きやすいブツだったり、「ここまで凝ったことしてメリットは線引っ掛けた時に外れるだけか?」という疑問も無くはなかったので、良し悪しで。
 とりあえず純正品は線が太くて固めなので、細くて柔軟でできれば黒のUSB-Cの線、いますぐにでも希望。

 Macは新しいのにデータやアプリの移動するの超楽なんですが(TimeMachine用のHDDがあればそこに旧からバックアップ取って、それを新で復元するとまったくさっきまでと同じように使える)、今回はスッキリ1からインストール……といってもChromeとG日本語入力とDropboxクライントとJeditぐらい。あとはiCloudとDropboxに接続してちょこちょこと設定弄るだけ。
 便利な時代になりましたな。

 買い換えるまではクラウドの発達やタブレット/スマホの高機能化によって、「ノートパソコン」がそろそろ製品としての最後を迎えようとしているのかも……なんて思ってましたがなんのその。
 結局「クラムシェル型ノートPC」が最適解の作業はまだまだ世の中に沢山ある。かつ、そこでChromeBookやタブ+キーボード的なケチくさいことをしなくてもいいand/orしたくない、人はたくさん居るんです。
 包丁、百均で買えますけど料理人はそんなもん使いませんよね。
 100倍の値段喜んで出すわけです。

 長文だらだらすいません。いつものことですけど。
 つまるところAir11を使ってた私は新型MacBookにして、とても快適に過ごしております、と。
 いえーい。

posted by 犀角 at 02:45| ガジェット