2016年06月27日

ホンダ・オデッセイ・ハイブリッド試乗


http://www.honda.co.jp/ODYSSEY/

 オデッセイにリコール掛かったので行ってきました。


 助手席用エアバッグのインフレータです。
 グローバル化はいいですが、こういう世界になるとたったひとつの部品がアレだっただけで数百万台に影響があるので大変ですなあ。
 作業で1時間待たせるのも悪いから、というかモノがそもそも10年目のRB型(3代目)だってもんで、新しく担当になってくれたセールスさんが、新型(5代目)オデッセイのハイブリッドに試乗させてくれました。

 アコードと同じ、シリーズハイブリッドっぽいシステムで、基本モーター駆動でエンジンは発電用。たまにエンジンのみの方が効率高い時や、どうしてもパワーが足りない時は助っ人に入ります。つまり「エンジンアシストの電気自動車(EV)」て感じ。

 1人で行ってきてください、で、ニヤリ笑って「飛ばしてください」というもんですから飛ばしてみました。もちろん0-60km/h加速ですよ。

 速ぇえのなんの。

 3年前に出たてのアコード乗ったんですが
http://rakken.sblo.jp/article/69948030.html
その時とはまったく比べ物にならないぐらい、システム全体の完成度が上がってました。1820kgというヘビーウェイトを全くそれと感じさせない、0回転からマキシマム・トルクが噴き出すこれがモーター・トルク・マジック。
 トルキーなガソリンエンジンともまた違うんですよね。大トルクガソリンエンジンってだいたいターボ付きか大排気量車ですから、(だいたいトルコンATなこともあって)擬音にするなら
「…ぶおわっ!!」
という感じでトルクが湧いて来るのですが、これはそのアタマの半拍無しで、
「ドバーッ!!」
と出ます。
 まるで何かに引っ張られるかのように(いやモーターが前輪引っ張ってんですけどね)ゆーとぴあ師匠のゴム芸のようにすっ飛びます。繰り返しますが1820kgの巨体がですよ。
 血の気引くよちゃんと。

 あまりに強烈な体験は、
「このぐらいの重さと大きさのクルマをこのぐらいのエンジンパワーで動かしていんだろう」
という今までの経験値から外れ過ぎており、
「ちょっといまなにをしてるかわからない」
と混乱するぐらいです。そのあとステップワゴン(1500ターボ+CVT)にも乗ったんですが、こっちもこっちでトルキーなんですけど「ああこれこれ、ターボ車はこんな感じだよね」と理解できる。
 これはちょっとあまりに異様で、オデッセイを選択するようなファミリーおとうさんな客層にはアレなんじゃないか、と心配するぐらい。

 まあいま国産Lクラスミニバン買うぞ、と思いながらトヨタ・アルファードorヴェルファイアにしない変人ならこんくらいの方がええかもしれませんが。

「なんだかよくわからないでしょう?」
と帰るとセールスさんが言う。
「なんだかよくわかりません」
と返しておきました。

 細かいことをいうと遂に400万に至ったクルマのくせにインパネはハードパネル、手前のソフトパッドっぽい面には僕が大嫌いなステッチ風のモールドが入っており、いまやマツダ・デミオですら革パッド張って本物のステッチが入ってるご時世にこれ大丈夫ですか、とか、テッカテカの水転写木目印刷は僕の3代目と比べても明らかにクオリティ・ダウン、いや、センス・ダウンしており、ひとことで言うと、
 ダサい。
 ホンダ人材難なんじゃないですか。

 まそれでも数年前よりはだいぶ戻した。
 質感もアレだしデザインもガッチャガチャしてまるで整理されていませんが、とにかく走りはだいぶまともになりました。ちょっと車種のイメージに比して元気が良すぎる気はしますが、まあ「個性」と言い張れる範囲です。
 ちょっと前は酷かったよ、あのリアサスがバタバタバタバタして。これトーションビームなんですが(アル・ヴェルがさんざボロカス言われたのでダブルウィッシュボーンにしたのと入れ替わりで)ぜんぜん問題ない。むしろトーションビームの横剛性ガッチリ、てのがこのアホ・トルクをしっかりリアで受け止めてくれてる感じで、飛ばせます(60km/hまで)。

 ホンダ・センシングは友人の試乗中見たことがあるだけで、今回初体験ですが、ちょっと情報が多すぎる&出し方が生出しすぎる。もうちょい整理して見せて欲しいです。性能はびっくりするぐらいなんですけどね。
 アラウンドビューも付いてたのですが、これ系見てると運転がおろそかになりますなあ。僕がおっさんになっただけかもしれませんが、ちょっとヤイヤイヤイヤイ必要以上の情報が入り過ぎる。

 Lミニバンとして薦められるか、と問われるとちょっと言葉に詰まるのですが、この異様な走りは他にない個性なので、そうね、MPVのターボとか乗ってた、あるいは今も乗ってて「替えがない」と憔悴しきってる方なら一度乗ってみられるとお気に召すやも。あるいは、言い古された言い方かもしれませんが奥様お子様に「大きいのがいい」と迫られスポーティーなクルマを降りざるを得なかったハートだけ若いお父様。86とかレヴォーグのテンロクとかあのへんならチギリ倒せますぜ。(除く峠)
 クルマはトルクだつまり金の力だ、というのを可哀想に生まれてこの方誰からも何も教えてもらってないゆとり世代の若い衆に思い知らせてやりなさい。

 ぼくらが夢中になった「エンジン」という北極星(夢そしてファンタジー)がその地位を引きずり降ろされつつある様を、ボディで体感するのはやっぱり若干悲しいですね。
 なんだろ、初めてプリウスに乗った時はこんな物哀しくなかったんだけど。あれかな、あのトヨタ・ハイブリッド・システムはあくまで「モーターとエンジンとコンビで」というものだったからかな。
 ドイツ勢が一斉にPHEVに舵を切ってるのですが、知らん間にモーターで動いてる(ただし電気だけで動いているとは限らない)クルマは増殖中のようです。

 いやあおもしろかった。
 でも(もちろんお金があって、Lミニバンを買う場合に)買うかと言われるとまだ躊躇する。
 ガソリン2400の方で十分かな……

posted by ながたさん at 21:34| 雑記