2017年09月12日

本「バイトやめる学校」山下陽光




「えっ?なに?」という表題ですね。
 バイトしながら「どうやったらやりたいことをやれるのか」「そもそもやりたいことがわからない」と悩んでいる若者向けに、似た環境に居た山下さん(自分で作って売る服屋さん)が語る、大まかな考え方から細々した実践まで。
 だから「バイト(を)やめる(ノウハウを学ぶ)学校」。
 ただ「頑張れ」もしくは「がんばらなくてもいいんだよ」と言うだけではなく、非資本主義的な思想と実践がポイント。

 丸めて言ってしまえば「ニッチ見つけろ」「無ければ創り出せ」になると思うのですが、それってでも実は非常に資本主義的なモノの考え方、言い換えればお客様目線が必要になるので、若干そこに矛盾があるような気がせんでもないです。
 いや、お客様目線が先にあってあとから資本主義がやってきたんだから、その指摘は当たらない(流行り)、かな?
 ともあれ、悩んでる人って「自分」の殻に閉じこもり「目は開いてるけど何も観てない」ということが多いので、多少強引にでも「他者」の目線を意識させると、道が拓けるかもしれませんね。

 先日のエントリでも書きましたが(資本主義に限らず)経済で利益を得るキモは「関所を握る」ところで、いかに今をときめく大会社(これがだいたい関所)に勤めて年収が何千万あっても勤め人である以上は賃労働に過ぎず、取り替えが効くので、ある日AIに席を奪われる恐れがあります。
 それが嫌なら自分が関所になるしかない。自分がデザインした服を売ればそれが欲しい人はその人から買うしかなくなるので、無事儲かります。
 でもその関所づくりが、難しいんですよねえ。

 たとえばコンテンツ屋なら「質が高くて」「他になくて」「広まりやすい(あるいは広めるための仕掛けがある)」などがその条件になるのでしょうが、そういうのって普通に関所システムに乗りやすいので普通に流通して普通に儲かる。web媒体で火が点いて書籍化してヒット、なんてもう死ぬほどある。

 ところがここで、
「いや待てよ、利益を得るには関所化が必須なら、利益を捨てれば関所化しなくてもよいのでは?」
という考え方に至ると、ぐわっと視界が広がります。
 もちろん利益マイナスだと持続可能性が無いわけですが、それですら評価とかお米現物とか補助金とか、なにか別のものに外部化できれば、成立するかもしれない。

 価格と価値は別物だ、と我々はよく知ってるはずで、しかも昨今は技術のおかげでそれが加速しています。よく引き合いに出しますがスマホゲーというのはまったく同じ価値のものが誰かにとっては100万円の価格、誰かにとっては0円の価格、をうまいこと実現できたケースです。
「価値を高めないと価格は貰えない」
という思い込みから離れるだけでも、可能性は広がる、かもしれません。

 かもしれません・かもしれません言うてるのは、もちろん僕はうまいことやったことないから、かもしれません(笑)
 なんかうまいことお金儲けたら、それを本に書きますわ。期待して待て!

 でも案外お金稼ぎも、
「いやなんとなく『やってくれへんか』言われたことをやってたらこんな感じに……」
みたいな他力なケースが多いような気もしますね。なんとなく。
 南無阿弥陀仏。
posted by ながたさん at 23:00|