2017年10月05日

展覧会「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展」@国立国際美術館(大阪・中之島)


http://babel2017.jp/

 名作「バベルの塔」が来てます。
 奥方がブリューゲル好きなので引っ張られて行ってきました。平日昼にも関わらず賑わってますが、入場待ちは無し、「バベル」は最前列で観たい人だけ並びます。(その肩越しでよければすぐ観れます)

 もっと大きいもんかと勝手に思ってました。
 ほら、ネーデルラントというからルーベンス「夜警」みたいなものを想像しませんか。3倍拡大画(ただコピーしただけではなく、いろいろ手を掛けてテクスチャなどもできるだけ再現したもの)も置いてあったのですが、そのぐらいのイメージでした。
 でも逆にいうとめちゃめちゃ細かくて丁寧な描き込みで、しかもそのシラミみたいな3mmの人間に躍動感がある。

 ブリューゲルは前記には寓話的・神話的素材を描き、後期には農民たちの生活をリアルに描く、まさにネーデルラントのルネサンス期をまたぐような作家で、この「バベル」(2つめ)はリアルな筆致で神話がモティーフ、というまさに集大成です。人物が得意な作家の代表作が建物、というのも芸術の皮肉が効いてていいですね。
 いや、「バベルの塔」は御存知の通り人間の傲慢の象徴、「人を描かずして人を描く」という境地に達した作品とも言えましょう。
 などとわかったようなことを言い。

 ヒエロニムス・ボスの「放浪者」と「聖クリストフォロスの物語」もあります。「奇想の画家」と言われるように画面にユニークな小物や、「モンスター」と呼ぶもはばかられるほどケッタイな生き物たちが溢れています。また、後の作家たちが、「ボス風」の「変なもの」を思い思いに描いていた版画も多数。
 イラストレーターなど志望の若人はイマジネーションのタネありていにいえばパクリ元として観て損なし。
 だいたい人間の考えられうることなんか限界がありますからな。誰かが考えてくれてたらコピーすればいいのです。

 基本コンセプトがガラッと変わる時期、というのが、いろいろグチャッと混ざってて、おもしろいですね。
posted by 犀角 at 00:00| 雑記