2017年11月04日

セレッソ大阪 ルヴァン杯 優勝


 わが愛するセレッソ大阪が初タイトル……
 ということになってる、のですが、前身のヤンマーディーゼルサッカー部は世界のカマモトを擁しリーグ優勝4回、リーグ杯(ルヴァン杯が相当)2回、天皇杯3回の強豪、名門、ビッグクラブでございます。
 といってもその頃を知る人は相当のおじさまおばさまのはずで、まあ実質初タイトルです、はい。J2から這い上がった3回(!)も全て無優勝で上がるというこのテイタラクで、
「セレッソ大阪、優勝!」
というこの二つの単語が並んでるのがあまりに珍しくて、いや初めて過ぎて目をパチクリさせて実感がまるで無い。

 わたし昔、近鉄バファローズという野球チームのファンでしたがファンになったキッカケというのがあの伝説の「江夏の21球」、あれをどこかに出かける行きすがら、父のカー・ラジオから流れてきて
「こんな情けないチームは僕が応援してあげないと可哀想だ」
と思ってファンになりました。79年ですね。
 だものでその時点でリーグ優勝は果たしており、翌年80年も優勝してその次はこれまた伝説の89年、でしたんでファンになってから常識の範囲内で勝利するところを見てたんです。そん次も01年ですしね。
 10年に1回ぐらい優勝するチームのファンが一番しあわせですなあ。
 ということでまだ
「セレッソが優勝した」
というのがしっくりこなくて困っています。
 あるいは僕はひょっとすると
「ええとこまで行って最後勝てない」
というチームであり続けて欲しかった、あすなろう、あすなろうと前だけを上だけを見つめて石に蹴躓くチーム、クラブであって欲しかった、と内心思ってしまっていたのかもしれません。
 そう愛する、いや愛した、ついに球団消滅まで日本一になれなかった近鉄バファローズのように。

 開始直後にミスを突いて先制したセレッソ、あとはベッタ守りで守り倒すのですが、これが後半の半ばを過ぎたあたりから、僕上記のようにセレッソを応援してるわけですけど、そんな僕でさえフロンターレの選手の焦燥感みたいなのが伝わってきて、痛々しかった。
 できるなら両方優勝させてやりたいとか無茶なことを思うぐらい。
 フロンターレはこれルヴァン杯決勝4度目だそうなんですよ。主要3タイトル(リーグ、リーグ杯、天皇杯)で9度目の決勝。それがすべて準優勝。
 気持ちの大小なんてもちろん比べられませんけど、のめり込み具合、でいうとフロンターレの方が大きかったかもしれませぬ。それが逆に硬さと視野狭窄を招いたのかもしれませぬ。
 だってもう後半途中から右奥一辺倒で、そんなとこ持ってっても中に高さ無いしこっちのジンヒョン・ヨニッチ・木本も強いから、簡単に放り込んでも確率低い、ってんで地べた転がして真ん中に戻す、ところを狙いすましてソウザが狩る、っていうのを何度も何度もやってて、
「ああこれ勝てるな」
と思いつつ、かなり切ない気持ちになりました。
 あの強いフロンターレが、一月ちょい前に等々力で5-1で文字通り粉砕されたフロンターレが手足を縛られたようなプレーしてるのを観て、よく、
「気持ちの強い方が勝つ!」
などと言いますが、そんなもん嘘や、と。
 なんぼ気持ちが入っててもボールが滑べりゃダルビッシュだってこんがり焼けまくるし、なんぼ気持ちが入っててもサファテは打てん。

 ただしフロンターレにはまだリーグ戦の優勝の可能性が残っており(2位。首位鹿島と残り3試合で勝ち点差4)、セレッソにはもう無いので(3位、鹿島と勝ち点差10)ぜひこれに発奮してここから逆転優勝をば。
 とかなんとか人の心配してる場合ではなく、セレッソもすぐ天皇杯の準決勝・神戸戦が待ってます。せっかくだから2冠行っちゃおうー。

 ユン監督は変わったことをやってるわけではないのですが、球際の強さとちゃんと走るというあたりまえのことを徹底させており、もともと才能ある選手が多いだけに、一気に戦闘力が上がった感じです。
 分不相応な出費を無理にして買い戻した清武も、この大一番に間に合ってダメ押し2点めをクールに演出。あれも今までのセレッソだったらソウザが華麗に外して、いやその1つ前、健勇に渡ったところで目をつぶってぶっ放して外して、そのあと「あー」とか言ってる間に逆に同点弾を叩き込まれる、というパターンでした。
「あーこれ決まるのか……」
とまるで今まで知ってるチームじゃないチームを観てるよう。
 きっと息子や娘が旅立つ日、というのはこういう感慨を持つのでしょう。
 大きくなったもんだ。

 「優勝」かあ。
 いい響きですね。
posted by ながた at 00:00| 雑記