2017年11月09日

謎でもなんでもない


 録画してあった『スポーツ内閣』で落合さん@日本シリーズの回を観ました。例の喧々諤々物議を醸した、日本シリーズ2007、山井投手完全試合寸前8回で降板→岩瀬で日本一、についても語られる。

 あれ以前から言われてたように、早い回(放送では「4回ぐらい」と)に山井さんマメ潰してて、もう限界だったそうですね。森(繁和)コーチが聞くと「替えてください」と申し出たとか。

 とすると物理的な問題なので、論争のしようもない。
 降板させるしかない。

 落合さんが偉いのは、試合後それをゴニョゴニョ言って適当にごまかして、結果的に山井さんを庇った点かな。日本人の場合、「一生に一度あるかないかのチャンスなんだから、指ぜんぶちぎれてでも投げろ」とか無責任なことを言いがちですからね。
 あるいは本当のことを言っても「そういうことにした、んだろう」と疑いの目を向けられるかもしれません。疑いだせば何でも疑えるもので。

 ともあれモヤッとさせておいた結果、ヤイヤイ言えて楽しめたので、これが落合流のファンサービスじゃないか、とも言えるし、真実がそうならプロ野球界を二分した論争そのものが完全に空虚かつ無意味なものであり、化かされた、オチアイひとが悪い、とも言える。

 ぼく個人的にはおもしろくなくてもいいので真実が知りたい、否、真実こそがおもしろい、と思う方なので、メディアには真実追求をやってもらいたいのですが、まあ無理かなあ。
 ぼく自身もリアルタイムで観てて、その瞬間は「いったい何が!? 怪我!?」と思ったのですが、その直後から始まった喧々諤々にいつの間にか巻き込まれ、「落合采配」だと思いこむようになっていました。
 怖い怖い。

 人の悪い返しで穿ち過ぎ見方をすると、イタリアW杯のR・バッジョのPK失敗のように、あのまま9回山井で1本ヒット打たれたところで岩瀬に代えて勝利、というのが(中日ファン以外にとって)一番つまらない終わり方で、そんなことになるぐらいならここで動いて「その目を潰す」というディフェンシブなんだかオフェンシブなんだかわからない手を打った、のかもしれない。
 つまりこの「謎の落合采配」は「山井さんの完全試合」と同じぐらいの価値がある、野球ファンの記憶にとっては。
 落合さんならそのぐらいのことは考えてそう?

 ちなみにリーグ優勝級の名将たちは口を揃えて「代える」と言うそうで、甚だしきは野村克也監督なぞはボロカス言いまくった挙句に
「まあしかしあの場面で勝利に徹した采配ができるのは落合と……ワシぐらいやな」
などとまた得意の妄言を弄されており、つまり要するにこういう満座の「空気」に逆らえる人だけが、勝利なり記憶なりを得ることができる、らしい。
posted by ながた at 00:00| 雑記