2018年05月18日

これなら欲しい メルセデス・ベンツC200(2018y)


 弟がウチの便太郎(メルセデス・ベンツA180 2013y)をヤナセに車検に出しに行きまして、しばらくすると興奮気味に電話かけてくる。

「兄ちゃん、代車借りたんやけど、これグレード高いからか全然走りやすい。めっちゃ速いで!」
「(AMGでも貸したのかな?)
 なんていうグレード?」
「C200て書いてある」
「それは、いいものです」

 中国の大人が一人来ただけで見事立ち直った巨大中小企業シャープ株式会社に勤め始めました頃に、こんな話を聞きました。
 すごい売り上げを誇る街の電器屋さんの話です。
 当時はまだそういうお店が残ってる時代で、ホームドクターよろしく得意先の家電を全部面倒みるんです。
 で、あるお家で古いTVが壊れたとする。とりあえず引き取りに行って、代わりに最新・大型の、そこのお家が買えそうなマキシマムのTVを置いてくるわけです。経済状況から家族構成までだいたい知ってますからね。
 で、数日して
「修理の見積もりあがったんですけど。○○万円です」
「もうこれ買う。お金とりにきて」
「まいどあり!」

 それや。
 汚い。さすがヤナセ汚い(笑)

 ウチのホンダさんなんかオデッセイの代車、平気でライフ(軽自動車)貸しやがりますからね。こないだなんか言わなかった僕も悪いんですけど代車出さないんですよ。
「あれっ、代車は?」
「えっ、ご入用でしたっけ?」
 わしゃ19歳から27年ぐらいここ来てていつも借りてんですけどね。

 ということでC200さんが一泊二日で来られて、弟と「速い速い」「スムーズやなあ」「質感もちょっとずついいよね」とAクラスとの違いをまざまざと見せつけられていました。
 Aの感想を書いた時に
http://rakken.sblo.jp/article/183116357.html
「商品としてはこれでいいけど、製品としてはもう一歩ほしいなあ」
みたいなことを言いましたが、あれわざとですわ。
 あれ乗ったあとC乗ると絶対C欲しくなる。
 でもちろんCに乗るとEが欲しくなり、E乗るとS欲しくなる。
 昔のトヨタか!

 本国で新型Aクラスが出て早速アゴアシツキ自動車ライター様ご招待宣伝ツアーが組まれてたとえば河口まなぶさんが
https://news.yahoo.co.jp/byline/kawaguchimanabu/20180510-00085058/
 中段に

「Cクラスを超えたかも?」

とありますが(また嫌らしいですね言い方が)20000%断言しますが超えてない(笑)
 そういうふうには作らない。作り手がそういう風に作らないのにできあがりがそうなる、ということはまずありえない。

 まベンツはCからですわ。
 A買うぐらいならVW・ゴルフにしとき。

 でまあ、C200は2000ccの4気筒にターボチャージ、トルクは300N、もちろん後輪駆動でなんと9速AT、というスペックですが、上の2枚は超高速用、具体的にはアウトバーンぶっ飛ばし用で街中ではパドルを弄っても頑として入らない。

 どこの国でもクルマはガラパゴス要素があるもので、ドイツ車の軛はこの「アウトバーン対応」つまり「200km/hで長時間走らなければならない」という点です。もちろんそれが足腰心臓を鍛えてるわけですが、逆にこうして無駄も出る。
 今度のポルシェのEVスポーツカーなんか高速用のギアを持つ、つまり2段変速らしい。常識的なモーターを備えたEVの場合、130キロぐらいから先は(回転数が上がりすぎるため)極端に効率が落ちて電費も悪化する、それに対応するためだとか。
 でも根源的にEVには高くて重くて邪魔で壊れる「トランスミッションが要らない」というのが大きなメリットだったはずで、現実にドイツ以外のすべての国でそんな速度は必要ではなく、「ポルシェも大変だなあ」という感じ。それは余談。

 ターボ・エンジンの方も何度も言いますが2000のターボで300N出すぐらいなら素直に3000NAの6気筒でええんちゃうか、フィーリングもコストも、と思います。
 現にこのクルマ乗って思い出したのが、ミドルサイズ・セダンということもあって以前ウチにあったトヨタ・クレスタ(1993y、90系)2500スーパールーセント。名機1JZはもちろん直6、電子制御付き4ATでどこまでも滑らかに加速する。バブル絶頂期にコストかけ倒して作った、もちろんその頃マーク2三兄弟合われば月販3万を叩き出すこともあるトヨタのいや日本のエース格のクルマだけあって、めちゃくちゃにいいクルマだったんですが、それ。
 ていうかあれでよかったんじゃないか。
 自動車はこの25年、無駄なことしかしてないんじゃないか。
 値段も上がる一方ですしねえ。(これは日本が貧しくなり続けてる点も悪い)
 もちろん効率(燃費)と安全性、それから車内で遊ぶ機能は向上してますから、それのためのマージンを稼ぎ続けたんや、と強弁されれば返す言葉はない。

 まあまあ、それはおいといて、エエクルマではありました。
 最近のクルマらしくたとえば椅子のクッションとか薄くて(もちろん不快ではない)、包み込むような着座位置なんですけど、よく設計されてるからかAで感じた閉塞感みたいなのは無い。
 後輪駆動はいいですねやっぱり。前輪が駆動を担当しないからステアリング・インフォメーションが素直に入って。
 あいかわらずベンツのエンジンはうるさい上にガサツなんですが、(車外でディーゼルエンジンかと思ってエンブレム二度見した)それもまあパッケージ全体が良いと「頼もしさ」という好評価に変わっちゃう。
 弟と

「あれ欲しいなあ」
「全然ええなああれ。いくらあれ」
「530万、から」
「うげぇー」

と言い合い、翌日返却して便三郎で帰って来る時には、

「重たい車になった」

とあんなに気に入ってた便吉をケナす有様。

 贅沢はいけません。
 どんどん麻痺して無駄金を捨てる。

 しかし昨日リーフの時にちょっと書きましたが、これから実用品としてのクルマは自動運転・シェアリングみたいになっていきそうで、だとするなら「所有」するのは趣味の品、趣味の品であればいかに無駄をするか、いかに無意味なことをさも大切そうに持ち上げて自分と他人の目を眩ませるか、それこそが文化、なので、その面で言うとこのCクラスはさすがメルセデス、でした。
 あとさすがヤナセ。

 クルマはFR後輪駆動ミドルセダンに限るで。できれば6気筒。
 色はパールホワイトで。

 ま、なんか商店街の福引に当たってリッツで一泊したような体験だと思って、明日からは機嫌よくマツダ・デミオ(2012y non-SKYACTIV)を転がします。
posted by ながた at 09:21| クルマ