2018年10月03日

「組織か個か」(懐かしい CLグループステージ ナーゲルスマン 1-2 グアルディオラ


 ホ軍のナーゲルスマン監督は弱冠31歳で弱小地方チームをウルトラ強化した、マンガの主人公みたいないま話題の人。対するシティはもちろん昨年度プレミア王者、監督は言わずと知れたペップ・グアルディオラ、「いま世界最高の監督」と讃えてもおそらく97%ぐらいのサッカー・ファンが苦々しく首を縦に振る名将です。

 試合は開始早々1分、CBの間に行ってまえスルーパスが綺麗に通ってホ軍先制。しかしシティもすぐの8分、左ペナエリア角にスルーパス出してサネを走らせ、抉ってセンターへ折り返してアグエロ。
 その後ワラワラと攻守とも寄せの早いホ軍と、老獪なシティがその圧力をうまーく外しながらチャンスを伺う時間が過ぎて終盤86分。なんでもないロブ・クロスをホ軍CBが胸トラップして脚で処理しようとしたその、胸>脚の隙間をダヴィド・シルヴァが掻っ攫ってゴール。で決まり。

 名前聞いても知らん人ばかりのホッフェンハイムが、どの人の名前も知ってるシティを、かなり追い詰めた、と見れば大善戦、なんですが、結局未熟なCBの小さなミスを百戦錬磨のヴェテランFWが突いて勝利、と見れば順当。
 観てても、時間の過ぎるのは確かに早かったですが、あんまりワクワクはしなかったかなあ。どちらかというと判官贔屓で観る方なので、ホ軍側で観てたんですけどね。

 で、タイトルのような懐かしいことを思い出す。
 ホ軍、というか現在のホ軍を組み上げたのは今RBライプツィヒに居るラングニックという人で(ちなみに来年ナーゲルスマンもライプツィヒに行きます)、この人の考え方が大枠でいうと「群れで戦う」というもの。ボールの取り方をシステム化して、それがこなせる若いハードワーカーを揃えて走る。
 ……でもそれは仮にもビッグ・クラブと言われるようなチームならいまやどこでもやってることで、シティだってそうだしRマドリーだってユヴェントスだって、いまはFWからマックス走ります。世界で2人だけ走らないのが許されてるのはメッシとクリロナ……まああとイブラヒモビッチもそうかもしれん。
 セイバーメトリクスで一世を風靡したアスレチックスが、結局は「それだけでは」ワールドチャンピオンには手が届かなかったように、システムで作り込むのは90点のところまではいけますが、そこから先の10点を稼ぎ出すのは特別な個、つまりアグエロやシルヴァで、それはたいへんお高い。

 また別の言い方をすると、膠着状態を打開したり、あるいは逆に大ピンチを間一髪しのいだり、できるのは「ひらめき」で、これを持つ(発生頻度が高い)選手が「違いの作れる選手」。そういう選手抜きでそういうことをしようとすると大変負荷が高い。
 むしろそんな複雑で精度と密度の高いことができる選手は、ひらめかないんじゃないか。
 以前バルセロナが強かった時、メッシ・チャビ・イニエスタを生んだその育成システムが讃えられましたが、「でもバルサ出って他で伸びないじゃん」という批判もあった。ボージャンとかドス・サントスとか。

 まあでも逆に言うと、ペップ・シティをここまで追い詰められるなら他のチームになら強豪といえどわりと通用しそうで、それは観てみたくもある。

 ということで、先日「リバポおすすめ」と言いましたが、ホッフェンハイム、というかナーゲルスマンもチェックしておくと、通っぽく見えますよ。言い方はこう。
「いやぁ、ナーゲルスマン来年ラングニックと組むんでしょ? 楽しみだねぇ」
目を輝かせた相手がべらべら喋りだしたら全部聞き流す。

 余談ながら、金にあかせてありとあらゆるスポーツに赤ベコを露出させていいかげん食傷気味のRBグループですが、先日人が居なくて困ってたトロロッソ・ホンダの来季ドライヴァーに一度「捨てた」クビアトを再雇用するという英断を下し、まあ「間違ったら正す」ができるっていうのが強い組織の証拠かなあ、と思いました。
 しかし僕ならあんな扱い方されたらもう一生レッドブルは飲まない、というぐらい酷い扱い方されて、それでも「乗るか」と言われれば「乗る」と答えるクビアトはタフと言うか、F1というのはそんなに魅力があるもんなんかなあ、と感心。
 そう思うとニコ(・ロズベルグ)はホントにもう走りたくなかったんだなあ、ともはや懐かしく思ったり。

 お金が無くて困ってるスポーツは、RBグループとDAZNに相談するといいと思うよ。
 お相撲とかまるごと買ってもらった方がいいんじゃないですかね。
posted by ながたさん at 00:25| コンテンツ