2019年01月28日
母校のゼミへ行ってきました。
わたくし中高(一貫校でござる)では何の因果か地理歴史研究部、略して地歴部に在籍しておりました。
早い話がブラタモリ部。
そこの4期後輩で、僕らが高2の時かわいらしい中1だったSさんがいまや母校の立派な教諭。彼が土曜にゼミをやっています。外部から講師を招き、それもサイエンス、プログラム、アートの3系統同時進行。
今の子はホント贅沢ですねぇ。
僕らだってそんなの受けたかったですよ。
でそのS先生から、
「ながた先輩、講師にどなたかいい方いませんか」
とまるで婚活のように相談されたので、手元の電話帳をめくりめくり候補を上げたら2人採用されて、それが当ブログでもおなじみのサイバー黒魔術師・F先生と、同期卒業生のHさん。
F先生には去年の10月27日にご登板いただいて、この1月26日にHさんにご登壇いただきました。どちらも紹介した私がいかんわけにもいきませんので聴講させていただきました、とまあこういう流れ。
Hさんは歴史家、専門は近世史。
当日のテーマは緒方洪庵と適塾。
カッコイイですね、洪庵は。
人生すべてを教育に捧げたような人です。
卒業生が医師に限らないのがまた適塾の素晴らしいところ。政治家(橋本左内)、軍人(大村益次郎)、教育者(福沢諭吉)と多分野にわたる。
でもやってることは医師の教育(オランダ医学書の読解)だ、というところに、なにやら「若者の教育」における普遍的な秘訣みたいなものが隠れてるような気がしたりしなかったり。
しかしHさんという人は史家になるべくしてなったような人で、なんとなれば先年卒業25周年同窓会をやったときに、35期の「中1の時の時間割」などというもう世界のここにしか残ってない資料を持ってきて幹事団誰しもの度肝を抜きました。
なるべくしてなる。
「でも日本史いま人気があるからいいじゃん」
「でも必修になってるのは世界史やで」
えっ。
それは順番が逆では……
あとは「幕末・維新(を専門に研究する研究者)の熱さには他の時代(が専門)の人間には触れない」という話がおもしろかった。近世史も「嘉永まで」(〜1855年)なんですって。それ以上踏み込む場合は「洪庵」とか幅決めて乗り込まないと火だるまになるそうです。
怖い(笑)
まあ気迫があるのはいいことですが。
楽しかったです。
posted by 犀角 at 22:08| 日記