2019年03月11日
ウッチャン&さまぁ〜ずがお届けするハッピーな笑い、それは心の痛み止め。仕事に恋に生活に人生に人間に疲れ果てたらとりあえずこれを観て時間を潰そう。そのうち状況は変わる。
・バラエティ『内村さまぁ〜ず』Amazonプライム・ビデオ
とにかく「1mmでも積極的なことは何もできない」という時期が人生にはあるもんス。そんな折に一番ありがたいのが、こういう完全受動型でゲラゲラ笑わせてくれるバラエティ番組。特にこのお3人の笑いは害が無い、棘が無い、嫌味が無い。これを癒やしという。
ゲストが企画を持ってきてMC(司会)をやる(という体)、これが実にシンプルなアイデアなんですけどこの番組のキモ。これによって内村光良&さまぁ〜ず、3人合わせてプライムのレギュラー何本あんねんという大物人気者が、中堅に転がされるのです。くだらない勝負やらされたり街中歩かされたり。
この「立場」の逆転がいい。
『8時だョ!全員集合』や『欽ちゃん』シリーズの昔から、バラエティはメインMCを中心とした家父長制的システムになっているので、どうしてもパワハラ臭が漂います。
それがほとんど無い。おおげさに言えば革命的。
特におすすめは、
・「大自然クイズ」シリーズ
・年末の「人間ドック」シリーズ
・出川哲朗さんが出るのだいたい(特にイジリー岡田さんとの対決回)
・ゴルゴ松本さんが出るのだいたい
あとは有野さんのごはんのお供シリーズ、サンドイッチマンの修学旅行シリーズ、東MAXさんの東MAXランドシリーズ、ハライチ岩井さんの特技シリーズ、3人が追い詰められるのが楽しいビビる大木のお店訪問シリーズ。逆セクハラがお好きなら、いとうあさこand/or大久保佳代子さんが出てる回が観てる方も辛くていいです。
実に2006年から続いている番組なので、「再ブレイク前の有吉弘行」とか「出始めでこなれてないオードリー」とか「カンペを読めないバイきんぐ小峠」とか、珍しい/懐かしいものも楽しめます。
高2からの親友で今も仲のいいさまぁ〜ずに、兄貴分の内村さんが居ることで小さな社会ができる。そこへMCが遊びに来る。あれやこれやで楽しく遊ぶ。
バラエティはまず出演者が楽しんでないと笑えないです。
企画の方向性も(おそらく意図的に)たいへんロー・コンテキスト、前後の文脈や予備知識を極力必要としないもので、よってどこから観てもおもしろいですし、いま13年も前の初期の作品を観てもおもしろい。
……というような小難しい話は抜きにして、ウッチャンがナイツに唆されて全力野球拳をするところとか、クールな大竹さんが東MAXと黒酢むせない対決で思い切りむせるところとか、実はマイホームパパの三村さんが毎回めちゃめちゃ気を遣いながらセクハラに及ぶところとか、ふつうにゲラゲラ笑えるところが満載です。
生きてるとどうしても気晴らし憂さ晴らしが必要なシーンに出会うもので、そんな時にはこれで笑い飛ばしましょう。
posted by 犀角 at 12:37| コンテンツ