2019年03月22日
最近はコスプレまでするらしい。特殊詐欺にご用心。
歯医者さんで上向きになって施術中、別の患者さんが来院して、しっかりしたおばあちゃん(あとで拝見)。常連客らしく受付の方と大声で世間話丸聞こえ。
詐欺に引っかからはったんですって。
「オレオレ詐欺」が「振り込め詐欺」になって、最近では「特殊詐欺」というらしいですが、なぜかというともう「振り込め」とも言わないらしいです。
「警官が来たんや警官が!」
「あら、警察の方が?」
「これがあとから思たらニセモンや!
『こういう事情であなたのカードが盗まれました』言うてな」
「でも盗まれてないんでしょう?」
「わたしもそない言うたの!
そしたら銀行の人に確認する言うて電話かけて! 銀行の人すぐ来る言うて!」
「あー、その人もグルなんですね」
「そう!
インターホンで見たら銀行の人にしてはなんか頼んない人やなあ思たんやけど。
ほんでその人が『カード預かります、暗証番号教えてください』言うて。『急がないと悪用されるかもしれません』言うて焦らせて。ほんでカード渡して番号教えてもた」
「あらー……」
その方は銀行の担当さんがしょっちゅう自宅に来られるらしくて(自営業ではわりと一般的です。入出金も頼めるので大変便利&安全)、その担当さんがいつもと違う出金を目ざとく見つけて(ATMから50万ずつ3日間)「こういう出金されました?」と確認の電話が来て、それで発覚したそうです。
ポイントは、「銀行員がカードや暗証番号を預かる、ってことは無い」という点ですが、この方の場合は普段から銀行の方が出入りされてるので、むしろ隙があったのでしょう。しかし考えてみれば取引銀行ぐらいは把握しておかないと成立しないので、逆に銀行員が出入りしてる立派なお宅、を狙い撃ちされたのかもしれない。
その方も
「あんなんに引っかかるなんて絶対にありえへんと思ってたけど、聞いてた話と違うから見事に引っかかってしもうたわ〜」
と嘆いておられて、つまりドラマや演芸で古典的な「オレオレ詐欺」の模様が繰り返し演じられると、「一般人を狙う詐欺というのはああいうもの」という固定観念が生まれ、むしろそれ以外のやり方の成功率が上がっちゃうのかもしれません。
むずかしいですね犯罪/事件報道は。
まあその方はお金持ちでらして、150万ぐらい屁でもないような感じだったのが不幸中の幸いか。
気をつけてても引っかかるのが詐欺ってもんですが、みなさまもお気をつけて。
posted by 犀角 at 09:44| 雑記