2019年05月15日
マイケルも旅立つ
マイケルが亡くなりましてね。
19才、もう2ヶ月ほどで20才でした。
最後はネコおなじみの腎不全ですが、だからまあ大往生。
2月ほど前からいつもの食事(カルカンまぐろ8歳用)をだいぶ残すので、高級品やドロドロ品などいろいろ試してだましだましやってきたのですが、ついに食べなくなり、へばっているのでかかりつけ獣医さん行くともう脱水状態でどうしようもない。
慌てて遠方の弟にも連絡を入れましたが、彼も間に合わず、夜10時ごろかな、最後の息を「くぅ」と吐いて亡くなりました。看取ったのはちょうど僕だけだったんですが、女子好きで「ホスト」の異名を取った彼だけにカッコ悪いところを女性陣に観られたくなくてそうしたのかもしれません。
4兄弟で、最後に残った彼は、拾った時にはいちばん小さくて、食欲も無くて、母と
「この子はダメなんじゃないか」
と言い合ったのを昨日のことのように思い出します。結局、一番最後まで残り、間際まで大病もせず一番健康でした。1年半ほど前にはほとんど視力を失ってたはずですが庭を含めて家中歩き、母がたまに与える大好きな扇形ソーセージやバターを食べていました。
運動神経のいい奴で、4兄弟でもおそらくセンスみたいなのは一番よくて、でも平和主義者と言うか闘争心はゼロで、若い頃は他の兄弟に絡まれては鬱陶しげに対応していました。優しい、というのとはちょっと違って「あんまり構わない」という感じで、だからか相手は変わっても(あとの3匹はリッキー、ミー、アイといいました)いつも寄っかかってクッションにされてる方でした。
サイズが一番小さかったので見てくれ末っ子のようでしたが、意外にいま思えば長男だったのかもしれません。
99年の夏から一緒にいるので、ぼくがちょうどものを書き始めたのをずっと観ていた計算になります。
ま別に観てないでしょうけど。
『ミラクルズ!』シリーズも、『Routes』も『テネ』も『王子くん』も、『JiB』も『満洲暴走』も、僕の部屋に覗きに来た彼を撫でながら書いたものです。
毎晩ずーっと一緒に寝てたおばあちゃんが14年に亡くなってから、老け込んだ気がします。
でも3兄弟を見送った後、いま居るメッちゃんが来てそのあとマー・ムー黒親娘が来ても、特に問題なく受け入れて牢名主のようにDKの一番いい場所に陣取っていました。
もちろん僕の奥さんを観ても、「そうか」とまるでずっと家族だったかのように振る舞って。
まあ、しあわせだったんじゃないか、と思います。
リッキーとミーちゃんを送ったペット葬儀社で火葬してもらって、庭の同じ一角に埋めてあげようと思っています。
あと2ヶ月で僕に子どもが生まれるので、会ってあげて欲しかったですが、多くの国や民族で
「ネコはその家に不幸が訪れる時、身代わりになる」
という言い伝えがあって、この子の悪い運を全部引き取って、遠いところへ持っていってくれたのかもしれません。
だったとしたらありがとう。
そうそう、亡くなる直前にいろんな思い出話をしたのですが、この言葉を言い忘れていました。
それを言っちゃうと区切りになっちゃう気がして。
楽しませてくれました。
ありがとう。
4兄弟でいつものように、おばあちゃんのベッドの裾に寝て「重い」と怒られてください。
ペチャ姉さんにもよろしく。
こっちはおかあさんも弟も僕も、あたらしい家族たちといっしょに元気でやってます、と。
posted by 犀角 at 00:00| 日記