2013年11月29日

本「大阪「地理・地名・地図」の謎」監修:谷川彰英




 知らないことばかりで。

 大阪に来た友人をヨドバシ梅田に連れて行った苦い経験のある(秋葉ヨドバシのできる前で、一応物珍しかった頃です)ワタクシですが昨今は新世界周りなどもおそまきながら観光地化が進んで連れて行きやすくなりましたね。
 リニューアルした新大阪駅では、おみやげ類も買いやすいです。

 地元民にとっては「四ツ橋」の成り立ちとか、なぜ阪神高速がビルをぶちぬくことになったのかとか、あ、あの京阪の駅の大樹ってそういうことだったの!とか、そういえば「阿倍野」と「阿部野」あるね何故か、とか、聞いたことあるようなないような話が一覧できて、これはもう一家に一冊備忘録。
 もちろん知らん話もいっぱいあって、「ここ観に行ってみたいな」と思わせる場所やエピソードがたくさん。難波宮の昔からつい最近の話まで、バラエティに富んでて飽きさせません。

 大阪のいい点は
「ホンマにやったらあかんこと以外はなにをやってもいい」
というブラックリスト方式な街であるところです。
「こんな感じ」が決まっているホワイトリスト方式の街は、カッコイイし秩序立ってるのでその秩序にのっとってる限りは大変物事がスムーズに進むのですが、そこから一歩外れるとそれこそ住むこともできなくなる。
 いや、それに怯えて必要以上に縮こまる、それが「生きる」という本来的にカオスなものに対してよろしくない、と、大阪下町育ちは思うのです。
 司馬遼太郎先生がある時、山奥のたいへん閑静な宿院に籠って
「ここなら猛烈に捗るかも」
と思いきや3日ぐらいで
「こんなとこおったらなんも書けん!」
と下町・東大阪は小坂のご自宅に逃げ帰ったエピソードを思い出します。
 生きるということは(そしてそれを描くという作業は)カオスですよ。

 郷土愛というのはおそらく人間普遍の感情で、その発露の仕方が違うだけです。
 京のおけいはんは口に出してパリから来た客に「まあ遠い田舎からお越しにならはって」とおっしゃいますし(もちろん東京など猪の走る原野です)、神戸のお嬢は生まれた時から神戸と結婚しているので旦那や仕事をそれを基準に選びます。
 大阪の小おかん達も口では
「いやーガチャガチャした街でうるそーてかなんわー」
なんて言ってますがそれを真に受けて
「確かに汚い街ですね」
などと指摘すると腹ん中でイケメンリストの最後尾に回されるので、まああんまり、言わんほうがいいです(笑)
 あそうそう、「アホー!死ねー!」言うてる阪神ファンに向かって
「ほんとだね、こんな球団無い方がいいね」
と言うようなものだと言えばおわかりか。

 どこでも住めば都ですよ。
 渡しは一度乗りに行こう。
posted by 犀角 at 00:59|