2018年01月18日

「効率」という幻想

●わたし以前から思うんですけど、「効率」って魅力的な幻想ですよね。
 効率もしくは効率を高めることが重要である、ことが成り立つには、
・最終的な結果(パフォーマンス)が一定である
という前提が必要なんですが、実はそんな環境というのはそうはない。

 ビジネスでもものづくりでも、たいてい
・トップパフォーマンスがどのぐらいか
が最も重要ではないですか。
 サッカー選手なんかそうですけどたとえばプレミアみたいなトップリーグで1シーズン10点の選手と30点の選手では10倍ぐらい値段差がつく。メッシみたいなトップオブトップスになると「値が付けられない」になる。
 さらにいえば21世紀に入ってから特に
・イノベーションを起こしてるかどうか
が決定的で、液晶ディスプレイが現れるとブラウン管をお金出して捨てる羽目になる。どんな高級で高価だったブラウン管でもだ。
 そうなると作戦としては
・できればイノベーションを起こす
・それが無理ならトップパフォーマーを狙え
しかありえず、「効率」すなわち「同パフォーマンスをより少ない投下リソースで実現する」などという考え方の入る余地はない。

●バブルが崩壊してからこっちの40年間、日本がズブズブズブズブ地盤沈下し続けてる最大の(心理面での)要因って、このほとんど無価値な「効率」という幻影を追い求め続けた結果じゃないですかね。
 それは言い過ぎですかね。
 これが成立するのはどういう社会かというと、
・パフォーマンスの天井が決まってる状態で競争させられる
で、製造業でも流通小売でも金融でも90年代ってそれぞれのいろんな事情でピークパフォーマンスが壁に当たってて、しょうがなしにコチョコチョコチョコチョ合理化とかリストラとかやってたなあ、と思い出します。
 そうこうしているうちに環境が変わって
「さあゼロからパフォーマンス合戦」
という事態がいろんなところで起きても、もう考え方が効率志向になっちゃってたら対応しきれなくて、で撤退戦を余儀なくされる、の繰り返し、みたいな。

 シャープが滅んだのはその環境下では珍しくパフォーマンス志向で大博打を打った結果ですが、その判断自体はあながち間違いでもなかった、のは経営者がパフォーマンス志向の新興大企業から単身(ここがミソ。新しい・強力な・システムを丸ごと持ってきたわけでもなんでもない)乗り込んできたら一瞬で立ち直ったことにも現れておりましょう。
 なかなか、
「送りバントで次の塁を」
という育ち方をした経営者に、
「犠打は期待得点値を落とすだけ、常に強打」
と切り替えさせるのは難しい。

●企業はもちろんですが個人でも、日本国内のスタンダードはまだそういう社会な(ようにみえる)ので、効率重視の考え方でもいいのかな、と思いますが、グローバルで見ると、いやいや、そんな大層なことを言い出さなくても、「うまいことやる」という言葉の意味はやっぱり上記のように、
「パフォーマンスを出す(ために既に確立してる手法を丹念に努力する)」か、
「イノベーションを起こす(のは簡単ではないけどすくなくともそういう考え方で行動しないと起きない)」
になってるんではないかな、と思います。

●そんなことおっさんに言われんでも、若い子で元気な子はあたりまえに感じてらっしゃるかもしれませんが、まあ、おっさんおばはんが本当にどうでもよさそうな、無意味そうなことをチマチマチマチマやってるのを見たら、そういうことなんだ、と思っていただければ世の中から不思議が1つ減っていいでしょ?
 1番が四球で出塁したら2番はバント。
 理屈ないんです、そう教えられてそう行動してきたからってだけ。
「ダウンスイングってなんスか上げなきゃ長打にならんでしょう」
 そう教えられてそう行動してきただけ。
 意味無いの。

●断捨離ってのは効率化の極北で
さすがにあれは
「……これやっても別に幸せの量が増えるわけじゃないな」
とやればむしろ痛感するので、冬入る頃には書店から断捨離本が断捨離されてました。年末大掃除前に。
 まあゴミは捨てた方がいいですけどね。

●じゃあこのまま日本は「効率病」で滅ぶのか、といえばそうでもなさそうなのが、
いまも日本の基幹産業のひとつに自動車があって、いま流行ってる車種はSUV。日本でも。
 トヨタにプリウス、これがいわゆる効率厨の親玉、いまだに登録車暦年(2017)だとトップ販売車種(16万台)なんですが、これのSUV版、C-HRが4位につけてます(11万7千台)。(ちなみに2位は逆風を物ともしなかったノート(アレが無ければ暦年1位も獲れていたかも)、3位はちっちゃいプリウスことアクア)
 SUVって本当に無駄と無意味の塊なので、効率マキシマムでは我慢できなくなってきた人々が日本にもたーんと居る、って証拠ではないですかね。で、こういうのってジリジリ比率が変わっていって51:49に逆転した瞬間、雪崩を打って180度変わっちゃう、ようなことがよく起きるので、まあこの寒い時代ももうすぐ終わる、かもしれません。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2018年01月14日

ドトール バリューカード

●「すべてのポイントカードを法律で禁止しろ」
を党是とする「非Poin党」(語呂悪いな)を設立しようか迷う今日このごろですが、親の敵のようにポイントカードを忌み嫌う私も負けて持つポイントカードがございます。判断基準は一点、

・ポイント率5%以上

ということでたまに行く程度でも家電量販店(10%前後)は持たざるを得ませんし、非常によく行ってもスーパーの(1%前後)は持ちません。
 さあここに悩ましいカードが現れた。最初から5%、使用実績に応じて率が上がっていく。その名も「ドトール
バリューカード」。

http://doutor.jp/

 ドトールよく使うので始まった時から目をショボショボさせて悩んでたのですが、最近夫婦で行くことが多く必然的に投下金額が増えてきたので、えい、と使い始めました。

●カードとしての使い勝手はふつう。
 クレジットカードからのオートチャージみたいな機能は無いのでそこが不便ですが、まあ店頭で店員さんが現金からチャージもしてくれるので、客層(年齢高め)も考えてそちらがメインなんでしょう。
 チャージで5%、使用で1%。
 年間2万利用で次年度(10/1始まり)7%、5万利用で10%。
 まあ、このぐらいで、ないと、カード持ち歩いたり出したり引っ込めたりの手間はペイせんよねえ(個人の感想です)

●実は幻のブラックカードというのがあって
 上記webには載ってませんが、お得意様向けに配られた永年10%カードだそうです。
 お得意様といえば僕の日記をお読みいただいてる古読者の方は重々御承知のとおり、わたしゃ相当なヘビードトーラーなので店長がニッコリ笑ってそっとトレイに置いてくれてもいいような……
 とはいかないのは実に不運、僕の行きつけはこのカードが始まる直前にリニューアルして(完全分煙化)、どうも経営者が変わったっらしくて店長ご夫妻もおられなくなってスタッフ全員入れ替えでですね。

 変わるとわかってたらご挨拶もしたものを。
 お元気でいらっしゃるかしら。

●で、このブラックカードが当たる(はずれ応募賞ですが)くじというのを12月にやってて、それも最後に背中押されてバリューカードを使い始めました。
 くじの結果はまだわかりませぬ。

 ブラック、ヤフオクなどに1万円前後で出品されてることがあります。ヘビーユーザーなら十分元取れるカードだと思います。当たんなかったら僕も購入を考えるぐらい。

●わたし現金主義者というわけではなく、
クレジットカードも持ってますし使いますし、PiTaPaもSuicaも持ってますし使ってます。キャッシュレス便利です。
 でもポイントカードの類はたいていおそろしく不便なので、本当に嫌いなのです。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2018年01月01日

あけましておめでとうございます。


 新年早々我らがセレッソ大阪がヤンマー時代以来久しぶりに(つまりセレッソになってからは初の)天皇杯を獲るという歓びに見舞われ、こりゃ春から縁起がええわ、ことしはエエことありそうやで!とニタニタしています。
 昨年J2からプレーオフをしのぎきってなんとか這い上がったチームが、いままで1つとしてタイトル獲ったこと無かったチームが、ルヴァンに続いてカップ2冠ですよ。
 わかんないもんですねえ。
 ことしのMVPはもちろんユーン・ジョンファーン。監督。
 サッカーは監督の力量が発揮されやすいスポーツですが、こんなに露骨に目の当たりにする機会もそうそう無いのではないかと思います。非常に、同じ方向を向いてて一体感のある集団でした。
 今年はACLも出れるし、健勇がいなくなってもいいようにいろいろFWを獲るようですし、もちろん水沼には完全移籍オファー出してますし、ライヴァル・ガ大阪の監督に僕らのクルピ爺ちゃんが赴任するし、いろいろ楽しみです。
 いい時も悪い時もぜんぶ楽しいもんです。

 去年お笑い番組など観てますと、トレンドとしてはどんどんローコンテキスト、つまり文脈に依存せず、誰が観ててもわかるネタになってってる気がします。
 あるあるネタよりさらに一歩ローレベルなぐらいまで。
 あるいはいろんなジャンルが、ローとハイにぱかーんと分かれてしまっているのかもしれません。
 トランプ大統領を筆頭とするいわゆるポピュリストと呼ばれるような政治家は、だいたいローコンテキストで語りますよね。
「あいつらを追い出せ」
とか。それに対して
「見たまま言えばええってもんじゃなくてそこがそうなってるには歴史的経緯があって」
と「コンテキストを理解せよ」というツッコミはほとんど無力。コンテキストの中身に不服というよりも、もう考えることそのものがしんどい。だからロー(なるいはノー)に飛びつく。
 となると対抗する側ももっとローコンテキストでええんちゃうかと思います。カナダのトルドー首相、男前でしょう? 閣僚を男女同数にした理由聞かれて、
「……2015年だから?」
 あんな感じで。

 年末、また恩師を囲む会がありまして中高の同窓生とワイワイ騒いだのですが、中学生ってコンテキストを持ってないただの若い人間ではないですか。あれに戻れるんですよね。
 そうすると普段自分の文脈を勝手にでっち上げてその中で狭く生きてることが否応なく思い知らされて、いかんいかんと。
 わたし、本人には全然自覚が無いのですが、人が言うにはオタク体質だそうで、放っておくとそうやってハイコンテキストな方へずるずる行くようです。これがトレンドに合ってない。ちょっと2018年は
「どなたにでもわかる話を」
という方向で行きたいなあ、と思ったり思わなかったり。

 わたしセンスも無ければ努力が人一倍嫌いなのですが、なぜ今日まで生きてこれたかといえばおそらく、こってりハイコンテキストなものをちょっとわかりやすくローコンテキスト化、それは翻訳というよりは作り替え、リフォーム、ブツをいったんばらして抽象化し、それを目的やクライアントに合わせてガチャガチャ組み直したのち、もう一度具現化する、このめんどくさいうえに下手をすると「なにをしとるんだこの人は」と言われそうな作業、(お家のリフォームでもヘタするとそうなりますね)これが微妙に好きで、なにかしらに対してそれを行うと、対価が降ってきた、ような気がします。
 そのへんを攻めていきたい。
 この文章自体がよくわからんな。
 うーん。
 がんばります。

 みなさまの一年の健康を祈りつつ、
 今年もよろしくお願いします。
posted by ながた at 00:38| 雑記

2017年11月10日

サッカー 日本代表 親善試合 ブラジル戦@リール、フランス


 1-3で圧敗。
 長谷部Cが試合後「もったいなかった」と小声で呟いたとおりの試合内容でした。
 ハリル監督は替えていいと思います。

 ゲームプランは守って守ってカウンター速攻から1点、という対ブラジル戦のお家芸、成功例は21年前の1回こっきり(しかもフル代表ではない)にも関わらず毎回同じことやって玉砕する哀しみの黄金パティーン。
 ただプランそのものは「じゃそれ以外に何があるのか」と問われると困るのでそれでしょうがない。問題は、開始早々の先制点でそのプランが壊れた時になにも対応できなかった点。これが印象悪いです。
 ブラジル相手なんだから向こうが先制点なんて当たり前、とまでは言わずとも、6割7割の確率で起きる事態で、それに対応するプランを用意しておくべきです。ところがそれをただ漫然と傍観するだけ。適切な指示はおろか適切な檄を飛ばしてモチベーションを高めることもできず、2点目3点目(川島のPKセーブがなけりゃ4点だ)をむざむざ奪われる始末。
 あきませんな。
 後任はとりあえず森保さんにやってもらうてのはどうかね。
 あるいは……おか……d……

 それだと進歩ないねえ。
 8年ぐらいドブに捨てたことを自ら認めることになるねえ。

 僕は、日本代表でも、今回やろうとした4-3-3速攻系は十分ありだと思います。
 FWやOMFにも献身的でスタミナもまあまああって守備のできる選手が多いので、引いて取り所決めて全員で追っかけ回して獲ったら蹴っ飛ばす、のは合理的ですよ。
 ただしそれには「キッチリ守備を固める」のが大前提で、ハリル監督にはそれができていません。もうこんだけ長い時間を使ったなら(2年半か)普通できてるはず。
 セレッソ大阪を御覧なさい、ユン監督、あの怖い怖いオッフェンシヴな川崎相手に93分殴られっぱなしで耐える守備網を、ゼロから1年たたずに築き上げたんですよ。
 これが監督の仕事。
 今日の守備だとこないだのルヴァン杯決勝のセレッソの方が良かったッスよ。選手は悪くないですからね、マルセイユやインテル、サウザンプトン、フランクフルトのレギュラーが揃ってるんで。

 それから、この試合は本田・香川・岡崎の3人が呼ばれてません。スタメンから外すぐらいなら、速攻系だと3人共ポジション内での序列が下がるのでしょうがないかな、とも思ったりしたのですが、しかしベンチにオプションとしても用意されてない、のはいくらなんでもやりすぎ。
 ネイマールがピッチを去ったあとのブラジルが(流し気味であるとはいえ)起点を失って攻撃の迫力が激減したように、こちらはずっと起点が無い。一応トップの3人に入れてそこから、なんですけど、ブラジルもそこは極めて激しく行くのでぜんぜん持てない(キープできない)。で時間も陣地も稼げないからボール失うとそのまま速攻……というのをずっと浴びてました。後半むしろ真ん中を持ち上がるようにしてから改善したぐらい。
 本職OMF(攻撃的MF)はやっぱり盤面に1枚は必要ですよ。
 アメフトで言うとRB抜きでオフェンスするようなもんで、フォーメーションはショットガンでもRBは居るわけです。
 余計わかりにくい。
 井手口はもちろんこれからが楽しみな選手ですが、だからって本田や香川の代わりを今努めろしかもブラジル相手に、はキツ過ぎる。

 やるべきことをやらずに、やらんでええことをやりだすと、だいたい「手が尽きた」ってことなので、それはもうそのポジションから外すしかない、と思います。
 いますぐで良い。
 4日後のベルギーもタレント揃いで若くて強く、なかなかやれない強豪なので、キャプテンじゃないですがもったいないです。
 ホントはきょう負けても「いい試合」をして、
「ベルギーとガチか……楽しみやな!」
と言いたかったですね。

 速攻系は個の力が物を言うので日本代表では無理だ、的な論評には賛同しません。それならレスター・シティが優勝するわけない。しかも結果が平均化される長丁場のリーグ戦で。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年11月09日

謎でもなんでもない


 録画してあった『スポーツ内閣』で落合さん@日本シリーズの回を観ました。例の喧々諤々物議を醸した、日本シリーズ2007、山井投手完全試合寸前8回で降板→岩瀬で日本一、についても語られる。

 あれ以前から言われてたように、早い回(放送では「4回ぐらい」と)に山井さんマメ潰してて、もう限界だったそうですね。森(繁和)コーチが聞くと「替えてください」と申し出たとか。

 とすると物理的な問題なので、論争のしようもない。
 降板させるしかない。

 落合さんが偉いのは、試合後それをゴニョゴニョ言って適当にごまかして、結果的に山井さんを庇った点かな。日本人の場合、「一生に一度あるかないかのチャンスなんだから、指ぜんぶちぎれてでも投げろ」とか無責任なことを言いがちですからね。
 あるいは本当のことを言っても「そういうことにした、んだろう」と疑いの目を向けられるかもしれません。疑いだせば何でも疑えるもので。

 ともあれモヤッとさせておいた結果、ヤイヤイ言えて楽しめたので、これが落合流のファンサービスじゃないか、とも言えるし、真実がそうならプロ野球界を二分した論争そのものが完全に空虚かつ無意味なものであり、化かされた、オチアイひとが悪い、とも言える。

 ぼく個人的にはおもしろくなくてもいいので真実が知りたい、否、真実こそがおもしろい、と思う方なので、メディアには真実追求をやってもらいたいのですが、まあ無理かなあ。
 ぼく自身もリアルタイムで観てて、その瞬間は「いったい何が!? 怪我!?」と思ったのですが、その直後から始まった喧々諤々にいつの間にか巻き込まれ、「落合采配」だと思いこむようになっていました。
 怖い怖い。

 人の悪い返しで穿ち過ぎ見方をすると、イタリアW杯のR・バッジョのPK失敗のように、あのまま9回山井で1本ヒット打たれたところで岩瀬に代えて勝利、というのが(中日ファン以外にとって)一番つまらない終わり方で、そんなことになるぐらいならここで動いて「その目を潰す」というディフェンシブなんだかオフェンシブなんだかわからない手を打った、のかもしれない。
 つまりこの「謎の落合采配」は「山井さんの完全試合」と同じぐらいの価値がある、野球ファンの記憶にとっては。
 落合さんならそのぐらいのことは考えてそう?

 ちなみにリーグ優勝級の名将たちは口を揃えて「代える」と言うそうで、甚だしきは野村克也監督なぞはボロカス言いまくった挙句に
「まあしかしあの場面で勝利に徹した采配ができるのは落合と……ワシぐらいやな」
などとまた得意の妄言を弄されており、つまり要するにこういう満座の「空気」に逆らえる人だけが、勝利なり記憶なりを得ることができる、らしい。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年11月04日

セレッソ大阪 ルヴァン杯 優勝


 わが愛するセレッソ大阪が初タイトル……
 ということになってる、のですが、前身のヤンマーディーゼルサッカー部は世界のカマモトを擁しリーグ優勝4回、リーグ杯(ルヴァン杯が相当)2回、天皇杯3回の強豪、名門、ビッグクラブでございます。
 といってもその頃を知る人は相当のおじさまおばさまのはずで、まあ実質初タイトルです、はい。J2から這い上がった3回(!)も全て無優勝で上がるというこのテイタラクで、
「セレッソ大阪、優勝!」
というこの二つの単語が並んでるのがあまりに珍しくて、いや初めて過ぎて目をパチクリさせて実感がまるで無い。

 わたし昔、近鉄バファローズという野球チームのファンでしたがファンになったキッカケというのがあの伝説の「江夏の21球」、あれをどこかに出かける行きすがら、父のカー・ラジオから流れてきて
「こんな情けないチームは僕が応援してあげないと可哀想だ」
と思ってファンになりました。79年ですね。
 だものでその時点でリーグ優勝は果たしており、翌年80年も優勝してその次はこれまた伝説の89年、でしたんでファンになってから常識の範囲内で勝利するところを見てたんです。そん次も01年ですしね。
 10年に1回ぐらい優勝するチームのファンが一番しあわせですなあ。
 ということでまだ
「セレッソが優勝した」
というのがしっくりこなくて困っています。
 あるいは僕はひょっとすると
「ええとこまで行って最後勝てない」
というチームであり続けて欲しかった、あすなろう、あすなろうと前だけを上だけを見つめて石に蹴躓くチーム、クラブであって欲しかった、と内心思ってしまっていたのかもしれません。
 そう愛する、いや愛した、ついに球団消滅まで日本一になれなかった近鉄バファローズのように。

 開始直後にミスを突いて先制したセレッソ、あとはベッタ守りで守り倒すのですが、これが後半の半ばを過ぎたあたりから、僕上記のようにセレッソを応援してるわけですけど、そんな僕でさえフロンターレの選手の焦燥感みたいなのが伝わってきて、痛々しかった。
 できるなら両方優勝させてやりたいとか無茶なことを思うぐらい。
 フロンターレはこれルヴァン杯決勝4度目だそうなんですよ。主要3タイトル(リーグ、リーグ杯、天皇杯)で9度目の決勝。それがすべて準優勝。
 気持ちの大小なんてもちろん比べられませんけど、のめり込み具合、でいうとフロンターレの方が大きかったかもしれませぬ。それが逆に硬さと視野狭窄を招いたのかもしれませぬ。
 だってもう後半途中から右奥一辺倒で、そんなとこ持ってっても中に高さ無いしこっちのジンヒョン・ヨニッチ・木本も強いから、簡単に放り込んでも確率低い、ってんで地べた転がして真ん中に戻す、ところを狙いすましてソウザが狩る、っていうのを何度も何度もやってて、
「ああこれ勝てるな」
と思いつつ、かなり切ない気持ちになりました。
 あの強いフロンターレが、一月ちょい前に等々力で5-1で文字通り粉砕されたフロンターレが手足を縛られたようなプレーしてるのを観て、よく、
「気持ちの強い方が勝つ!」
などと言いますが、そんなもん嘘や、と。
 なんぼ気持ちが入っててもボールが滑べりゃダルビッシュだってこんがり焼けまくるし、なんぼ気持ちが入っててもサファテは打てん。

 ただしフロンターレにはまだリーグ戦の優勝の可能性が残っており(2位。首位鹿島と残り3試合で勝ち点差4)、セレッソにはもう無いので(3位、鹿島と勝ち点差10)ぜひこれに発奮してここから逆転優勝をば。
 とかなんとか人の心配してる場合ではなく、セレッソもすぐ天皇杯の準決勝・神戸戦が待ってます。せっかくだから2冠行っちゃおうー。

 ユン監督は変わったことをやってるわけではないのですが、球際の強さとちゃんと走るというあたりまえのことを徹底させており、もともと才能ある選手が多いだけに、一気に戦闘力が上がった感じです。
 分不相応な出費を無理にして買い戻した清武も、この大一番に間に合ってダメ押し2点めをクールに演出。あれも今までのセレッソだったらソウザが華麗に外して、いやその1つ前、健勇に渡ったところで目をつぶってぶっ放して外して、そのあと「あー」とか言ってる間に逆に同点弾を叩き込まれる、というパターンでした。
「あーこれ決まるのか……」
とまるで今まで知ってるチームじゃないチームを観てるよう。
 きっと息子や娘が旅立つ日、というのはこういう感慨を持つのでしょう。
 大きくなったもんだ。

 「優勝」かあ。
 いい響きですね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月28日

海遊館


http://www.kaiyukan.com/

 台風一過で青空が美しく、
「とんこつラーメンが食べたい」
という奥さんをクルマで近くの「ずんどう屋」まで連れて行ってその足・成り行きで海遊館。
 久しぶりです。
 あいかわらずお魚さんたちの優雅な様、ペンギンの可愛さ、イルカの芸、に加えて、スタバができてたりジンベエソフトが食べられたり。
 海外からの観光客の方にもあいかわらず人気で、館内も周辺も日本人の方が少ないかなと思うぐらいでした。

 開館したてに友人や親戚など4回ぐらい引率ドライヴァーとして出動した覚えがあり、そんなことを懐かしみながらWikipediaを引くとなるほど開館90年、バブル絶頂期。企画はウォーターフロント都市計画の元祖・ジェームズ・ラウス。設計とデザインはNYデザイン界の大物・アイヴァン・チャマイエフ。
 つまりアホみたいに金を掛けており、まあ掛けただけあって27年後のいまもまったく(コンセプトが)古びずに金を生み出し続けており、「お金の使い方」の見本をみるようでした。

 螺旋状に降りてくるあの作りは海面から海底まで深さのある海を表現するにはうってつけのレイアウトで、これぞ「デザイン=問題の解決」という感じ。
 小規模な特設展示がいくつもあったり、エイとサメだけですが触れられるコーナーがあったり、アップトゥデートは関係者の努力の賜物。スタッフの士気も相変わらず高そうでした。
 EXPOSCITYの「ニフレル」
https://www.nifrel.jp/
は海遊館のプロデュースだそうで、また行きたいものです。
 非日常にどっぷり浸れる、という意味では変な映画観るよりよほど浸透力の高い経験であり、当日券2300円ちょっと高いな……などと躊躇したおのれの不明を恥じる。

 コメツカワウソがウチのめっちゃん(ネコ・キジ白・♂)にそっくりでした。
 先祖はカワウソかもしれません。
posted by ながた at 01:01| 雑記

2017年10月26日

エエクルマばーん!


 東京モーターショー。マツダブース。
https://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/2017tokyo/1087906.html

 赤い方が次期アクセラで、グレーの方はアテンザかな。
 アクセラ見てこのお尻。
 グラマラース。

 完全に個人的な好みの問題なのですが、わたしこのリア・オーバーハング(後輪からさらに後ろのボディ部分)が極力小さくてかつ上に傾斜のきついリアハッチの乗ってるデザインが子供の頃から大好きで、古くはトヨタ・セリカ・LB(リフトバック!)、ホンダ・(バラードスポーツ)CR-X、トヨタ・コロナSF(5ドアハッチがあったんですよコロナには)、そして自分でも乗りましたシトロエン・エグザンティア。

 たいへんいいです。

 どうしてもこのクラスはVW・ゴルフがベンチマークなので、あの箱型・金庫感に寄っていっちゃうのですが、そうすると当然ですがゴルフに「確実に負ける」。ゴルフの方はそれを手ぐすね引いて待っとるわけです。
 で、プジョー・308も今度はルノー・メガーヌも余裕で撃墜。どー見ても306やルケモンメガーヌの方がよっぽどカッコイイよねえ。
 マツダは負けませんよその誘惑に。
「でや」とばかりに正統派カッコイイ5ドアハッチで。

 いい。

 ま、ファミリア・アスティナやランティスの5ドアなど、この手のデザインで高い評価を受けた過去の実績があるので、負けないんでしょうね。
 いまのデザインのトップは前田さんという方なんですけど、2代目なんですよ。おとーさんもマツダのデザイン部長。コスモスポーツとかその時代です。
 貧乏だから、高価なデザイナーを雇ったりデザイン屋に外注することがままならず自前でプロパーを育てるしか無く、しかしそうするとこうやって伝統は引き継ぎやすい。
 育成と言えば広島・広島といえば育成。
 しかも最近野球もサッカーも強いのはなぜかと言えばここ、「引き継がれている」ってところではないですかね。積み重ねられた基盤の上から背伸びをするわけで、そりゃ有利ですよ。
 まあワルター・デ・シルヴァひとり来たらドイツ芋娘の極北、ベルリンの街中より農作業納屋が似合うVW車が突然パリ・ロンドンを闊歩しててもおかしくはない程度に垢抜けたりするので、スター欲しい気持ちもわからんではないですが。

 リアのボリュームが大きいのはわりと好き嫌い分かれるもので、人によってはCピラーの鉄板面積が大きいのはレトロに感じるかもしれません。最近だとアルファロメオ・ブレラぐらいしか思いつかず、遡って60から70年代の日産・チェリーやスズキ・セルボ、ホンダ・Zにアメ車。
 でも繰り返しますがハコ方向行くとゴルフ地獄に引きずり込まれるだけなので、こっち行くしかないッスよ。ことに今はSUVやピープルムーバー(ミニバン)がいろいろあるので、Cセグハッチごときで室内効率とか言う方が野暮です。

 新世代マツダ車ずーっと追っかけてきてますが、パッと見でいちばん好み。商品化は2019年だそうで、もちろんもっと現実的になるわけですが、いまから楽しみです。エンジンも画期的と評判のSKYACTIV-Xだし。

 他、東京モーターショーの記事一覧。
https://car.watch.impress.co.jp/category/event/tms/2017/

 やっぱりショーなので、理屈より色気。
 エエクルマばーん!の方がいいですね。
 他ではスズキもいいかんじ。
posted by ながた at 14:20| 雑記

2017年10月24日

捕手は打撃


 CSについては以前からクソだと申しておりますので言及いたしませぬ(してる
 DeNAファンには悪いですが、それ以外のほとんどの方は広島が昨年の悔しさを昨年よりさらに巨大な敵ソフトバンクに対して晴らせるか、というのを楽しみにしてたと思うのですが……
 まあ観客動員は更新を続けているらしいですし、コアなファンの方が喜んでらっしゃるならそれでいいと思います。無料中継たまに見る程度の人間に何か言う資格はありまへん。お金払ってくれるお客さんが正義。

 表題、おそらくお好きな方なら同じお考えの方も多いかと思うんですけど、捕手って打撃優先でええんじゃないですかね。
 巨人に阿部、ホークスに城島、ヤクルトに古田。標準野手クラスでいいなら横浜・中日の谷繁に阪神の矢野。強いチームには強打の捕手。
 リードは結果論、つまり「勝ったからいいリード」と言えなくも無く、そもそも投手の失投はリードと関係ないわけで……
 いやね、「捕手と遊撃は打撃どうでもいい」みたいな考え方がひとつあるわけじゃないですか。
 でもですね、じゃ.200ちょっとの球界一の遊撃手と、.350の20発みたいなジーターや坂本の調子いい時みたいな遊撃手と、ぶっちゃけどっち使います?
 捕手も同じで、3割30発打てりゃリードとか肩とかどうでもいいでしょうそんなもん。
 だって他所のチームで凹んでる部分が凸してるんですよ。
 行って返って効果倍、打者は9人ですから1割×2倍の2割ぐらいの攻撃力アップになりませんか。大雑把ですか。
 野球は多くの試行回数を重ねて確率で結果を出すスポーツなので、2割違えばまるっきり違いますよ。

「難しい」とか「負担が重い」とよく言われるんですけど、過重だと思えば軽くすればいいので、「おまえは打てばいい」の一言でええんじゃないですかね。そもそもベンチからもサイン出すんでしょう。あまりにリードがスカタンだったら一球ごとにベテランバッテリーコーチがやればいいじゃん。

 この風潮の元凶はたぶん野村克也監督で、ご自身4番打てる強打者でありながら、延々とやれID野球だ、捕手はたいへん捕手はたいへん、とボヤいてらっしゃるでしょう。
 でも、野村居りゃ勝てますよフツー。打つんだもん。
 野茂の女房役でおなじみだったマイク・ピアッツァも.350の40発みたいな選手だったんで、三桁被盗塁でもマスク被ってましたぜ。

 なんでそんなことを思ったかと言えばドラフト。広陵の中村君。甲子園6発の打撃ももちろんですがなんといってもあの野性味溢れる捕手守備が魅力的ですよねえ。
 もう僕だったら彼一択。
 清宮君ももちろんステキですが、パワーヒッターは極論言えば当たり外国人でも代わりはできるし(お金があれば他所で当たったのを買えばいい)、たとえば西武に入って中村・山川と3人並んだら、遠目で見分けがつかなくて困るでしょう?
 中村君、地元広島が狙ってるのは周知の事実ですが、日ハムが噛み付いてきそう。大野が出ていく(かもしれない)から1年目からイケるで、みたいな甘い囁きを……

 いやなんかね、わかってる人やチームはこっそりそれを実行してて、黙ってるだけ、むしろ「捕手はリードだ、守備だ」と撹乱情報をわざと撒き散らし続けている、ような気がするんです。
 気のせいですかね。

 後出しジャンケンじゃないですが、わたし若き頃にバスケットボールというスポーツを知って、
「これって3点シューターを徹底的に鍛え上げて百発百中みたいな名人芸にしたらそのチーム強くない? だって1プレー得点期待値1.5倍よ?」
みたいなことを言いましたら、「識者」にボロカス馬鹿にされましてですね。そうかなあ、不可能じゃないと思うけどなあ、と思ってましたらステファン・カリーとウォーリアーズが出てきましてですねえ。
「ほらー」
みたいな。もホントあの「識者」の言うことは100%アテにならん。結局POSレジと同じで過去の解析してるだけなんで、
「強いチーム(選手)が強い」
って同語反復をつぶやき続けてるだけなんですよ。そこに真理も真実も未来も価値もついでに分析も理屈も科学もつまり小宇宙も何もない。

 ということで中村君をどこが獲りに行くか、そして彼がどんな選手に成長していくか、そのチームがどう強くなるか、が楽しみです。
 気が早いかな。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月23日

大和川氾濫2017


 選挙の夜は速報番組など見てる余裕無く、台風21号の影響で増水するばかりの大和川の水位計とにらめっこ。

・国交省大和川河川事務所
http://www2.yamato.kkr.mlit.go.jp/cctv/index.html
https://www.kkr.mlit.go.jp/yamato/observationmap/index.html
・Yahoo! 河川水位
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/river/8606030001/

(ちなみに遠里小野は「おりおの」と読みます。風情ありますね)
 下流域全域で氾濫危険水位を突破、浅香のあたりが浸かりました。上流でも三郷のあたりで溢れたそうです。
 幸いウチの周囲はギリギリ耐えたのですが、本格的に溢れちゃうと2m級の浸水も覚悟せねばならず、携帯の緊急速報で避難準備(勧告のひとつ前)「3F以上へ」が出ました。
 街中ですから3F以上の建物はたくさんあって、避難する余裕はあると思うのですが、もし浸かったらあと大変だなあ、と思うと気が滅入りました。あれたいへんですからねえ。
 僕子供の頃一度だけ、すぐそこまで来た(つまり隣の隣の家ぐらいが床下浸水を食らった)ことがあります。
 もうたいへん。
 その頃からでも治水事業は継続されているのですが(長居公園通りの下に巨大は放水管が走ってるんですよ。十数年延々工事してました)、自然の猛威は軽く上回ってきますね。

 浸水された皆様にお見舞い申し上げます。お疲れ出ませぬよう。

 twitterでも検索掛けると「選挙なんかどうでもええわ!」と(関西の)TV局に対して激怒される方が多くいらっしゃったんですが、TVは「絵が撮れないと成立しない」ので、おそらく選挙で人手と機材が出払ってて何もできなかったんだと思います。夜だから空撮とかもできないし。
 もうそういうのはアテにならん。
 身近な人が心配なら電話などで直接伝えた方がいいですよ。今回は最も緊迫した時間が深夜12時前後、寝てる可能性もある。

 大和川の歴史については柏原市のwebが詳しいです。
http://www.city.kashiwara.osaka.jp/docs/2015072600070/

 たぶん大阪市の小学生はみんなこの「大和川付け替え」は習うんじゃないかな。中甚兵衛さん。そこの地図見ていただくとおわかりのように、ものすごい大工事なんですがこれなんとわずか8ヶ月でやったそうです。
 なんとなれば河内平野は大昔から水害に苦しめられ続けおり、古くは和気清麻呂が付け替えにチャレンジしています(788年)。すなわち掛け値なし文字通り「1000年来の悲願」で、やると決めた時の周辺住民の爆発的パワーが想像できますね。
 おかげさまでこのクラスの台風でも来ない限りのほほんと暮らせています。ありがたい。

 そして今回も鉄橋上、線路まであとわずかと水が迫っているにも関わらず運転を止めない近鉄の蛮勇。
https://twitter.com/shinichi_san8/status/922077272810536960

 これからますます気候変動が激しくなると、このぐらいの台風は普通に来るようになるかもしれず、そうなると……
 備えとかないと。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月22日

衆議院選挙2017


 結果から見れば与党微減、なんの意味や論点があったかさっぱりわからない600億ドブ捨ての選挙が終わりましたが、皆さん死票は投じられましたか。
 あれなんだったんでしょうね。
 僕たいへんめずらしくも当選されましたよ、比例復活ではありますけど。

 前原氏が「民進党まるごと希望の党への合流」をぶち上げた時には「すわこれはもしや政権交代」「チンパンジーとファシスト、どちらを選ぶ?」と一瞬盛り上がりかけたわけですが
「排除」
のひとことで全部ぶっ壊れました。
 あれなんだったんでしょうね。
 極端なことをいえば、黙って全部受け入れて、勝って首班指名を受けてからおもむろに粛清に掛かりゃエエだけの話やないですか。その程度の計算が立ちませんか。それとも黙って座ってたら何十人もの国会議員がワラワラやってきたからテンション上がりきっちゃって思わずホンネが出ちゃったんですかね。
 そりゃリーダーとしては失格ですなあ。
 まあ選挙当日パリへ逃げてる時点で終わってますけどねえ。

 と、思ったら敗因を(男女差別を指す)「鉄のカーテン」とか言い出してらっしゃって、つまり単にアホですな。

 歴史改竄主義者ってダメなんですよ、要するに事実と違うことを信じる、というのは自ら認知を歪める、ってことですから、歴史認識以外のところでもこうして認知歪みが出る。
 政治家の方はこのぐらいでもいいのかもしれませんが、普通の人の場合、これ出ると周りはサーッと引いていきますよ。つまり「話が通じない人」なので、付き合うだけ無駄・損・そして危険だからです。

 話逸れますがアホ(バカ)の定義ってつまりここ、「自分を変容させていけるかどうか」の一点だと思います。自分で作った歪んだ認知に居ると、変化していけない。となると、ふつうのひとにとって当たり前のことに反応・対応できない。だからアホ(バカ)と罵倒されるわけですな。
 ああ怖い怖い。
 僕もマダラにアホだと思うのですが、できるだけアホ領域を減らして行きたいもんです。

 聞く所によると小沢さんがまた絵を描いてたそうですが、彼にしても
「えーっ、なんでー!?」
というところなのではないでしょうか。政治家であるならば当然狙う「首相の座」、チャンスと見ればすべてを賭けて勝負に出る、はず……という基本価値観みたいなところから実は違っていたんでしょう。
 歳を取ったなあ、とも言えますし、最後のチャンスに前のめりになったのかな、とも思いますし、また普通に策士策に溺れるとも言えますが、最後の最後まで残ってくれていた仲間をむざむざ死地に送り出したという点でもうさすがに終わりかな、と思います。
 それでも、政権交代を実現させて日本の様々な患部を白日のもとに晒し出した貢献は巨大で、天国の角栄さんも微笑んでいるんではないでしょうか。角栄型再配分政策は(おそらく)立憲民主党あたりへ流れていくでしょうし。

 とかなんとか言いながら、結果として、自民党ハト派が壊滅して以来久しぶりの中道寄り政治集団ができて、今まで死票を投じ続けていたわたしとしては願ったり叶ったり、かなり嬉しいです。冒頭のように候補が当選されましたし。
 特に大阪の場合、共産と公明が強いので、中選挙区時代から非自民というと共産か公明という日々が続いたので、けっこう辛かった。明確に否定すべき案件がある時は批判票という意味で共産へ入れるわけですが、いかに戦略的投票と頭では理解していても本心から支持してるわけではない組織に虎の子の一票を放り込むのはわりとストレスです。
 やっぱりフツーにフル比例でええんじゃないですかね……地域ブロック分けぐらいはすれば小さめの地域政党でもいくつか獲れそうだし。議席も増やしていいかもしれません。
 とにかく、あまり党勢拡大に汲々とせずじっくりいっていただきたいものです。

 繰り言ですがいまの自民党は以前のような再配分政党ではないですよ。むしろ減っていくパイを強者に集める施策をしています。田舎、若者(弱者)こそが支持してはいけない。
 長谷川豊や若狭勝を比例復活もできないぐらい完膚なきまでに叩き落とした有権者の判断を見るにつけ、ただここを誤解しているだけなんじゃないかな、と思うんです。支持するなら、ちょちょっと調べて、自分が思うようなことをしてくれそうなところに入れなきゃいけませんよ。ぼんやりとしたイメージでは真逆のところを支持してしまう。
 くどいようですが安倍政権というのは税金じゃっばじゃっば使って上場企業の株買いまくる政権ですよ。あなたにそれなんの意味があるんです? で、支えきれなくなって買うの止めた瞬間、株価は実力(およそ半値〜1/3)に戻ってその分の損は全部税金が消えるんですよ。どこへ? 相場やってた機関投資家とそこに委託してる富裕層へ、です。むしろそれもわかっててやってるかもしれない。

 現状は金融、財政、税制、国防、初等/高等教育、医療・福祉、貿易(TPP)、エネルギー、どの政策をとってもまーこれでもかと見事なぐらいに
「やらんでええことばかりやって、やるべきことをやってない」
と思います。せめて、やらんでええことをやめるだけでもこの国はもっと清々しい、はず。

posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月20日

Alpha Go Zero


 囲碁AI「AlphaGo」の最新ヴァージョンその名も「Zero」が旧ヴァージョンをバッタバッタと薙ぎ払い最強の地位を手に入れたという記事
http://gigazine.net/news/20171020-alphago-zero/
はお読みになった方も多かろうと思いますが、やっぱりこれで一番ビックリするのが、
「自己対戦による強化学習のみで強くなった、人間の対局(ビッグ)データは使ってない」
という点ですよね。
(Googleの論文を訳してくださってます↓)
http://blog.livedoor.jp/yuno_miyako/archives/1068350228.html

 つまり人間が囲碁というゲームに取り組んで開拓してきた世界は、実は傍流、すくなくとも今回Alpha Go Zeroが切り開いた世界よりも、より端っこに位置する。
 ということは、これを文化とか芸術にも当てはめると、「うわ、スゲーええわ」と直感する画期的な絵とか音楽とか小説とか、ボーンとある日突然やってくる、かもしれない。

 いったいどこまで行くんでしょうね。
 しかもこれシステムがよりシンプルになってて、食うCPUパワーも劇的に減ってる。元データが要らんというのも金・手間的に非常に大きい。
 人類最強のカ”ビッグマウス”ケツ氏を倒したのが今年春ですよ。技術の進歩が早すぎる。

 ウチも奥さんが翻訳業なので、その業界ではみんなで戦々恐々だそうです。
 繰り言ですが、今回の「AIショック」がインパクトでかいのは、今までの機械化・コンピュータ化の波と違い、頭脳労働とか経験労働とか、そのうち文化・芸術も食われそうなので、そのあとどうすりゃいいんだ、という点が見えにくいのが不安になるところです。
 薬剤師とか税理士とか、なるのはちょっと大変だけどなってしまえば一生食いっぱぐれはない、というジョブがあったわけですが、もうそういうものが成立しない可能性がある。弁護士や医師も必要総仕事量を減らしそう。たとえば相場感のある訴訟(離婚とか雇用関係とか)とかAI(同士)がやった方が納得もありますしね。
 と同時にもちろんタクシー運転手とかバス運転手とかトラックドライバーみたいな、経験がモノを言ったものも。ま、このへんは少子化進んで人手不足なので、むしろウェルカムかもしれませんが。

 つまりその、
「コツコツ貯めた知識・経験がある日無駄になる」
という事態に人類はどう対応していくのか、という問題です。
 最近言わなくなりましたけどアイデンティティ・クライシスが誰にでも起こりうるし、そしてそれは突然来る。

 ”人間の考える”「人間らしいこと」とか「人間にしかできないこと」なんてとても浅はかなもんですから、それもAIに考えて貰った方がいいかもしれませんね。「Alexa、君の苦手なことを教えて?」

 横道に逸れますが、わたし「AIの反乱」みたいな絵面はいつもピンとこなくて、『ターミネーター』も『MATRIX』もエンタメとしては大変愉しんだんですけど世界観は懐疑的です。理由は簡単で、
「ネコが人間を飼っている」
という話ありますよね、あれです。
 ネコ飼うとホントにそう思いますよ、エサとトイレだけでも重労働で、遊び相手をしたり添い寝をしたりですね、なんでこんなかしずかなあかんねん、と。
 可愛いからですね。
 同様にAIも(とりあえず人間の)役に立つ以上、撫で擦るように大事に大事にするわけですから、支配なんて面倒なことするよりそのままの方がええんではないか、と合理的に考える知性に到達するのは、知性を持ち出して3秒後ぐらいじゃないですか、この調子だと。
『攻殻機動隊』で(AIの)タチコマ達がそんなような議論をするシーンがありましたけど、もしそういうことが行われるとするなら、それは一瞬で(人間の)誰も気づきもしないうちに起きる、のではないか。

 さてこうなるとベーシック・インカムも真面目に考えないと。
 つまり「職業」という概念自体が成立しづらくなって、労働対価を難易度や人材の希少さで量ることができづらくなります。
「あーその資格は1年前までは価値があったんだけど、今もうAIが全部やってくれるので……」
 上で挙げた例はもちろん、いま非常に高度で(儲かる)資格としてアクチュアリーというジョブがありまして、たいへん高度な数学を用いて保険の料率とか考える人なんですが、こんなもんの方がAI向きですよね。
 しかも今まででしたら「いや!そのAIに基本を教えるために高度な人間が!」とか縋り付く妄想蜘蛛の糸があったわけですが、今回のZeroはそれも無慈悲にプチンと切る。
「人間が考えたことより自分で学習した方がいい」
つってね。
 こうなってくると、「なんらかの組織に属して拘束時間が発生したら、一律これだけ賃金が発生する」とむりくり「労働」の概念を守るために、ほとんどフィクションにしちゃうか、それかもう、BIで平等に配る、ほかないように思います。

 賃労働でなくて資本運用は?
 あんなもんこそAIですよね、いま機関投資家の間ではそりゃもうAI達が唸りを上げて活躍してると思いますよ。
 こないだ友人がセミナーに呼んでくれたんで、若者の発表を観さしてもらってたんですけど、過去振り返って式当てはめるタイプだと相当精度いいものがすでにある。それも僕聞いたんですよ、
「これって……儲かるってことですか?」
「あ、これは大昔から知られているごく基本的なもので、そういう組織でしたら当然知ってることです」
「はー」
 今も書店行きますと「株で/FXで/なんとかで儲かる!」て本ございますでしょう?
 無理ッスよ。
 相手Alpha Go Zero使ってんですよ。あなた囲碁何段です? イ・セドルさんに5回やって1回勝てます? 向こうそのイ九段に4-1で勝ったAIに100-0で勝つんッスよ。
 無理。
 そういう連中がカモ引きずり込むために「イケるイケる」言うてるだけですわ。基本ゼロサム・ゲームですからね。

 極論を言えばお金なんて世界中でありあまってるんだから、みんなにうまいこと分配すれば(生きていける分だけでも)みんなハッピーなのに、なんでそれが実現しないんでしょうね。
「無いんじゃない、有るものをちゃんと活用できていないのが問題だ」
と喝破したバックミンスター・フラー先生は偉大だ。
 偉大な人ほど忘れられる。

 基本的にはそれでも、AIが進歩すればするほど日々の生活がよくなると思います。ナノ素材とかバッテリのいろいろとか、ああいう当てもん系はこれから物凄い勢いで改良されてくんではなかろうか。
 10倍ぐらい能力あるバッテリ(に直結する物質)がめっかっただけで劇的に変わりますよ、エネルギーのコストがアホみたいに下がるから地政学的にも大騒動が起きると思う。

 最近思うのですが、
「なにが来てもどーんと構えて居られる」
には、なにか準備をいろいろしておくのではなく、
「なにが来てもどーんと構えて居る」
と決意──というほど大層なことではなく──決めておく、ぐらいの感じで、そうしようと思う、のがいいのではないかと。
 なに来るかわかりませんからね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月18日

風邪 少食


 英語に以下のような諺があると

 Feed a cold and starve a fever.
 かぜには大食、熱には小食。

 幼き日に『ガーフィールド』のマンガで知って(吹き出しは原文、コマ外に日本語訳)、以来それを実践してました。
 具体的には「あ、風邪かな」と思ったらインスタント袋麺を溶き卵ネギたっぷりで作って熱いうちにガツガツ食べて寝る。

 最近考えを改めました。
 むしろ何も食べずに寝転がってる方が早く治る気がする。

 ウチのネコたちも体調が悪くなるとまず食欲が落ち、ジッとしてます。逆にエサ食べ始めると峠を越したと安心する。
 消化という作業はエネルギーを使うので、それも免疫システムに回した方がいい場合もあるのでしょう。
 上記の諺は栄養状態の良くなかった頃、絶対的にエネルギーが足りなかった頃の教えではないでしょうか。

 風邪薬も、以前は「対症療法でウイルスをやっつけてくれるわけではないから(市販薬は)」と飲まなかったのですが、私は鼻炎持ちなものでだいたいの風邪は鼻炎を連れてきて、猛烈なくしゃみ鼻水に襲われます。これは睡眠も妨害されるほどのものなので(そもそも鼻が詰まってるので息苦しい)、最近では鼻炎止めは飲んだりします。(ただし鼻炎止めには眠くならないようカフェイン入ってるものもあるので、睡眠取りたい時には注意)

 もちろん人それぞれ、風邪のタイプもいろいろでしょうから、ご自身の感覚を大事にされるべし。周恩来首相は白酒をキュッと放り込んで治したそうです。
 それは白酒が治したんじゃなくて、気合いを入れるスイッチだったんじゃないかと思いますね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月15日

潤滑剤「鍵穴のクスリ2」建築の友




 諸賢、鍵穴用の潤滑剤は専用品でないといけないとご存知でしたか。
 わたし知らなくて、玄関のアルミ引き戸の鍵が固くなってきたんで、いつもどおりクレ556を噴いてましたら母にツッコまれましてね。

「こないだ大工さんが鍵穴には油さしたらアカン言うてたよ」
「えっ」

と申されましても今までこれでうまいこと行ってて……しかしプロの言葉は重い。ググると「止めときなはれ」のオンパレード。
 鍵の内部は大変精密なので、そこにヘタな油を入れますとゴミやホコリを抱き込んで固まってしまい、遂には作動しなくなることも。
 でもご安心あれ、専用品は洗浄剤と、乾くと極微粒子状になる成分とがセットになっており、まず洗浄成分で汚れを分解して揮発させ、しかるのちパウダーが潤滑を担当……だそうです。

 早速上記品取り寄せまして使ってみますと大変快調。
 ちょっとしたところなら556でええんじゃないかとも思うんですけど、万全を期する方に。200mlもあったら一生使い切れない、とおっしゃる方には小さいのもあります↓


posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月14日

スニーカー「TDW558」アシックス




「2足目」を買うのはナイキのFreeRun2以来。
 気に入っています。

 店員さんによると足の甲側をしっかりサポートするタイプだそうです。人によっては窮屈に感じることもあるかも、ただし慣れると靴の中で足が左右ブレしにくいので快適、と。
 僕の足型は甲のところに癖があるっぽくて、紐を緩めたり縛ったり、どこをどうやっても痛くて履けない靴が存在します。これがまた店頭ではわからず10分ぐらい歩くと「……あ、ダメだ」みたいな感じなので、いつも靴の購入はギャンブルです。
 ところがこの靴は履いたその日からバッチリフィット。秘密はその足の甲を支える構造? よくわからないですけど。

 メーカーによって合う合わないも若干あって、僕の場合、アシックスとナイキは外れない。ニューバランスは微妙。ミズノ(ランバード)とコンバースはダメ……という感じです。
 もちろん同メーカーでもモデルによってカタチは違うわけですが、基本型というかどうフィットさせるかのフィロソフィがたぶんあって、その基本型、哲学に合うか合わないかで決まるのかもしれません。

 と、申しますのも、クルマの運転感覚も似たところがあって、フィーリングが合うメーカー合わないメーカーがあるもんです。これは時期によって多少変わるんですけど、だいたい似たような所に収束します。動的な味付けをする責任者の代替わりで変わるのかもしれません。
 もちろん現時点ではマツダ車最高、なわけですが、トヨタやスバルも好みは別として「理解できる」という感じ。日産が個人的に合わない。なんとなくよそよそしいというか、メカとしてツーンとしてていつまでも距離が縮まらない感じ。ちゃんと応えてはくれるので「いいクルマだな」と思うことも多いんですが、「欲しい」にならない。もちろんそのツンデレ機械みたいなところに惚れる日産党も多いわけですが(ノートePOWERの大ブレークの時に、世を忍んでいた日産党が太陽の元にワラワラと出てきたのには心底驚きました)
 それは余談。

 いい靴を手にすると人生がホントに捗ります。
 Born to Walk.
 末永く生産して欲しい。
 色違いも紺、黒、グレーとあります。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月09日

楽しまなあかんのか


 最近思うんですけど、スポーツ選手が意気込みを聞かれて
「楽しみたいと思います」
と言わはるでしょう。
 スポーツ選手は元々好きなこと、つまり楽しめることをやってるからいいんですけど、普通の人ってそういうことってできるもんなんですかね。
 たとえば受験に向かう子にニッコリ笑って
「楽しんで!」
とか言えませんよねえ。

「楽しむ」というのは「そのことに向かい合う」時のやり方のひとつに過ぎず、それには、その人それぞれで個性や好き嫌いもあれば、時代の流行りもあると思います。
「他の誰でもない自分自身のために」もあれば、「お国のために」の頃もあり、もちろん「金が欲しい」「モテたい」も立派な姿勢です。なにかの抑圧から逃げてるかもしれないし、強迫観念に突き上げられてやってるかもしれない。それは当人には不幸ですが実際ある(だろう)ことだし、結果は物理的に出てしまうので、楽しむ人が「これに負ければ玄界灘に身を投げねば」という真っ青な顔で立ち向かう人に負けることもままある。

 自分の「なにか」でいいんではないですかね、別に楽しまなくても。
 楽しめなくでも。

 さっき「≒」で結びましたがそれは「好き」という魔法の言葉でも同様で、別に好きを仕事にせんでもええし仕事を好きにならんでもええし、それは家族や友人だってたぶんそうです。
 義務感や責任感や正義感や、いや、「しょうがねえな」という諦めだったり「恩を返したい」という気持ちだったり、まあそんな綺麗なものやカッコイイものでなくても、別にいいと思うんです。
 手が身体が動けば。
 いまたいせつなのは現実を動かすために手を身体を動かすつまり「やる」ってことで、やってさえ居ればその奥に何を考えてようと思ってようと感じてようと、構わない。

 馬齢を重ねると、このへんのことは自分なりの折り合いがつけられるようになってくるのですが、若い頃は要らん罪悪感に軽く苛まれたりもしたものです。
「オレ別にこれ楽しめても無いけど、ええんかなやってて」
みたいな。
 いや、それはやれるポジションに居てやってよしと許されているならば、別にやってていいんだよ。

「おまえのそれはダメだ」
と罪悪感を投げつけることは相手を支配、が言い過ぎなら制御する第一歩で、あまりそういうことをビュンビュンやってくる人間や媒体や組織や仕事やなんやかやからは、逃げ出した方がいい、というのは普遍的な話。

 楽しまなきゃならないこともないし、
 楽しんじゃいけないこともない。
 と思います。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月06日

セダンのカタチ


 2年に1度の東モ(東京モーターショー)の季節、この時期は「これ出すで」と各社がプレリリースしてくれるので楽しい。
 気がつけば、トヨタの、いや日本のもはや事実上唯一の「高級車」といっていい、クラウンも出る。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1084351.html

 こういうカタチのクルマを「セダン」と呼ぶのですが、全世界的にいまはセダンの人気が落ち、SUV(背の高い四駆風のありますよね、あれ。トヨタで言うとハリアーとか)の方がウケてます。
 セダンをスーツとすれば、SUVはアウトドアブランドのダウンジャケット。そりゃ軽くて暖かくてカレーうどんの汁飛んでもさほど気にならない方が、日常は使いやすい。

 しかしスーツにはスーツの良さがある。

 私、セダンのカッコよさというのは、スーツのように着る人をパリッと見せてくれるところ、だと思うんです。なんといいますかね、あれを着ること自体、「社会に真面目にコミットしますよ」という宣言なんですよね。
(だから我々フリーはまずスーツを脱ぐわけです)
 ということは、セダンたるものできるだけカチッとしていた方がいい。カタチ的には四角四面な方がいい。
 特にボディ後半、Cピラーは立ってれば立ってる方がいいし、トランクは独立してればしてる方がいい。
 トランクはビジネスマンのアタッシェケースなんですよ。リュックやトートやキャリーバッグ、いまは便利な鞄が多数ございますでしょう? それでも私は、容量が限られ容量比で重く高価で取扱も気を遣いかつ角をぶつけると痛い、このアタッシェを持つ。というのは、中に入ってる情報を守りますよ、という「覚悟」の表現なんです。
 だからセダンは、ますますその覚悟を、つまり四角いトランクを見せつけねばならない。
 また後席も「だいじなひとを乗せるんだ」(それはもちろん取引先や上司だけではなく家族もだ)という覚悟を表すには、Cピラーを立てて、「後席の頭周り」というオーナー(≒ドライヴァー)にとってはなんの意味もない空間を大切にせねばならない。いや、「大切にする人間ですよ」と声高に訴えねばならない。

 ところが最近、(空力上の要請もあるとはいえ)Cピラーは寝かせるだけ寝かせて、トランク上鉄板は薄く狭くなりつまりトランクの存在感は希薄になりつつある。
 そのくせ、顔は立てて大面積で押し出さなきゃいかん、という意識は続いているので、顔だけ目立つ「竜頭蛇尾」みたいなデザインになっとるんですわ。メルセデスのS、E、Cの3ラインもそうだし、BMWやアウディに至っては、5ドアハッチ系列をヴァリエーションとして加えている。
 クラウンも代によって(あとロイヤルやマジェスタといったシリーズによっても)イメージはちょっとずつ違うんですけど、がんばってはきたんですけど遂に決壊、という感じ。

 逆の方からいうと、
「セダン欲しい人はそうじゃないだろう」
と思うんです。なんとなればウチの亡き父がそうで、最後は190E、その前が90系トヨタ・クレスタに乗ってたんですが、その彼は
「本当を言うとクラウンのセダンがいい」
と言ってて、街を走るタクシーを思い起こしていただくかあるいはWikipediaのクラウン・セダン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%80%E3%83%B3#/media/File:1993-1995_Toyota_Crown_Sedan_3_No.jpg

 これですよこれ。
 これでしょう?

 近年だとあるいはクライスラー・300(C)の初代
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%BB300#/media/File:Chrysler-300C-SRT8.jpg

 これでしょう?
 ちゃいますかね。

 たぶん問題は、自称「セダン乗り」とか「セダン好き」という人々で、彼らは言うなれば日常仕事でスーツを着アタッシェを持ち歩いているのに疲れているからか、「クルマぐらいは」というノリで、流麗な方がいい、軽やかな方がいい、とデザイナーを惑わすのです。
 そういうクルマはセダン以外にいっぱいあるので、セダンで無いものに乗りゃいいだけなのに、セダンでそうしろ、という。
「遊び心のあるスーツ」
を作れと言うわけです。
 作れるか。
 作っても着ないくせに。
 で、そんなダレたスーツはスーツが好きでない人間にも全くリスペクトできない存在なので、結局誰も買わない。
 彼らは口でそう言ってるだけで、スーツを着るしかないのです。そしてスーツであるならば、カチッとカッコイイスーツの方が、絶対いい。
 マクドナルドだってそうらしいですよ、アンケート取ると「ヘルシーなのがいい」って言うんですけど、いざ作って出すとぜんぜん売れない。それよりビッグマックみたいなコテコテのがよっぽど売れる。
 セダンは。
 セダンくさい方がいい。

 だいたいなんですか、その記事の下の方のポスター見てくださいよ、
「TOYOTAが、世の中を変えるために つくったクルマです。」
 クラウン乗るおっさん(おばはん)が世の中変えたいなんて思ってるわけねえだろう。
 なんの冗談やねん。
 今の首相が誰か知らんでも自民党に投票するような連中やぞ。
 理由は「ずっとこうだから」。
 変えたい人は今頃テスラか最悪でもレクサスRXに乗っとるわ。
 わかってますよそういう人に乗ってもらいたいんでしょう?
 無理!
 行く先々でフォーシーズンズに泊まるような連中が、小豆島の古い観光ホテルで朝食にUCCのベンディングマシーンから注がれるインスタント珈琲飲むと思います?
 ありえないでしょう?
 でもクラウンのおじさんおばさんは違うよ。
 それ飲んでくれる。
 むしろウェルカム。
 そういうおじさんおばさんを大事にせんでどうすんのよ。
 もうトヨタしか無いんだから、そういう人たちには。

 まして「ニュルブルクリンク」などという呪われた単語が出てくるに至っては膝から崩れ落ちる。
 世界中(のメーカー)が陥ってるその錯誤については、元『TOP GEAR』の”キャプテン・スロー”ことジェームズ・メイがこう喝破してます。
「ドイツの古いサーキットなんか走って乗り心地良くなるの?」
 まさにそう。
 温泉でひとっ風呂浴びたあとに食いたいのは創作フレンチのフルコースか? 渋い赤ワインとともに?
 舟盛りにビールやろ!?
 百歩譲ってレクサスLSがそういうことを言うのはいいさ世界標準をキャッチアップせなあかんから。でもクラウンにドイツは関係ない! サーキットも関係ない!
 クラウンが! 走るのは! 先斗町の石畳!

 ……と、思っていたらですね。

 サプラーイズで新型センチュリーがデビュー。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1084601.html
 これも歴史と伝統の最高級車、現行トヨタ車でトヨタCIマークを付けなくてもいい特権を持つ車種はすくなくともあのCIマーク(89年)よりも長く続くブランド、今となってはこれ、クラウン、ランドクルーザー、そしてカローラぐらいしか無いわけですが、67年デビュー来年ようやく3代目。ドイツの首相のように任期が長い。

 ご覧なさいよ比類なきこのカッコよさ。
 これでしょう?
 ロールスの階級意識も無い、メルセデスの威圧感も無い、キャディのウォールストリート臭も無い、しかし、オーラがある。世界がある。
 これぞ老舗温泉旅館の特別室。

 これを、庶民向けにできんもんですかね。
 いや、それをしないからセンチュリーを維持できるんですかね。
 いざとなったらクラウンすら捨てる思い切り、しかしセンチュリーは意地でも守る。この芯の強さは思わず「家康由来の」とかいいたくなりますよね。
 つまりトヨタという会社は「わかってないようでいてわかってる」会社で、それはいったいどうしてそうなるのか、

 ・「庶民騙し」と「いいモノづくり」は別物と割り切ってる
 ・わかってない人もわかってる人も一緒に居られる余裕がある
 ・わかってないけどたまに火事場の馬鹿力を出してわかる
 ・わかってるけどわかってないフリをしないと近代日本では排除される

いろいろ考えられますし複合的なものかもしれませんが、とにもかくにもトヨタなら、電動化電脳化時代もなんとか乗り切ってくれるんじゃないかな、とクラウンとセンチュリーを見比べつつ思います。
posted by ながた at 22:23| 雑記

2017年10月05日

展覧会「ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展」@国立国際美術館(大阪・中之島)


http://babel2017.jp/

 名作「バベルの塔」が来てます。
 奥方がブリューゲル好きなので引っ張られて行ってきました。平日昼にも関わらず賑わってますが、入場待ちは無し、「バベル」は最前列で観たい人だけ並びます。(その肩越しでよければすぐ観れます)

 もっと大きいもんかと勝手に思ってました。
 ほら、ネーデルラントというからルーベンス「夜警」みたいなものを想像しませんか。3倍拡大画(ただコピーしただけではなく、いろいろ手を掛けてテクスチャなどもできるだけ再現したもの)も置いてあったのですが、そのぐらいのイメージでした。
 でも逆にいうとめちゃめちゃ細かくて丁寧な描き込みで、しかもそのシラミみたいな3mmの人間に躍動感がある。

 ブリューゲルは前記には寓話的・神話的素材を描き、後期には農民たちの生活をリアルに描く、まさにネーデルラントのルネサンス期をまたぐような作家で、この「バベル」(2つめ)はリアルな筆致で神話がモティーフ、というまさに集大成です。人物が得意な作家の代表作が建物、というのも芸術の皮肉が効いてていいですね。
 いや、「バベルの塔」は御存知の通り人間の傲慢の象徴、「人を描かずして人を描く」という境地に達した作品とも言えましょう。
 などとわかったようなことを言い。

 ヒエロニムス・ボスの「放浪者」と「聖クリストフォロスの物語」もあります。「奇想の画家」と言われるように画面にユニークな小物や、「モンスター」と呼ぶもはばかられるほどケッタイな生き物たちが溢れています。また、後の作家たちが、「ボス風」の「変なもの」を思い思いに描いていた版画も多数。
 イラストレーターなど志望の若人はイマジネーションのタネありていにいえばパクリ元として観て損なし。
 だいたい人間の考えられうることなんか限界がありますからな。誰かが考えてくれてたらコピーすればいいのです。

 基本コンセプトがガラッと変わる時期、というのが、いろいろグチャッと混ざってて、おもしろいですね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年10月03日

イベント「ラーメン女子博 IN 大阪」2017


http://www.ramengirls-fes.com/osaka/

 オクトーバーフェス、肉フェスに続いてラーメンフェスじゃーい。
 長居公園自由広場はすっかり食いもんフェス会場と化し……
 大歓迎。

 奥さんと行ってきました。1杯900円で1杯ずつつまり2杯。
 ちなみに「モヒカンらーめん」さんと「まぐちゃんラーメン」さん。
 どちらも美味しかったです。
 でも明日休みで5日から店替え。9日まで。
 「女子」と付くように1杯が小ボリュームです。成人男子なら2杯、お好きな方なら4杯ぐらいはイケるかも?
 飲み物ありますが高いので持参か道中のコンビニ購入で(別に叱られません)。
 盛り付けもどこもインスタ映えを意識した美味しそうな盛り。叉焼の端っこをわざと丼の外に垂らしたりね。

 確立した大チェーン系でない新興ラーメン店は、だいたい味が濃いですね。とにかく一発目ガツンと殴って覚えてもらおう、という意図ですかね。
 でもあんまりやりすぎると、たとえばスープ飲み干せないぐらいだと、次回以降の来店頻度が落ちると思うのですが……そのへんはお金の動く業界だけにコンサルタントとかが暗躍してるんでしょうか。やだなAIとかで味付け変えられてたりしたら(笑)
 ま、そうは言ってもガツンと来るのは来るので、そもそも麺類はファストフード、ズズッと啜ってごっそさん、と考えるとそのぐらいが王道かもしれません。立ち食いそばのつゆだって飲めないぐらいだし。

 メン類というぐらいで男子はほっといても来るので、「女子特化!」と謳うのは巧いと思いました。
 IKEてるIKE麺たちもオモテナシ、会場女子率高いので遠慮なく音立てて啜ってくださいな。

【追記】
 2周目行きました。
 背脂・海老味噌の「丸め」さんと塩の「山崎麺二郎」さん。どちらも美味しかったです。
 店舗によって製造速度に差があるので、列の長さと旨いマズイは比例しません。だいたいどこも旨いのではないかと思います。

posted by ながた at 22:56| 雑記

2017年10月01日

Office マクロ 突然動かなくなる


 朝方ポケッとしてましたら奥さんが
「マクロがぜんぶ動かーん!」
と泣きながら駆け込んできた。モノはWin10上のOffice2016(のWord2016)、昨日までちゃんと動いてて今朝一から動かないという。

 結論から言いますとOfficeに自動更新が掛かって最新バージョンとマクロとの相性が悪かったみたい。Officeを1つ巻き戻して対応。やり方は、

・Microsoftの説明
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/2770432/how-to-revert-to-an-earlier-version-of-office-2013-or-office-2016-clic
・もうちょっとわかりやすいまとめ
http://fanfantime.com/2016/10/30/post-1132/
・更新プログラムの調べ方も
http://fanfantime.com/2017/03/28/post-1737/

 ちなみに今回のウチの場合、
・バージョン1708(ビルド8431.2079)

・バージョン1707(ビルド8326.2058)
に戻しました。

 だいたいこういう「直前まで機嫌よく動いてたのに突然」という場合は、
・WindowsかOfficeの自動更新が掛かって、新しいバージョンで何かバグった
・ハードウェア的故障、メモリなんかが怪しい
のどっちかですが、巻き戻しは一般的にめんどくさいので、その前にいろいろやってみて効果を得ず。以下それら。

・tempフォルダ内掃除
C:\Users\(なまえ)\AppData\Local\Temp
の下にいろいろあって、特に「Word8.0」フォルダがあったらその中に
MSForms.exd
というファイルがあり、これを削除すると直る、こともある。

・スタートアップにちゃんと登録されているか確認
C:\Users\(なまえ)\AppData\Roaming\Microsoft\Word\STARTUP

・セキュリティレベルを変える
ファイル>オプション>セキュリティセンター>セキュリティセンターの設定>すべてのマクロを有効にする

・マクロがちゃんと登録されているかチェックする
ファイル>オプション>アドイン>管理の「Wordアドイン」>設定、で「アドインとして使用できるテンプレート」に目的のマクロが入っていて、チェックボックスにチェックが入ってるか

・メモリチェック
 DELLのマシンにはハードウェア診断アプリがあったのでそちらで。ついでにBIOS/ファームウェアの更新も。最近はWin上からできるから楽ですねえ。

・もちろんWordとWindowsの再起動は8万回ぐらいやりました。
 Windowsの再起動ボタンにマニ車仕込むアプリとかストアで売ったら売れるかしら。1回再起動ごとに100万回般若心経唱えたことになるの。

 まあ、わかってしまえばどうってことはないといえばないのですが、しかしそれでも素人さんにコマンドプロンプト触らせるのはどうかなと思いました。MSだけじゃなくてAppleもGoogleもそうですが、どーせこんなことは起きるに決まってるんだから、簡単にロールバックできるようにしといてくれればいいのに。
 彼らはOSもアプリも新しいのにしろしろ言うんですけど、昔からコンピュータ使ってる人ほどこういう酷い目に遭って一日浪費したりしてるので、ミッションクリティカルなコンピュータ(やアプリ)になればなるほど、迂闊に触れないですよね。

「これわたし1人やったらパソコン買いに行ってる案件やわ……」
「古い方予備に置いといてよかったね」

 僕もPCもスマホも一つ前のは売らずにそのままモスボールしてますよ。子供の頃観た『エルガイム』って映画で、主人公が機嫌よく乗ってた2代目マシンが敵と相討ちになって、でももう1人悪者が出てきたんで初代に乗り換えて勝つ、んです。この両方に華持たせる演出は巧いと思った。監督はもちろん"地獄のトラウマシーン"T-ヨシユキ。

 何かの時のご参考になれば。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月28日

火傷 アロエ


 我が家の民間療法「料理中熱い物に触れてしまった」などの軽度の(皮膚が赤くなる程度)火傷に、アロエの中身のゼリー上の部分を塗ったくる、というものがあります。
 わりと広く知られたことなので、「そのために庭に植えてあるよ」という方もおられましょう。

 先日も新しいフライパンを洗ってましたら、初めてじゃなくてちょっと油断した頃にやらかすもんですな、まだ冷めきってないタイミングでスポンジをゴシゴシ押し付けて洗ったもんだから(たぶん)、食事中にだんだん両手の指の第一関節甲側が小指を除く都合8本、ヒリヒリしてきた。
 これはまずい、と思って流水、保冷剤、氷水と冷却を続けたのですが、30分ばかりやっててもまだヒリつく。
 ので庭のアロエをちぎって真ん中で割いて透明ジェルを取り出し、塗る。十分塗ったら洗面器に張った氷水に漬ける。また塗る。漬ける……を繰り返したらあら不思議。10分もしないうちに完治。
 アロエ凄いなあ、と改めて思った次第です。

 ……と書いといてこういうご時世なので無粋な注意書きをしますと、皮膚表面が破れるぐらいの火傷になると、感染症が怖いので「庭から取ってすぐ」などご法度、煮沸消毒しろ、ともののwebに書いてあります。
 また薬効があるということは副反応もありうる、ということで、人によっては逆に炎症などを起こすこともあるそうです。また薬ですから一般的に、乳幼児や妊婦さんも注意。

 僕は子供の頃から火傷するたびに母が祖母が庭でアロエ摘んでくれたもんでたぶん大丈夫、とわかってるわけですが、「そんなこと今まで一度もやったことない」という方は予め健康な時にバッチテスト気味に塗っておかれるのもいいかもしれません。
 そんな面倒な?
 いや、体質にもよると思いますが、軟膏(オロナインなど)や貼り物(キズパワーパッドなど)による保護が要らないぐらい、治りが早いですよ。

 くどいようですが水ぶくれ以上の火傷の場合は、冷やしながらお医者さんに駆け込んで下さい。なんか塗る方が後の処置が大変らしいです。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月26日

ピクチャーレール「W-2シリーズ 1m」TOSO




 事の発端はキッチンの壁収納です。
 フライパン。
 最近のキッチンパネルはとても美しくてお手入れも簡単、すばらしいのですがゆえに傷を付けたくなくて、吸盤フックを取り付け、フライパンを吊っていたのです。
 ……と、書くと恐らく熟練の主婦・主夫のみなさんが苦笑い。

 吸盤は、あかんな!

 しっかりしたものなのですが、どんなに吸着面をきれいにしても吸盤にわずかに油分を引いたりしても、落ちる時は落ちます。吊り物がフライパンというそこそこ重量あるものなので、落ちるとエライ音がする。下がコンロなのでいろいろ気も遣う。

 当然、粘着(テープ、ボンド)も同様ですし、突っ張り棒もパーマネントな部分では頼りない。結局、人はネジ止めに還る。
 しかしフライパンはいろんな形・サイズ、フックを直接ネジ止めしてしまうと、変化に対応できない……

 ということでピクチャーレールで上から吊る、というちょっとやり過ぎ気味の解決策を思いつきました。ピクチャーレールはその名の通り、元々は絵を吊るものなのですが、もちろん何を吊ってもよいのです。
https://www.toso.co.jp/products/c_rail/p_rail/point/
 結果これ。
 やり過ぎ気味ですね(笑)

IMG_2436s.jpg

 このタイプはブラケットをネジ止めして上からレールをかぶせるタイプ、耐荷重は計15kgとフライパン3丁なら十分。しかし上の商品を見て
「あら、意外と安いのね」
と思うのは早計、実はレールから物を吊るフックと、そのフックに掛けるハンガー(自在ワイヤー)これが高い。



 レール1mにフック3つハンガー3つでしめて9620円。
 購入はモノタロウさん。
https://www.monotaro.com/
 ちなみに、ですがウチは1mを買って75cmに切りました。アルミなので金属切りノコがあれば簡単に切れます。
 あ、それからハンガーは掛けるところがちょっと小さいので、百均で買ったSカンで繋いでます。これ外れやすそうに見えますがわりとイケる。

 取り付けに(自分のせいで・商品は何も悪くないです)苦労したのですが、出来上がってみればとてもクールな仕上がりで、大満足です。レール、フック、ハンガー全てホワイトで統一されているので存在感も主張しすぎません。やっぱりトップメーカーの逸品は違いますな。

 以前、安冨先生の個展のお手伝いした時に
http://rakken.sblo.jp/article/164099967.html
さんざんっぱらこのピクチャーレールとやらを弄くり倒してて思い出しました。
 便利ですよ、ピクチャーレール。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月23日

2tの神輿


 ウチのリフォームを担当していただいた工務店の大将と世間話。
 大将の地元近くの町会では、お祭りのお神輿を新調したという。

「……こんどのは2tですわ」
「お神輿って重さで表現するんですか。
 このご時世に景気のええことですね」
「それがええことやおまへんねん。
 前のは1.5tでしてね、小ぶりなんですが綺麗な細工のええ神輿でしたんですよ。みなで機嫌よう担いでましたんですよ。ところがね」
「はい」
「周り近所から『あんなものは女子供の神輿や』と馬鹿にされましてね」
「はあ」
「それで2tを新築ですわ」
「ま、まあ、ごっつなったら威勢もええんでしょう?」
「それが重うなりましてね。当たり前ですけど。担げる人が集まらんさかい、一人頭の負担が増えて」
「えーっ。2tとなると……1人40kgぐらいが限界だろうから……50人ばかり要りますか」
「そない集まりませんねん。35人が一杯」
「えーっ。1人……60kg弱ですね。キッツイなあ」
「キツイですよ。
 30分で回れてたコース3時間掛かるようになりましてね」
「あきませんやん」
「ちょっと行ったら休憩ですわ。それも息を合わせて降ろさないとね、背の低い人下に敷いたらエライことなりまっさかい」
「そりゃもちろんそうですね」
「こないだタイミングが合わんくて3人ばかり転けましてねえ。腰の骨折って三ヶ月入院」
「あきませんやん」
「そんな話が広まりますと『ウチの大事な息子出せるか』言うて親が若い衆止めよるんですわ」
「僕でもそうします」
「ほなますます人が減って……」
「臨時でバイトとか雇えんもんなんですか」
「あきませんねんそれ。転び屋みたいなのが来ますねん」
「なんと。保険金詐欺?」
「ちょっと担いでゴロゴロ転けて腰いわした(壊した)どこいわした言うて喚きますねん。ほなほっとけませんでしょ? やれ見舞金慰謝料ぜんぶ町会から出さなあかん。せやからそういうことのないように、身元のしっかりした人に法被着せて、それ着てるもんしか担げないようにしとるんですが……人が足りません」
「プラッチックで作り直したらどうですか。ダンボールとか」
「ごっついエエ神輿なんですよ。
 でも担がれへんかったらねぇ……」

 国立競技場か。
 20000%やらんでええことをやって、そこそこうまく回ってた話が崩壊、という、近年の日本の縮図みたいなお話でした。
 ま15年、半世代も経てば当事者死に絶えて次の世代がゼロから考えてくれるでしょう。倉庫で死蔵されてるだろう2tをカーボンかなんかで匠リフォームして200kgにするとかね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月17日

先週の雑感


・新型あいふぉん

 ここ数年、事前リークがポロポロ出るのでその通りで出てきて驚きが無かったり、でも無事にちゃんとしたモノが出てきてホッとしたり。

 Xは「画面にTouch IDを埋め込もうとしたけどうまく行かなかったので生産が遅れている」という話が流れてきましたが、Face IDの本気度を見るとそれはフェイク・ストーリーっぽいですね。Xで評判良ければ次からは全部Face IDになりそうです。

 ガラスサンドイッチの4系筐体の復活を喜ぶ人多いのですが、わたし天邪鬼か3系4系5系6/7系とあるなかで4系が一番好みでないです。なんとなく煩雑で。5のブラッカンスレーが一番カッコよかった。予約までして買ったのはアレだけです。次点でコロコロ可愛くて持ち心地も良かった3系。ただ3系の縦横比は今使うと「せまっ」と思うんでしょうね。

 よく知られたことですがAppleは「最新のものではなく最高のもの」を載せてくるので、満を持して無接点充電を載せてきたということは、あの来年出すAirPower(充電台)はかなりいいものなんでしょう。標準のQi規格は遅いらしいのでそのへん弄ってくるはず。
 と、AirPodsを毎日使いながら思います。

 でも個人的にピンと来ないのでとりあえずスルー。

・ホンダF1 トロロッソへ

 まああんだけあかんかったらマクラーレンもキレますわな。
 特に今年が酷い。去年の中頃すでに中団トップ、すなわちビッグ3の後ろ、というところまでは来れてたんで、じゃあ今年はいよいよ、と誰でも思うじゃないですか。ところがプレシーズンから壊れるわパワー無いわ。

 トロロッソ、レッドブルのBチーム、と聞くとそこそこイケてそうな気分になりますがあれミナルディですからね。「マクラーレンに要らんと言われ(ついでにザウバーにも要らんと言われ)F1上層部でなんとか調整してミナルディ」というともう、過去の栄光知ってるとなんとも涙ちょちょぎれるお話ですが、まあしょうがなし。

 帰ってくるというニュースを聞いた時に、
「えっでも第三期はボロッボロでしたよ。ちゃんと反省・総括できてんでしょうね」
「他のカテゴリ(GTやSF)でも調子悪いしなあ……」
「マクラーレンもメルセデスカスタマーで最下位だし……」
などと危惧しておりましたがその通りに。

 何度も言ってますがわたしゃホンダ車新車で4台買った大のホンダ党ですよ。いま乗ってるのマツダ車だけど。

 順番が逆で、まずトロロッソあたりに載せてもらって、調子が出てきたらビッグ・チームに、という流れが良かったですね。走りさえすれば「あのクルマPUはいいぞ」とかすぐわかるので。
 まあ、ここで牙を磨けばレッドブルに積む芽もあるし……いやそもそもレッドブルはF1にまだ居てくれるんやろか。総帥の息子指名手配されてるらしいですが……

 まちょっとその、ホンダF1イケてないですね。
 なんでイケてないかというと、クルマ売れて儲かってるんですよ。
 それも国内だけじゃなくて全世界的に。
 いまモノはそれこそスマホからトースターまで、「ブランド」か「日用品」かの二極化が進んでて、ホンダは無事?見事?日用品として世界中で愛されてるんですね。セールス担当重役に目利きが居るんでしょう。
 で、そういう人たちから見ればF1、つまりブランド化媒体はまったく無意味なので早く止めたい。(だからむしろGTや北米のレースなら理解あるかもしんない。普通の人々への広告として)
 このへんで一枚岩になれず、現場の足を引っ張ってるんじゃないかなあ。
 それでは勝てない。相手はこれで生きてるフェラーリと、勝つまでやれば負けないのメルセデス(本体)ですから。あの栄光のルノーでさえイマイチでしょう、あれはたぶんゴーンさんが厳しく予算管理してて(F1という媒体にはここまでしか宣伝費出せません)お金が無いと見た。

 まあ、もう、エンジンの時代も終わりつつあるし、この機に止めて、フォーミュラEにでも噛んどいたらよかったんじゃないかな、とも思いますけど。
 ドイツ勢(最近はポルシェ、ちょっと前はアウディ)がF1やるやらない言ってますが昨今の欧州の状況考えると「言うてるだけ」感がかなりします。そんなことせんでもドイツプレミアム勢は売れ倒してるし。(あんだけ不正が見つかり倒してもだ)

 とりあえずやるからには頑張って欲しい気もするんですが、まず全社一丸になる覚悟があるかどうかってところから確認すべきではないか、と思ったりせんでもない。

・マツダCX-8 発表

http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1080025.html

 顔が同じなので(フロントセクションと前ドア同じ)「CX-5ロング」という感じですが、中身はどちらかというと北米用のCX-9だそうです。
 SKYACTIV世代のマツダ車はノーズが長いのですが、これ胴体伸ばした分、5よりバランスいいかも、と思いました。実車見てみんとわかんないですけど。

「新しい市場を」云々言ってますが、おそらく仮想敵はボルボ・XC90やアウディ・Q7などの輸入車3列シート大型SUV。このへんおおよそ800万〜なので、盛り盛りでも400万程度のCX-8は非常に競争力あります。(CX-5は先代からずっと輸入車からの乗り換えがバカにならないらしい)
 ここはマツダの賭けで、普通に考えると顔も同じだしCX-5ファミリーとして2500Gも用意して国産低背3列シート車(3/4代目ホンダ・オデッセイとか、トヨタ・アイシスとか、日産プレサージュとかあのへん)からの乗り換えを目論めばいいと思うのですが(そういうノリならMPVのお客の一部は替えてくれよう)、ここはプレミアム路線で勝負。
 さあどう出ますかね。CX-3はそれをやって修正を強いられたわけですが。

 もちろんこれでは国内でプレマシーやビアンテの代わりにはまったくならないので(そもそも価格帯が違いすぎる)、ビアンテはトヨタからノア3兄弟のOEMでも受けるとして……プレマシーもシエンタを貰ってくればいいか。
「箱型ミニバン」と「5ナンバー3列スライドドア」というのはガラパゴス車種で、他の地域で売りようがないんですね。得意な車種にフォーカスする、というのは正しい戦略だと思いますが、マツダのお店行ったらアルトにハスラーにノアにシエンタに……ここはなんのお店だろう、みたいな。

 ともあれ、よりパワフルになった2.2Dと共に、はよ現物見てみたい。

・一気に涼しくなりましたね。
posted by ながた at 00:42| 雑記

2017年09月16日

イベント「肉フェス OSAKA 2017」@長居公園


・公式サイト
http://www.nikufes.jp/_tags/%E8%82%89%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9OSAKA2017

・あべの経済新聞の記事
https://abeno.keizai.biz/headline/2645/

 お昼に夫婦で行きました。
 いただいたのは「希少部位!やわらかミスジのガーリック塩ステーキ」と「特撰 京九条ねぎ牛たん」、それにごはん2杯とシュナイダーヴァイセのヴァイツェン1杯。しめて4100円。
 味はまずまず良かったのですが、大量に捌けることを第一に考えた仕立てですので過度な期待は禁物。
 とはいっても、お祭り気分も加味すれば十分リーズナブル。たくさんで行けばよりいろいろ食べ比べられますし、アルコールも意外に豊富(リーフマンスもあるよ)、スイーツまで用意されてるので「肉ばかりてのはちょっと」という方でもまあまあ楽しめるのではないでしょうか。
 サラダバーが欲しいかな。

 食券もしくは電子マネー決済(飲み物とご飯は現金可)で食券は払い戻し不可なので、お手持ちの交通系(ICOCAなど)もしくは流通系(WAONなど)に多めに入れて行かれるとよろしかろう。
(PiTaPaは食券は買えますがお店では使えません)

 入場無料、土日混みそう。
 金昼ですでにだいぶ人入ってて、行列店もできてました。

 ペットと一緒に座れる席があるのですが、あるお犬様が
「ここはなに!? いったいどういうこと!?」
と大興奮されておられたのが印象的でした。
 そりゃもう彼/彼女の鋭い嗅覚にとってはどエライことになっていたんでしょうね。

 オクトーバーフェストの時に「いかにもドイツ関係」というようなお客さんを見るのが愉しかったのですが(たとえばドイツ語の大学教授とその奥様、みたいな)、今回もすこしですがタンクトップに短パンみたいな肉肉しい男性(フレディ・マーキュリー?)が闊歩されていたり、長髪の毛先だけを炎のように真っ赤に染めた恰幅のいいお姉さまがおられたりしました。あれは……焼かれる肉をイメージしてたのかな。
 肉襦袢かなにかでコスプレして行くのもいいかもしれませんね(適当)
 プルシェンコのセッボンみたいな。
https://www.youtube.com/watch?v=9jgInqv4pgE
posted by ながた at 00:05| 雑記

2017年09月15日

味噌調味料「つけてみそかけてみそ」ナカモ


http://www.nakamo.co.jp/shouhin/tsuketemiso.html

 先日MINIのイベントへ行った折に
http://rakken.sblo.jp/article/180853050.html
g石アナにおみやげで貰っちゃった。
「カクキューの味噌がイケるならこれもイケるはず」
http://rakken.sblo.jp/article/180853017.html
 持つべきものはグルメな友よ。

 確か東海圏に居た時に、誰かにどこかで何か奢ってもらったベタな定食屋さんみたいなところで食卓にあったのは覚えてて、あああれがこれかと。
 これがあなた。
 もうトンカツにはこれしかない、というぐらい。
 関西人なものでイカリにオリバーそれにハグルマ、とんかつといえば「とんかつソース」でありブルドッグが猛攻を仕掛けてくるまではどこのお宅でもあのトロリと黒光りする濃い液体を垂らしていたものです。
 そこへ急上昇。
 可愛げがあるのが「何にでも合う!」と言い切って一時の「食べる辣油」のように実際合うもんだから何にでも付けて1瓶半で飽きる、ということは(たぶん)なく、おかげでレアリティが保たれるところ。
 エビフライや貝柱フライだと正直ウスターの方がいいなあ。
 お豆腐も焼き茄子もお醤油だよね……

 それはともあれ、とても美味しいので何かの機会に見かけたらぜひ一度トライされてはいかがでしょうか非東海圏の皆様。
 なーんて言ってるうちに、『CoCo壱番屋』や『コメダ珈琲』のようにいつの間にか市民権を得て
「トンカツには味噌」
がスタンダードになり、元ネタのフランス人をさらに卒倒させるかもしれません。

 名古屋めしは本質的にジャンクなんですが、であるがゆえに身体を直接刺激する麻薬性を持つ。
posted by ながた at 01:51| 雑記

2017年09月13日

スキャンダル対策


 先日ちょいと書きましたが
 http://rakken.sblo.jp/archives/20170908-1.html
「スキャンダル」というものは基本的にマスコミ(+最近はネットも)が作るもの、作ったものです。
 事象それそのもや、当事者の気持ちや状況は、「スキャンダル」かどうかにあまり関係がありません。
 言い換えればマスコミが騒げばそれがスキャンダル、騒がなければなんでもないこと。

 なので、スキャンダルを「潰す」にはマスコミに騒がれないようにすればいいわけで、つまり消えればいい。永遠にという必要はなくとりあえず姿を数ヶ月くらませば、記事にならないので相手にしなくなる。
 それだけのことで、だから芸能界や政治の世界のように長く長く続いてる業界で、その道何十年のヴェテランが多数おり、彼らが後輩や部下に見て聞いてやってきた手練手管を伝えられる(アドヴァイスできる)場合は、すぐパッと逃げる、逃がすわけですね。
 大人の知恵ってヤツです。

 だから誰と誰を比べてこっちが軽いとか、こっちをなぜスルーするのかとか、それはもう記事/VTRとして数字(視聴率とか、PVとか)を稼げるかどうかの一点で決まっているだけで、それ以外の基準はない。
 大物だから/男だからスルーされる(あるいは逆)
 みたいなことは、無いわけじゃないでしょうがそればっかり頭にあると混乱してしまいます。
 万能の基準というのはそうは無いものですが、より多くの事例をより明快に説明できる基準を渡り歩いたり、複数の物差しをクロスして当てたりして、考えないと。

 よく知られた事実ですが日中戦争以降、イケイケ書いてる新聞が飛ぶように売れて反戦非戦を説く新聞売れなかったんです。朝日新聞なんかはそれで180度論調を変えたとか。
 その頃からそれだけのことなので、それ以上の意味や作為は無い。

 籠池さんみたいな濃いキャラが飛び出してくると数字の獲れそうな記事にしやすいし、東京五輪誘致の買収みたいに、いかにもお公家さんの竹田さんが電通に言われるがままにホイホイお金出してただけ、みたいな話はどうにも数字にできにくい。

 バブル崩壊以降、「羹に懲りて膾を吹く」ではないですが、日本人は
「お金で動く」
もうちょっとマイルドに言うと「経済で動く」という事象をあまりに軽視/黙殺しすぎだと思います。
 だいたい金で動くで人間。
 逆に言うと、金も出さんのに人間が動くとはあまり考えない方がいい。それはかなりのレア・ケースか、レアな人です。
 一般的な人手不足はもちろん、介護職が足りない産科小児科が足りない研究者が足りない農業漁業の成り手が足りないなら金を出せば増えます。びっくりするぐらい簡単に増えます。
 街の歯医者の数をごらんなさいよ……
 それだけのことです。

 それは横道。
 もちろんそれはニュースバリューのある有名人のお話で、われわれ一般人はなにかやましいことが発覚したら「すみませんでした」と関係各位に謝り倒すしかありますまい。男性なら丸刈りで、女性なら……お遍路さんの格好で?
 もちろんやましいことはしないのが一番ですが、人間生きてれば意図せずとも不可抗力的に巻き込まれたりすることもありますからね。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月11日

すべてのポイントカードを法律で禁止しろ


というtweetが回ってきて、「おお同志」とばかりに反射的にRTしました。
 まさにここに日本経済が立ち直らない理由が垣間見れます。
 それは大学の文系学部の軽視。

 ポイントカードの(発行者における)メリットは、通貨発行益です。
 通貨というのは、原価20数円の1万円札を1万円で流通させることによって、9900円以上の差益を発行者が得るシステムです。発行者がお国の場合はこれを国家運営に使うわけですね。
 ポイントも通貨と同じで、「1000ポイントプレゼント!」を原価なしで実施できる。もちろん使用されると損が出ますが、もし自社の売るものなら1000円ではなく原価分しか損をしない。この差が美味しいわけです。
 それが最大かつ唯一のメリットで、あとの囲い込み効果とか再来店効果とかはただの気のせい。それは直近同業のライバルが同じポイントシステムを導入した瞬間、意味がなくなることでおわかりいただけましょう。

 というようなことは、まともな大学の経済学部に入ると、1年生で習う基礎です。貨幣論とか、マーケティング系の講座で。

 だからヨドバシカメラみたいな家電量販店が10%ポイントをやる、のは店・客Win-Winなのです。店は現金値引きをしなくていい(薄利多売が基本の小売で10%もだ!)=現金フローが楽になるし、客は昔なら怪しいバッタ屋、今なら聞いたこともないネットショップ、から買わなくても(実質)安値で手に入る。
 ところが、その出したポイントを他所のお店で使われたらどうでしょう。そこのお店からポイントを現金に替えてくれ、と請求が来ます。満額現金で出します。
 あれ? 差(通貨発行益)が発生しない?
 もちろん第三者の発行したポイントシステムに参加するのも原理的には同じことです。
 これなんの意味もない。

 ポイントカードのデメリットはいちいちあげんでええでしょう、
・コスト増
・レジオペレーションの効率悪化
の二つぐらいで十分ですね。

 CCCの増田さん(T)や楽天の三木谷さん(R)がどういう口車をマニ車のように回してるのかわかりませんが、こんなもの上述のような経済学部出が一人居れば
「社長、それウチにはメリットなんもないですよ」
と解説して終わりだと思うんですが。
 実際、遅まきながらT推しだったドトールが自社チャージカード推しに鞍替えしたり、ファミマがTから離脱するという噂もありますね。
 ようやく気づいたか、というか、えっ、御社にはまともな経済学部出がひとりもいらっしゃらないんですか、というか、そういう社員を虐げていらっしゃる?というか、つまり会社全体でそういう人材を
「どうせ遊んで暮らして一夜漬けで単位獲ったような連中だろう」
と侮っていらっしゃったんではないですか。
 いやあまり否定はしませんけど、それと能力とは別の話。
「実益のある実学がうんぬんかんぬん」
などと言いますが、大学で経済学をちゃんとやってりゃMBA持ってなくてもTOEICが900点無くても今をときめくIT企業でのインターン経験が無くても、知ってる(はずの)話です。
 それが日本の小売揃いも揃って誰も得しない地獄道を突き進み、虚空に金を手間を時間を浪費し続けている現状を見るにつけ、つまり、
「まともな文系の学生がまったく足りてない」イーコール
「まともな文系高等教育が足りてない」
という結論に至りましょう? 違います?

 また、経済活動で儲かる(搾取できる)のは「関所」を握る者だけで((c)安冨歩)、このシステムは露骨に発行者が関所です。ですから自分の領地に関所を作れば自分にリターンが還ってきますが(これとて通行が煩雑になるのでよく損益を見極めてやる必要がある)、他人に関所を握られてはどこをどうやっても儲かりません。

 レジオペレーションは煩雑に非効率にコスト高になり、バイト・パートは複雑なポイント制度に混乱し、客は毎回「ポイントカードはお餅ですか?」と聞かれ辟易し、持つ者持たざる者の差別を見せつけられて気分を害する。
 とにかく「やらなくていいこと」ばっかり必死でやって、「やるべきこと」は基本放置。
 人間のリソース有限ですからね?(これも声を大にして言いたい)やらんでええことやってたら、やらなあかんことできんようになるんです。ポイントカードに投入する金が人が労力が時間があったら、ぜんぶ本業のイノベーションに突っ込め。
 バブル以降の日本経済を象徴する存在だと思います。ポイントカード。
posted by ながた at 02:27| 雑記

2017年09月08日

老人が中学生を殴る つづき


 区長が「体罰ではない」と話を収めようとしたのでブーイングが聞こえますが、あれしょうがないかなと思います。
 日本でこの場合、老人を責めて彼に何らかのダメージを負わせると、まず間違いなく中学生にヘイトが行く。
 そうすると受けなくていい追加の精神的ダメージを得たり、あるいは最悪の事態も考えねばならない。

 ヘイトを放つのは老人擁護者(権力に憧れる人・権力に組み伏されたい人)と、なんでもいいから日頃の鬱屈を叩きつけることができる落ちた犬を探している人たち。
 こういう理屈の通じない人たちから中学生を守ってやる術は理屈ではなく「ヘイトすらし」しかありません。
 で、区長のような立場の人ができるのは、
「いまの無し!」
とヘイト発生案件自体を無かったことにするぐらいしかないんじゃないかなあ、と思います。
 もちろん初動で飛び出していって老人を告発し(中学生を人目から隠し)、ヘイトを自身に集めることで中学生を庇う手もあるわけですが、これは今回すでにできてなかったわけで言っても詮無い話です。

 区長的にも普段言ってること(体罰反対)との整合性が取れないことは百も承知、そりゃ忸怩たる思いでしょうが、今現在の日本のメンタル風土の上で「中学生を守る」を最優先すれば、こうかなあ、と。
 僕が同じ立場に立たされてもたぶん……これじゃないかな。

 原理原則というものが基本的に(原則的に)存在しない日本の場合、なにかトラブルやスキャンダルが起きた時の第一選択肢は「逃げる」です。
 特にマスメディアに露呈してしまった場合はそうで、彼らは数字が獲れる=話題になっている以上、話を蒸し返し続け、逆に言うとそうならなくなれば離れていく。だから「存在しない」もしくは「存在しないことにする」が最も有効なトラブル「潰し」です(もちろん「解決」ではない)。
 このこと自体問題があるとは思うのですが、そうだ、というのはそう、なのでそこは動かしようがない。
 で、今回の話の優先順位は
 1.中学生のケア
 2.老人の懲罰
の順だと思いますので、1.から行くなら現実に行われた対応がベターではないでしょうか。

「じゃ殴ったもん勝ちかよ」
という話には心配せずともなりませんて。こんな人にもう同じようなこと頼む自治体は……あるか。あるな。それがさらに問題やな。
 それはともかく、ご本人が非常に評判を下げたことはもとより、こういう悪目立ちをすると、化けの皮が剥がれます。
 僕もCMで見てたしきっと大物なんだろうと想像していたのですが、ジャズ方面のみならず音楽関係から一斉に
「別にw」
みたいな反応が噴き出したもんですからへーっと思いました。
(一般的にはプロはプロに厳しいので、ちょっと割り引いて見た方がいいですが)
 あと金のある老人の欲しいものは名誉ぐらいなので、これだけ毀損されれば罰としては十二分でしょう。これから死ぬまで
「あああの中学生殴って謝らなかった人な」
ですからねい。
 嫌やなあ。
 人生のまとめタイムでねえ。

「過ちては改むるに憚ること勿れ」ですね。
 謝りさえすりゃなんとでもなったのに。

 というように思いました。
「世間への影響」という要素は当事者にとっては「いま目の前にあるトラブル」に比して極めて小さいので、それを持ち出して「こうすべきだ」論はちょっと厳しすぎると思います。
posted by ながた at 00:00| 雑記

2017年09月07日

新型リーフ


http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1079522.html

 航続距離400km。JC08は大変甘いので6割5分掛けでも260km。大阪からだと名古屋や高松は余裕、金沢や広島はちょっと届かない。
 お値段も素で350と「なんらかの付加価値付き中型5ドアハッチ」つまり「VWゴルフやMINIのセグメント」としては競争力ある価格、補助金(40万)ありならむしろ安い。

 ……というのもあたりまえで、もうEV技術はかなり熟れてきてて残る課題はバッテリのみ。そのバッテリも、世界中でスマホから発電所まで蓄電の需要と関心が旺盛だからか、画期的イノベーション抜きでもけっこう順調に価格性能比が上がっています。1年半ほど前のエントリですが→
http://rakken.sblo.jp/article/174596985.html
この時は5年で4.4倍でした。

 それに、気がつけば「主に電気で(モーターで)」走るクルマも順調に増えてきており、同じ日産の「ノート e-POWER」は日産車として30年ぶりの月販1位を獲るほどノートの人気を高め、またそこまで注目は集めてませんがホンダのオデッセイ・ハイブリッドは僕も試乗しまして、
http://rakken.sblo.jp/article/175846441.html
強烈な印象を受けました。
 あの巨体が軽やかに駆ける踊る。
 ものすごく静かな車内で笑いが出るほどです。

 この新型リーフもたぶん静かで速いヨー。
 これは是非に乗りに行きたいです。

 日系自動車メーカーとEVとの関係性においては、
「まだエンジンとか言ってるし(例:マツダ)まして燃料電池とか(例:トヨタ&ホンダ)気でも狂ってるのか。もう終わりだ」
という悲観論から、
「電池やモーター、またそれをクルマの運転にはめこむ実績と技術は日本がぶっちぎり! これから切り拓くぞEV新時代!」
という楽観論まで、さまざまあります。
 僕の見立てはその中間。
 たとえば燃料電池車(FCV)については、燃料電池を普通の電池に置き換えれば即EVなので……などと説明するより実際ホンダの新型クラリティはその2つにPHVも含めた3パワーユニットをズラリ揃えてきており
http://jp.autoblog.com/2017/08/10/honda-3-ev/
つまり技術の問題ではなく戦略の問題。それさえ変えれば(変われば)いい。
 でも、iPodの時とiPhoneの時を思い出してくださると容易に想像できますように、
「こんなものいつでも作れる」
などと偉そうに言ってるうちに会社ごと殲滅させられて無くなってきたのが近年の日本のカスタマー工業製品なので、今すぐ舵を切らんと間に合いません。
 何度も例に出しますが「トリニトロン」という素晴らしい技術の最盛期は2000年、滅んだのが2008年です。去年2016年の「デジカメ」の出荷台数はMaxだった2010年の1/5ですって。そういう時代です。右見て左見てたら終わってる。

 その流れで言うと、この発表会でもっとも頼もしかったのは、日産さん、「テスラ」というEV商売するならいま最も注目せざるを得ない相手を、しっかり意識してるようだな、という点でした。
 テスラっぽく「ハイパワー版来年出すよ!」と宣言もしてますが、これ日本のメーカーとしてはかなり異例で、普通は買い控えを恐れてゴニョゴニョ誤魔化すものです。
 もうそんなしょうもないこと言うてられへん、向こうの土俵いやリングか、で戦わないと、という危機感がちゃんとある。

 大トヨタも最近組織替えをしてEV開発部隊を社長直轄にしたと聞きますし、全固体電池(すごい充電が速くて高性能)の目処がついたとかつかないとかいう話もあります。
http://jp.techcrunch.com/2017/07/26/20170725toyotas-new-solid-state-battery-could-make-its-way-to-cars-by-2020/
 私の勝手な妄想ですが、スバルとマツダをグループにしたのは、マニア向け内燃機関車を両者にまかせて、本体は電気駆動に一気にGO!というつもりではないかな……

 以下は中島聡さんが愛車のテスラで皆既日食を観に行った話。
http://satoshi.blogs.com/life/2017/08/tesla.html
このスーパーチャージャー・ステーションにズラッとモデルSが並んでる写真を見て、
「こんなめんどくさいことをしなきゃならんなんてまだまだだ」
と考えてはいけませんよ。
「こんなめんどくさいことをしたくなるほど魅力があるってどういうことだろう!?」
と考えないと。

 しかし$35,000の低価格で度肝を抜いたテスラ・モデル3ですがオートパイロットからして$5000のオプションで……と載せていくとまだまだ500万600万の製品。
 対する我らが新型リーフはずっと手が届きやすい代わりに、モデル3ほどの未来来た感はない。なぜ内外装ともにここまでコンベンショナルなのかちょっと理解に苦しみます。モデル3の「なんでもディスプレイ操作」はクルマのUI上やってはいけない悪手で決して支持はしませんが、ただパッと見で「おっ」とは思いますよね。プリウスPHVの方がよほど「新しい」感あるというのはさすがにどうかと……
 もちろん、今までの内燃機関車にお乗りの方にも違和感なく、という意図はわかるんですが、それはまだ先でいいんじゃないかな。

 あとちょっと、て感じですね。
 iPodが現れる前のメモリオーディオ界を見てるようです。
posted by ながた at 22:27| 雑記