2018年08月11日

ランニングポーチ「MYCARBON ランニングポーチ」MYCARBON





 ウェストポーチは多々ありますが、ランニング人気のご時世、ラン/ジョグ用に身体にフィットするタイプがあって、それを通称「ランニングポーチ」と呼ぶようです。
 ウェストポーチ買うのは大学生以来かなあ……

 これ、写真では大きく見えますが容量的には
 iPhone6s+二つ折り財布+AirPodsケース
ぐらいでいっぱい。それでも丁寧に入れないとファスナー締まらないぐらいです。
 モノとしての特徴は、本体・ベルトとも伸縮素材なところ。ぴったりフィットしつつも変に拘束される感じがありません。
 一応防滴程度の耐水性もあるのも安心。

 これが実は、ランニングの時のみならず、コミケで活躍するんです。
 あの場は荷物が多いので、大きなリュックやキャリーを使うことも多いです。それらから財布やスマホ取り出すのって、大変ですよね。
 でこれ。
 僕も普段はリュックの前ポケに上記3点を入れることが多いのですが、「よっこいせ」と前に回す必要なく、とても便利でした。
 とても小さいので、前に付けてもTシャツの裾を外に出せば十分隠れます。「見てくれ的にウェストポーチはちょっと……」というお方にも。まあ使う時にはバレますけどね。
 新幹線でもリュックの方棚に放り上げられるし、トイレ立つ時もこれ付けていけばOKなわけだし、コミケ何十回出てるんだ、て感じですが「わー便利」と感動してました。
 小旅行や出張にもよろしかろう。
 つまり財布とスマホだけありゃあなんとかなるんですよね。

 この伸縮素材のランニングポーチ、いま旬なグッズのようでサイズ・メーカー・機能・デザインともたくさんあるので目移りしてください。値段も手頃ですしね。

posted by ながたさん at 00:00| 雑記

2018年08月10日

本「陰謀の日本中世史」呉座勇一






 ごぞんじ『応仁の乱』の呉座先生の新作だ、ってんで。
http://rakken.sblo.jp/article/181409857.html

 後白河法皇、後醍醐天皇、足利尊氏、日野富子、明智光秀、徳川家康……と、
「策を弄した結果、うまく事態が動いて利を得た」
ように後世から見える人、が陰謀論の主役になりがち(主役に仕立てられがち)です。
 でも、当時の視点に立って文献をよく当たれば、決してそうでもない。むしろ急変する事態にドタバタする姿が描かれていたりして、一枚どこかの歯車が違う動きをしていたら、この人達も被害者になっていたかもしれない。
 事実を信頼の置ける資料に当たるのみならず、陰謀論そのものがどのへんから出てきてどういう根拠なのか、まで当たって詳しく著述。
 著者も言うのですが、出所不明のテキトーな逸話に基づく陰謀論に対して反証する仕事は、
「プロからすれば何の益もない」
ことですが、でもプロがやらないと荒唐無稽な陰謀論ほどいつまでも残る。
 荒唐無稽な方がおもしろいですからねぇ。

 人は陰謀論が好きで、なぜ好きかと言えば本書にもありますが「筋道が通る」からでしょう。人間の心理は「認知が容易なものに飛びつくバイアス」が掛かっているので、
「多数のプレイヤーがそれぞれの思惑に基づいて行動した結果、複雑系になって当人たちに思いもよらない結果が出た」
という現象を理解しづらく、逆に
「スーパースターが全部計画した上でその通りになった」
という現象の方が、実現可能性は低かろうと頭では理解していても、思わず信じてしまう。
 また創作物なんかで、そういう世界観を補強するドラマがたくさん量産され続けていますからね。
 あるいはスポーツ界。大谷翔平のまっすぐなサクセスストーリーを見て「すげぇなあ」と感心するわけですが、その背後にオオタニサンになれなかった死屍累々が何百万とあるわけです。
 そうしたら、そうなる、わけではない。

 だいたい運命とはただの偶然で、あとからシナリオを編んでお話にしてるだけですが、そうはいってもシナリオを組めるぐらい一貫した行動をしていないと、その道を左右するような偶然も起きない。
 だから偶然を起こした人をスターにして、結果的に辿った道をストーリーにする方が、しっくりは来ます。

 逆に言うと、そういう「しっくり来すぎる話」を聞いたら半笑いで「そうですかぁ」と受け流すぐらいでちょうどいいのかもしれません。
 でもたまに、陰謀論じゃなくて普通に陰謀が巡らされていることもあることはあるので──たとえば日本史なら赤穂浪士討ち入り──陰謀論っぽく見えるからといって即却下すると、本当に陰謀で足元をすくわれる。
 難儀ですなー。

 ま、われわれ庶民の生活に陰謀論が直接絡むことはあんまり無いと思うので、とりあえず日本史読み物として読むならバッツグンに面白いです。『応仁の乱』よりもちょっぴりだけ柔らかめで読みやすさもアップ。呉座先生はこれからも注目。

 まったく余談ですが、先日大型書店でこの本を中心に様々な日本史陰謀論本が並べられている、というフェアが開催されており、書店員さんの茶目っ気を感じました。
 その卓でどの本が一番売れたのか、気になりますね。


 もちろん『応仁の乱』もオススメです、特に歴史好きな若人にはぜひ。研究者と呼ばれる人種の恐ろしさを見て、憧れるなり、諦めるなり。



posted by ながたさん at 00:00|

2018年08月09日

本「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」三部作 NHKスペシャル取材班 「外交・陸軍編」 「メディアと民衆・指導者編」 「果てしなき戦線拡大編」






 力作3冊ですが、どれ一冊でも読めます。
 まず「外交・陸軍編」。日本は伝統的に「外交ベタ」と言われますが何がどう下手なのか明らかになる。要はまとめて言えば「変化についていけない」ではないかと。
 外交官個々がいかに優秀でも、中央政治からの指示が的外れでは何もできません。悪評高い国際連盟脱退も、松岡全権を含む現場と中央の意識がかなり隔たってる印象です。
 これは今も続く日本のエスタブリッシュメントの悪弊で、モリカケ問題を見ての通り、過度の忖度と無言の圧力が、結果として意思決定過程が記録に残らない異様な行動を生む。
 森友ならば何億もの国費が毀損されたのは事実なのに、中央は誰も罪に問われない。「おかしなところはなにもない」ではなくて、「こんなことが起きているのにおかしなところがないことの方がよほど問題」なのです。

 こういった場合、問題のレイヤー構造を認知できないと「なにがより重要な問題か」の判断ができないと思いますが、この「レイヤー構造を把握する」という技能はどうやら生まれつきある能力ではないらしく、教育と実地の訓練で身につけなければならないようです。
 ところがこれが「官僚」という職種と極めて相性が悪い。
 官僚というのは言い方悪いですが高性能事務処理マシーンに己を鍛え上げた人々ですから、心のズームレンズでもって問題を俯瞰・鳥瞰し、「この案件……ヤバいんじゃないの?」という疑問を持つことは実質許されない。ので、書類が矛盾してたら書類を書き直す、それは彼らの習性で、ここを非難しても始まらない。
 だからそういうことが無いように、より上位の法とかルールとか、そういうので縛ってるはずなのですが、あきませんね。
 結局、カスタマーからコンプレインの来ない組織にガバナンスが発生しないのはもはやどうしようもないことで、それをになうはずのメディアが力を喪っていると、ただただ暴走するだけです。

 ということで「メディアと民衆・指導者編」。
 最近クローズアップされるようになりましたが、朝日新聞を始めとするいまもある大新聞たちがこぞって「売上のために」戦争を煽ったのが実はたいへん効いている。
 民衆がある方向を支持すれば、民衆から選ばれる政治家はその方向に走らざるを得ない。そして勇ましい(空虚な)文言が紙面を飾ってまた売れる、このスパイラルが回って、どんどん過激化する。
 PV稼ぎのためなら何でもする現在と全く同じで、それはメディアという情報流通業の本質でもあるので、ここに抑制やあまつさえ正義を求めるのはこれも不可能。
 それどころか今のアメリカのように、メディアがギリギリの理性を発揮して止めようとしても、SNSみたいな新しい分散型メディアがひとりでに「QAnon」みたいな存在を生み出して暴走する。
 どないしたらええんでしょうね。

「指導者」の方はもう日本の組織に属された方ならイヤんなるほど見てきたような風景、「非決定」が繰り広げられてイヤんなります。
 今の会社組織でも重大な案件ほど「社長でも決められない」などという表現が使われますが、それは本来おかしな話で、なんでも最終決断をするために社長がいるのであって、そうでなければ社長が居るシステムの意味がない。
「昭和天皇の戦争責任」という話になって多くの日本人が昭和天皇に同情的なのは、ただプロモーションがうまく行っただけではなくて、その構造、「動き出したら誰も止められないからな」を良く知ってるからでしょう。
 モヤモヤしたどこが最終決定場面なのかわからない、集団指導体制の悪さが、特に敗戦時に「止められない」というデメリットとして出たようです。
 サイパンが落ちたところで降伏してれば死傷者数は軍人・民間人とも史実の1割程度だったのではないか、という試算もあって、「戦争は始めるより止めるのが難しい」は古来言われることですが、それにしてもよりにもよってこんな戦争向きではないシステムを採用してる国で戦争しようと思ったな、と暗澹たる気分。

「果てしなき──」は2冊の補強的な1冊。
 戦線というのは維持せねばならず、どう考えても実力以上の広大な戦線を陸・海ともに拡大していったのは一体なぜ、という素朴な疑問に迫るのですが、これもつまり視野狭窄、よく揶揄されるところですが
「戦争してるから油を止められた、
 油が欲しいから新しい戦争をする」
という第三者から見れば発狂以外のなにものでもない物の考え方が、なぜか通る。

 3冊通して言えることですが、つまり
「戦争をもうしない」
というのは高邁な理想としてもちろん大切なのですが、その一つ前の段階として
「もしも戦争になったら、前回の轍は踏まない」
ぐらいは備えておきたいもので、
(「戦争」を「地震」に置き換えれば腑に落ちやすい)
しかしそれこそができなそうで、それがこの本を読んで、いや太平洋戦争の記録物を読んで、落ち込む原因ですね。
 学校教育でも「失敗しない」もだいじですが「失敗した時にダメージ・コントロールをする」を小さい頃から教えた方がええような気がします。
 牛乳をこぼしたら、本人は謝る前に、周りは非難する前に、雑巾を取りに走る、みたいな。そのあと謝ったり反省会をしたり。
 いやわかんないですけど。
 だから私、先のW杯で、直前でハリルホジッチを切ったのは(結果がどうあれ)良かったと思いました。最後まで「合理的に」できることはする。

 悪名高いインパール作戦も撤退を開始してからの死傷者がほとんどだったり、バシー海峡に護衛なしの輸送船を人間たっぷり載せて送り続けて沈められ続けるとか、挙句の果てには事実上の降伏勧告であるポツダム宣言を受けたのに、うじょうじょうじょうじょ時間つぶして原爆2発撃ち込まれてソ連軍に襲われたり、われわれは愚かというにも程遠い、虫のような視野と知性しかもちません。
 ですから、なにかトラブルが起きたら、ちゃんと事実を見ようとして、いっしょうけんめい考えて、がんばってそれを実行するしかない。
 もし300万の犠牲の上に得られたものが何かあるとするならそれ、謙虚さ、ではないでしょうか。
 それが失われた時にまたきっとえらいことが起きるので、そこは忘れないようにせねば。

posted by ながたさん at 00:00|

2018年08月08日

本「「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ」野口悠紀雄






 超といえば悠紀雄、悠紀雄といえば超、
 東大工学部から大蔵省に入省した大秀才・野口先生が語る独学法。
 もう読む前から「そんなのムリw」感漂いますね。

 お若い方はご存じないかも知れませんが、国家公務員一種試験合格いわゆるキャリアは上から人気官庁に配分され、当然最強は(いつの世も)金の握り手・大蔵省(現財務省)。そこへ行く、行けるということはその学年で日本で上から10番とか20番とかって秀才であり、つまり元々持ってる能力と(勉強)実績がスペシャルすぎる。
 とは言っても方向性だけでも、考え方だけでも参考になればと思い、紐解きました。

 10章立てですがポイントは7章、
「学ぶべきことをどのように探し出すか?」
だと思います。気になった方は書店でここだけでも目を通されると良ろしかろう(営業妨害
 突き詰めて言えば独学のメリットは「必要なところだけ得られる」点で、デメリットは「必要なところがどこかわからない」点です。
 教師や教材の存在意義はそこ一点であって、逆にそこを明らかにしてくれない教師教材はよろしくない。
 過去問、重要な2割の発見、まず高いところまで、本への書き込み。
 オーソドックスですが学習慣れしてないとそれも知らないものです。学校という機関はたいていそのようには教えてくれないので。独学ではないのだから当然ですけども。

 あとは8章「英語は独学でしかマスターできない」は示唆に富む。
 仕事で要るのは専門用語、文章丸暗記、聞く練習、webにある、通勤電車で(細切れの時間でも)。
 つまり英語に限らず、なんでもだいたいそうです。
 わたしが人様に言える技能は「日本語の文章をたくさん書く」という能力しかありませんが、それも寸暇を惜しんで書き倒してクライアント(発注者)に怒られ倒して得た技能で、専門機関(学校を除く)で学んだ経験はありません。
 でも相手のある文章は相手に伝わらなければ意味がないので、利害得失のない第三者には本質的に評価できないもののはずで、ということは悪いとこ見つけて修正する、というフィードバック回路が原理的に作動せず、ということは腕は上がらない。
 ということです。
 もちろん優秀な教師や教育システムは「ツボを」「その人に合わせて」指示してくれるので、短期的にはパフォーマンスぐっと上がりますけれども、それはそれで「そこを探る」という能力は上がらない。
 と、先生ショッピングが始まる。
 まあどんな仕事でも実働30年40年なので、その間それでしのげばしのげるので、それが悪いわけでもないか。

 あとの章は「独学素晴らしいよ」エピソードが多くて、偉人や著者本人のそれらの中にも参考になる部分も無くはないのですが、とりあえず読み物としておもしろい。
 少年の頃に近所の篤志家に本を読ませてもらっていたカーネギーが、功成り名遂げたあと2500もの図書館を全米に作る話など泣けます。
 回るもんですよね、そういう気持ちというものは。

 いい先生もいいシステム(学校、塾、講座その他)もなかなか巡り会いには運が要るので、まず独学で走り始めるのもいいと思います。
 ぼんやりとでもとっかかってると、先生やシステムの良し悪しも判断できましょう。

 野口先生の本はハズレ無いんだよなあ。
 それも独学で鍛えた「キモは何か」を見つける目のおかげでしょうか。

posted by ながたさん at 00:00|

2018年08月07日

体力だー! まったくだー!


 昨日は平塚市議・江口友子さんにお誘いいただいて山奥の秘密会議に出席いたしました。所は宝塚の山中・武田尾温泉、『紅葉館 別庭あざれ』でございます。

https://www.takedao-onsen.jp/

 やわらかい泉質でとても入り心地のマイルドなお湯を平泳ぎで愉しみ、洒落た懐石コースに舌鼓を打ちながら人生の先輩方のお話を拝聴する有意義なひとときを……
 お元気なんですよとにかく(笑)
 ヴェテランはお三人おられたのですが、お年の頃なら団塊の世代またの名を全共闘世代、つまりウチの母と同じぐらいなのですが、まー、もー、ホントに。
 どのぐらい元気かと言うと、「天下一武道会」ございますでしょう『ドラゴンボール』の。
 出席者の中では若手のMさん、Sさんも、普段一般人の間に居れば「元気の塊」と評されるような方なんですよ。
 そのお二人が、ヤムチャとか天津飯ぐらい。私が
「おめぇ強ぇえなぁ」
なんて感心してましたら、今回お出ましになられたのはフリーザ様がお三人。
「わたしの戦闘力は53万です」
 ヒー。

 この恐怖を忘れてたら国民漫画『DB』読み直しなはれ。

 とにかくどこをどうしたらそんな元気が湧いて出てくるのか、まさに温泉のように体の奥から勝手に噴き上がってきているようです。
 私らの元気って、バッテリに貯めた電気みたいなもんでしょう。ちいちゃな電池に睡眠でなんとか貯めて、ストレスでちょろちょろ漏らしながら、途中ビールとかゲームとかで継ぎ接ぎ充電しながら、なんとか1日をだましだまし乗り切る。
 違うんですよそういうのとはシステムがもう根本的に。
 基本無限なの。
 地熱か水力か宇宙線か、とにかく1日中どこかからエネルギーを得ながら、それを使ってる。
 ウチの妻など「生物体として我々とはそもそもDNAから違うのではないか」と怯えてました。
 あれは「使命感」とか「人間が好き」とかそんなちゃちなもんでは説明がつかない。

 常在戦場、仕事も会食も温泉もすべて呼吸や心拍のように自然体で行う。そんな感じかな?
 いやわからない。

 ちょっと前の世代のサッカー選手が海外行ってまず驚くのはフィジカル、パワー・スピード・スタミナだそうで、とどのつまりは元気、アントニオ猪木さんの言う、
「元気があればなんでもできる」
はまったくそのとおり、基本だなぁ、と痛感いたしました。
 あそこまでは無理でも、自分ももうちょいやれるんではないか、いややらねばならぬ、と鞭を入れようとした次第です。
 いまは鞭を入れようと腕を後ろに回すと、グギッと肩が鳴って痛い、てレベルですけどね……

 武田尾温泉、できたてホヤホヤの新名神・宝塚北スマートICからすぐ、ですので大阪・神戸・京都方面からですととても便利です。電車でも宝塚から福知山線7分+徒歩8分という利便性。
 こんな近くにこんないいところがあったとは。日本は広い。

posted by ながたさん at 20:48| 雑記

2018年08月06日

本「不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか」鴻上尚史




 9回特攻に行って9回帰ってきた男のおはなし。

 時代はものすごい勢いで流転するもので、「KY」という言葉が流行ったのはつい先ごろかと記憶するのですが、いまや「空気読まない」どころか「空気ってなに?」の方が強力であると多くの人が気づき、若い子が各界で大活躍したり、虐げられていた人々が声を上げたり、しています。
 たいへんいいことですね。

 ハラスメントもいじめも虐待も、以前は無かった、のではなく、隠蔽されていただけで、それが顕になる、ということは解決に向かう一歩なので、喜ばしい。もちろんご当人たちは大変ですけど。

 その極北、悪名高い強制自殺攻撃(いわゆる特攻)について鴻上尚史が「その男」佐々木友次氏を文字通りの生き字引に迫ります。

 佐々木さんは幼少の頃から飛行機が大好きで、それが高じて飛行機乗りに。爆撃機を駆って戦場を飛ぶわけですが、大戦末期に特攻の命令が来る。
「なにをアホなことを、爆撃なら何度でもできる、特攻なら一度で終わりではないか」
と極めて普通の理屈を述べ、信じ、そして実行した。
 一度ならず爆弾をボディに直付けされたりするのですが、そこは気脈の通じる整備兵が戻してくれたり、自分でなんとかしたり。
 生還を繰り返す度に上官が発狂していって、最後には「死ね」と罵倒するわけですが、それでももちろん止めない。

 この本読んで勇気づけられるのは、まず
「こういう人がちゃんと居たんだ」
という点で、自分もそうすれば、つまり信念に従えばいい。(もちろん死にたい人は死ねばよい)
 で、そしてこういうふうにすると、日本の場合は命令そのものが最初から合理性の外、なのでだいたい処罰できない。命ずる方も「おかしなことだ」と理性は理解しているので、そこ突かれると発狂して喚き散らすしか無くなる。
 終戦後復員省でバッタリこの上官に出会った佐々木さん、戦場では「殴ってやろうか」と思っていたそうですが、そのしょぼくれた姿を見て、「ああこの人もかわいそうだ」と萎えたそうです。

 ミルグラム実験(Wikipedia)が示すとおり、権威組織の中では多くの人間はカンタンに命令実行マシーンになり、それは別に戦争中だから、日本軍だから、ではありません。きょうも世界中のどこかの組織で100%おかしな命令がくだされて、くだされた方が被害を受ける、というシーンが繰り広げられています。
 その時、大事なのは、佐々木さんが示した通り、
「はぁ!?」
と声に出して絶叫して、「私ならこうする」を行動することでしょう。
 それでクビになったらクビになった方がいいですよ、死ななくていいもん。

 これは日本軍の底抜けの愚かさが描かれた作品ですが、きょう8/6は原爆が炸裂した日。いかな理由があれ実験ですでにそのハルマゲドン的威力を十二分に知っていながら、それを何十万の人々の暮らす頭上に落とす、というのはおそらく人類史上空前にして絶後にしなければならない凄まじい狂気です。それは、アメリカが悪いとかそうさせた日本が悪いとかそういうことではなく、
「人間は(一歩間違えると)そうなるものだ」
という事実を示します。
 だから今日は、それぞれの属する集団・組織で
「そのスイッチを押せ」
「死んでこい」
と言われた時に、
「はぁ!?」
と言える自分が胸に居るか確認する、居なければ育てる、そんな日にしたいものです。
 ミルグラム実験でも、何%かの人は異変を感じたら最初から命令を拒絶できるそうです。
 誰かにできるなら、(練習すれば)だいたい自分にもできる。

 僕ですか?
 昔は割と自信あったんですけど、最近「丸くなった」とお叱りを受けるので、心のトゲトゲを磨き直さねば。

posted by ながたさん at 00:00|

2018年08月05日

老眼鏡


 先日「サングラスを買った」とお伝えしましたが
http://rakken.sblo.jp/article/184077132.html

 その時一緒に遠近両用メガネも買いました。老眼鏡って言うな。

 いや老眼は怖いよ。
 ある日突然来る。
 正確には突然気づく。
 こんな気付きは神様から与えてほしくない。

 元々ド近眼なもんですから遠く見たあと突如近くを見ると、あるいはその逆をやると、わずかな時間見えにくい、のはいつものことで、気にしていなかったんですが、なんかどうもその調節が長い。
 加齢によって焦点距離合わせに時間が掛かるようになるんですな。

 で、ある時、無意識でパッ、とメガネ(もちろん普通の近視用)をむしり取って目を近づけるとピタッと焦点が合う。
 あこれ時間掛かるだけじゃない、近くに焦点合わないつまり老眼だ。

 がーん。

 以降、メガネを下にズラしたり上にズラしたり、目を近づけたり遠ざけたり。他人のを見るよりも不便ですねえ。
 特に紙に鉛筆でイラスト描く時とかキツい。だいたいのあたり取るところまでは一緒なんですが、ディテール詰める時に棟方志功先生みたいに紙にへばりつくようにして(メガネOFF)描いたり。
 それでもすぐ遠近両用を買わなかったのは、視力というのは変化する時は崖を落ちるように変化して、あるところでちょっと落ち着くのです。近眼の時がそうでした。だもので安定するまで待つ。
 で、ちょうど免許の更新で、サングラス作って、これは遠距離用に1.0でビタッと合わせて貰って(これで手元見ると何も見えない)、ついに念願の遠近両用。

「お客様の場合は中近両用ですね」
「そうですか」

 呼び方はなんでもいいです。とにかくPC作業(70cm先ぐらい)から手元(30cm先ぐらい)までをカバーする。
 結構めんどくさい視力チェックが、普通の近眼用よりも長い時間・多数のパターンで行われまして、できあがり10日後。

 おお遠くも見えるし近くも見えるわ。
 すごいな、境目とか全然無いのに。

 仕掛けとしては簡単なことで、つまりレンズの上の方は度が強く、下の方はゆるく入っているのです。だから下の方を使って遠く見るとだいぶ見えない(裸眼よりはマシ程度)。
 ということで、見たいものがその距離のスイートスポットに入ってないとボヤーンとしてて、それはつまり近くを上で見ても遠くを下で見ても起きるので、なかなか慣れるまで時間掛かりそうです。
 まあでもこういうのにアジャストするの、人間うまいですからね。掛けてれば慣れるんでしょう。

 光学技術すごいなあ、と感心したり、
 近眼みたいな多くの人がなるものをまだ撲滅できんのか人類は、と憤ってみたり。

posted by ながたさん at 00:00| ガジェット

2018年08月04日

帽子かぶり



 きょうも爆暑でしたね。
 今年の夏はあまりにあまりなので、コミケに備えてバッテリ駆動の小型扇風機買っちゃった(上記)。
 据え置き・手持ち両用で結構な風量があり、しかもUSB接続充電式で何時間も持つ、となかなかのスペック。さっそくテストで使ってみても問題なし。
 もちろん暑い部屋で回しても熱い空気掻き回してるだけで、そない快適ではないのですが、まあ「無いよりはマシ」です。汗をすばやく気化してくれるのでベタつかないのもよい。

 いやね、近くの公園で大きなコンサート(僕でも知ってるぐらいメイジャーなグループがやってくる)ていうんですよ。で、物販やるじゃないですか。これがこの酷暑の中、長蛇・長蛇の列。
 それはいいんですけど、みんな帽子とかあんまり被ってないの。
 死ぬよ?
 いやもう何人か死んでるけど芸能界の闇の掟で報道されないとか……

 コミケには毎夏のように出て、一般入場待機列を尻目にサークル入場を繰り返してきたわけですが、さすがにあそこに来る猛者どもはもう少し武装してきますよ。帽子、日傘、サングラス、襟首にタオル、冷えピタやアイスノン、上のような手持ち小型送風機、そもそも服自体が吸汗性の高いスポーツand/orアウトドアウェアだったり、最近では送風服も。

 若いからと油断せず、できることはやった方がいいッス。
 せめて帽子かぶりなはれ。

 最近、神様にお願いごとをすることが多くなったのですが、お賽銭を投げガラガラを鳴らす時には帽子を取りサングラスを外します。
 礼儀でもありますがむしろ「わたしが頼みに来ました」と個体識別してもらうために。
 ステージ上の人々はファンにとっては神様みたいなものですから、そういう意味合いで素顔に素肌、剥き身ネイキッドで向かい合おうとされているのかもしれませんが、どっこい神様からはあんまり見えないもんでねあれ。舞台って。ライト浴びせられてるから逆光でね。立つとわかる。ちっちゃい企画で演劇があったら、一度は舞台立ってみるといろいろ理解できてその後の人生いろいろ楽しいですよ。それは余談。

 若い子に「帽子かぶり」言うなんてもうお父さんスキップしておじいちゃんやないか。

posted by ながたさん at 23:03| 日記

2018年08月03日

なつかしい現在(スズキ・スイフトスポーツ/6MT)




●スズキ公式
http://www.suzuki.co.jp/car/swiftsport/

『孤独のグルメ』の井之頭五郎の決め台詞(のひとつ)といえば

「こういうのでいいんだよこういうので」

 そういうものこそがなぜか無いのが現代社会。
 拙者のようなクルマバカ共がこよなく愛するジャンル「ホットハッチ」も最早風前の灯……というわけでも実は無くて、探せばノートNISMO(日産)とかヴィッツのGRRRRRR(トヨタ)とか外車でいえばルーテシアRS(ルノー)とかポロGTI(VW)とかなんとかかんとか、あるっちゃーあるんですが、それらはあまりに特別すぎて。
 なんだろう、ホットハッチてのは形、つまり「量産コンパクトのチューニング版」というのが大事なのではなく、
「やってやるぜ」
という魂が大事なんです。上に挙げたようなメンツはストイック過ぎたりスペシャル過ぎたり、つまり真面目すぎる。とうてい、「峠でGT-Rを追い回してやるぜ(もちろん本当は敵わない)」などというトコトン頭の悪い用途に向きそうに無い。

 魂が生むのは夢。そしてファンタジー。
 それを買うのよ。
 それを所有するのよ。

 カップ麺のパッケージにはいわゆる「シズル感」というのがなにより大事で、オシャレさよりもコンセプトの伝わりやすさよりも、とにかく「ガツンと腹に来そう」というのが目に飛び込む、それで棚から選んでもらえる。
 それでいうならいま日本で新車で買える中で最も「それ」なのは、真っ黄っ黄のスイスポ一択でございましょう。

 そのDには買い物ついでに新型ジムニー見に行ったのですが、昼下がりセールス出払いで対応してくれたのが若いサービスのあんちゃん。これが車好きで話弾んでいつのまにかスイスポに試乗してました。もちろん6MT。
 乗って100m走って開口一番、

「なつかしい……」

 そしてホロリと頬を伝う涙。続けて口を突くのは冒頭のセリフ、気分だけは栄光の1990年。『浪漫飛行』と『おどるポンポコリン』が脳内に鳴り響きます。
 細かいことは言いません、小さく軽いボディをトルクフルでレスポンスに優れたエンジンを使って、ミッションをカキカキ操って走らせるこの肉体の悦びよ。
 BORN TO RUN、人は走るようにできている、と言いますが、クルマはもちろん走るようにできており、本来走るだけで楽しいものです。

 なんで、こんな、カンタンなことが、いまのクルマにはできとらんのだ。
 なぜこれが、
 ホンダ・シティターボ12ぐらい「ブルドッグ」ではないのか。
 トヨタ・「カッ飛び」スターレット・ターボではないのか。
 日産・マーチ「スーパーターボ」ではないのか。
 彼らは一体どこへ行ったんだ。ダンガンは、アバンツァートは。
 なんでこの浜松のちいさなメーカーのちいさなクルマだけが、けなげにたった1台でもう何世代にも渡って(これ4代目ですがスズキはなぜか3代目と言い張ります)
「ホットハッチ」
の看板を背負い続けているのか。
 それがわからない。

 関西人が豚まんといえば「551蓬莱」ですが、わずか170円のあれを食する度に
「えっ。なんで豚まん全部これじゃないの?」
と疑問を感じませんか。
 それ。
 ある程度のサイズから小さめ、そうね全長4m切る程度、重さで1t切る程度、排気量もセグメント分けも最近当てにならんから価格、車両で200万前後以下、で「スポーツ」にしようとするなら必然的にこうなるっしょ。世界中のメーカーからこんな感じの、テイストだけが各メーカーの味が思想が気持ちが色濃く出た、そういうモデルが百花繚乱、それが「ふつう」の状態、なんじゃないですかね。
 なんでこれしか無いんですかね。
 ぼくなんかおかしいこと言ってますか。

 新型ジムニーもそうですが、街のちいさな洋食屋が昔ながらのとんかつ定食を作り続けていたら、チェーン店の味のしないカツか高級店の2000円のカツかの二択に疲れ果てた者共がわんさかおしよせて「これですよこれ」とか泣きながら食べてるの。食べログの☆3.7とか付いちゃう。
 30年前ならどこのお店でも食べられたとんかつ定食を。
 なんだこりゃ。

 ということで、スイスポたいへんいいクルマです。
 この手のスピード自慢にしては脚がたいへん柔軟で(モンローのショックがいいんでしょうね)乗り心地もかなりいい。すくなくともウチの便三郎(メルセデス・ベンツA180 2013y)なんかより全然いい。助手席や後席からも文句出ないと思う。
 エンジン極めてトルキー&レスポンシブ、どのギアどの回転数からでも踏めば即加速、よってMTでも運転すごく楽です。もちろんブレーキサポートの類もある。泣かせるのは全車標準じゃなく「そういうのは俺様の華麗な運転を邪魔するから要らない」という誇り高き愚か者共のためにオプション設定ってところ。
 このへん最新鋭車。
 だからなつかしいけど現代なのです。

 ホットハッチ好きに限らず、コンパクトカー探してる方は一度試乗されるとよろしい。アクアの燃費もフィットの広さもデミオの内装&ディーゼルエンジンもいいけど、「運転の楽しさ」ならピカイチですぜ。
 おっさんおばはんは思い出せあの日々を。
 若者たちは識れこの悦びを。
 ああ日本にスイスポがあってよかった。

posted by ながたさん at 00:00| クルマ

2018年08月02日

Switch(といってもJINSの)


 免許の更新前にメガネを新調しました。老眼がぐんぐん進むので(「老師」と呼んでくださって結構ですよ)初の中近両用てのにトライしたんですが、肝心のフレームが顔に合わず(幅が狭すぎた)2度ほど調節してもらってもまだ馴染めず難儀してます。
 そのついでと言ってはなんですが、奥さんがちょいと前にグラサンを買って使って具合がいい。じゃ僕も買おうかな、でも度入りだとレギュラーで使ってるのと掛けかえるのが面倒なんだよね……
 と思いつつ店頭を眺めていると、偏光レンズを取り外しできるタイプがある。

https://www.jins.com/jp/switch/

 あ、これ便利そう、と思ってこれで度を入れてもらいました。こちらは普通の度合わせで。

 いいですねサングラス。
 夏の日中のおでかけに、目が疲れない。

 特に今年の夏はアホみたいに暑く日差しもカンッカン、光の洪水の中に居るみたいな感じで、知らぬ前に目を細めています。
 目を細める動作をしますと、目の周りの筋肉が疲れまして、これも「疲れ目」の大きな原因のひとつ。だから「目のマッサージ」というと(眼球は触れないというのもありますが)目の周りの筋肉をほぐすんですね。

 いままで眩しさとかあまり気にしなかった僕でも「あっこれは楽だ」と感じましたので、30過ぎたらどなたでもサングラス、一本は夏のカバンにしのばせておくとよいかも。
 いわずもがなですが、サングラスはUVを遮るモノでないとダメで、ただ色ついてるだけでは逆効果、暗いと判断して瞳孔が開いて、目をむしろ痛めます。メガネ屋さんで買いましょう。

 取り外しタイプがどうだったかというと、わたし老眼ひどすぎてこの1.0合わせのメガネだと手元のスマホも見づらくてしょうがなく、目的地(屋内)に着いたら結局レギュラーのちょっと緩いのと掛けかえています(笑)
 あと、さすがに合わせ目から若干光がにじみ入る、わりとゆるい磁石なのでちょっとした衝撃で簡単に外れる、外した偏光プレートの方を持て余す(革製の専用ケースも付属するんですが)、汚れたら拭く手間2倍、とちょっとずつ面倒が多くて、むしろどうせ掛け替えるなら普通のサングラス一本作っておこうかな、と思ったり、あるいはもっとオーバーグラス型のゴーグルみたいな奴にするかなあ、と思ったり。上や横から結構入ってくるんですよね、光。こういうのとか↓
https://www.cataloghouse.co.jp/fashion/uv/1104902.html

 でもなんでも物は試し、「サングラス便利」と理解できただけでも買った甲斐がありました。

posted by ながたさん at 22:21| 雑記

2018年08月01日

本「残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する」エリック・バーカー




「評論」がにぎやかになれば「評論の評論」も生まれます。
 同様に、成功法則の本が売れれば成功法則の評価本も生まれる。
 よく言われる「こうすれば」に対して、「ホンマか?」と疑問を感じた著者がコツコツ調べ上げた成果です。

 成功するにはエリートコースを目指すべき?
 いい人は成功できない?
 勝者は決して諦めず、切り替えの早い者は勝てない?
 なぜ「ネットワーキング」はうまくいかないのか
 「できる」と自信を持つのには効果がある?
 仕事バカ……それとも、ワーク・ライフ・バランス?

 気になりますね。
 ざっくり言えばどの項も「どっちも居る」ということになって、毎項バランスの取り方を苦慮しながら提示してくれているのですが、そこは正直蛇足、というか言えば言うほどわけがわからなくなる感じで、「ま、あんまこういうこと気にすんな」というまとめの方が良かったように思います。
 たとえば「セルフ・イメージを持つ」というテーマに関しても
「持つといいけど、変なのを持つと逆効果」
みたいな「いやそりゃそうだろ」な話になるので……
 ただしそこに至る実例の「おはなし」のところはおもしろい。よく知ってる話も散見しますが(ジョブズがスカリーに言い放った「この砂糖水!」のエピソードとか)、ジョー・シンプソンが奇跡の生還を果たしたある「工夫」、カンフー狂マット・ポリーの大挑戦、天才数学者ポール・エルデシュの驚異のネットワーク。

 原題『Barking Up The Wrong Tree』。
 間違った木に向かって吠える──ぼくのよくやってることですが──ことをしてても成功はおぼつかない、と懇懇と諭してくれるおせっかいな本なのですが、しかし読み進むにつれ、上に挙げたようなこの本に出てきている人たちこそ、突然、誰もが「それは間違った木だ」と思う木に吠え始めて、「木が狂っている」と思われた人たちではないでしょうか。ちゃうかな。

 世にはおもしろい人がいるものです。すごい人やお金を稼ぐ人にはなかなかなれなくても、「おもしろい人」にはなれるんとちゃうか、勇気さえあれば、とそんな楽しい勘違いを引き起こしてくれます。
 この暑い中読むと、いいかんじに力が抜けますよ。
posted by ながたさん at 15:12|

2018年07月31日

7月


 あいかわらず暑いですが、台風一過で若干湿気が減って過ごしやすい気もします。
 でもまだ7月だー。

●ワールドカップ
 フランスの優勝で幕を閉じました。僕がW杯を真剣に観だしたのは98フランス、そう現監督ディディエ・デシャンがキャプテンとしてチームをまとめ、新将軍ジダンが君臨、若きアンリとトレゼゲが台頭してきたあのW杯、でしたので、感慨深いです。20年……ムバッペまだ生まれてないんですよ。

 仕事先で狂ったようにNintendo64の「実況ワールドサッカー」をやってました。僕のサッカー知識はだいたいあのワールドカップとこの・ゲームで成立してます(笑)

 20年で進化したんだなぁ、と感心したのは、戦後ベストゴールにも選ばれた右サイドバック・パヴァールの「浮き上がる」ミドルシュートです。
 98フランスでも準決勝クロアチア戦(このクロアチアもボバンにシュケルにプロシネツキにヤルニに……というタレント集団。日本も惜敗しましたね)で右サイドバック・リリアン・テュラムがミドルを2本ぶっ放して勝ったんですが、こちらは普通の(といっても右サイドタッチ際からちゃんとゴールに入れてるだけでも凄いんですけどね)地を這うタイプのミドル。
 これがあなた、あのハーフヴォレーみたいな感じで上から「切って」変な回転掛けて伸び上がって入る、みたいな雷獣シュートに進化してた。それも当時すでにパルマでブッフォン・カンナヴァーロと鉄壁のトライアングルを形成して名DFの名をほしいままにしていたテュラムに対し、レギュラーが怪我したんで出番回ってきた22歳の若手、戦前は「両サイドバックがちょっと頼んないな」と言われたパヴァールが決めたんだからあなた。

 育成っておそろしいですね。
 日本は20年後あんな右サイドバックを輩出して「酒井宏樹もよかったけどやっぱり今の子は凄いなあ」なんて言えるんですかね。
 まあ20年前は奈良橋先生に頼り切り、前任の柳本先生に比べれば「センタリングがちゃんとセンターに行く!」状態だったわけですから、それから比べれば宏樹は「名門マルセイユで主将」とか意味わからんぐらい進化してますので、きっとすごい子がやってるんでしょう。

 てな感じで、「個の力すごい」というチームでした。
 もちろんボールの取りどころの意思統一が確実で、どんな有利・不利でも精神面で安定している点は多くのプレーヤーがビッグクラブで主力張ってるだけあって素晴らしかったです。
 これでベンゼマやパイェ抜き、デンベレに至っては「ちゃんとやらんともう使わんぞ」と脅しながら、ってだからどんだけ人材おんねん、て感じですね。決勝ではカンテまで途中で下ろしましたからね。いやはや……

●日本代表
 ベルギーをなかなか苦しめたんですが、最後のあのカウンター観て「やっぱりまだまだだなあ」て感じでしたね。
 あのプレー、日本に例えると柴崎が持ち上がって右の宏樹にパス、中へクロスを入れて大迫がスルーして長友が決める、という配置なんですが、ここ決めるのが左サイドバック、っていうのが凄い。(もちろんそれを信じてスルーするセンターFWってのも凄い)日本も「この流れでやるぞ」と最初から決めてあればもちろんできるでしょうけれど、アドリブでできるかというとかなり怪しい。
(ただしベルギーは両サイドバックとルカク+1名で高速カウンター仕掛けるのをしょっちゅうやってたので、「形」かもしれません)

 結局「強さ」というのは、ディテールや戦術や個の能力ももちろんながら、こういう地の部分に出るもんです。
 トヨタ車は言うても頑丈なのよ。ボデーが。ボデーがヨレヨレにやれて乗れなくなる前にエアコン壊れて20万って言われて買い換える。これが「強さ」です。
「あ、カウンターだ」
と思った瞬間、10人の中で行ける奴が行って、ちゃんと点を獲る。
 これ。

 まあまだまだッス。
 でも就任2ヶ月、その前に何年も現場離れてた西野さんがコーチ、と考えるとたいへんよくやったと思います。次は万全の準備がしたいですね。
 頼むぜ森保先輩。

●東松山市長選挙
 安冨先生が出馬するってんで応援行ってきました。
 投票日前の7日、土曜日です。御堂筋線始発に乗るのに起床4時台。日本は広いなあ。

 駅で同じく応援に来られていた平塚市議の江口友子さんと会って、それ以降は江口さんのアシスタントをしてたので、先生の選挙活動は最後の駅前演説を聞いた程度なのですが、楽しかったです。
 この「楽しかった」というのがだいじで、そんな選挙/候補者はなかなか居ない。駅に着いた時にちょうど対立候補(この方が当選)の応援演説があって聞いてたのですが、あまり楽しくはなく、真面目一本で、極端に言うと誰が話してるかわからない。
 首長は代議士(エージェント)と違ってリーダーなので、いいにつけ悪いにつけ個性見えない人選んでええんかいな、と理屈の上では思うのですが、まあ日本の場合は行政の長は決してリーダーではなく、なんか動いてるシステムの吐き出す書類に最後ハンコ押すだけ、という「立場」でしょうから、むしろそっちの方がいいんでしょうね。

 結果は負けでしたが1年前に移住してきたあの変な風体&言動の人に、埼玉の片田舎(失礼)の住民が7000もの票を入れた、というのはすごいなあ、と思いました。ちなみに投票率は36%、当選候補は19000票。
 1対3ですよ。
 毎日同じ時間の流れてそうな埼玉の片田舎(失礼)で、4人集まったら1人があの変な人に大切な投票権使ったんですよ。
「なんとかしてくれ」って。
 これって地味に深刻なことじゃないですか?

 もちろん先生の
「子どもを守ろう」
「なつかしい未来をつくろう」
というテーマも素晴らしいと思います。特にそのあと大熱波が来て、子どもたちが小学生から中学生まで何人も実質殺されてる現実が発覚すると、
「この社会ぜんぜん子ども守ってないな」
と思いますね。「子ども守るとかそんなんあたりまえやん」なんて口が裂けても言えない。

 まあ社会というのは種が蒔かれてから時間と空間がすこし経ってから、ばっと発芽するもんですから、今回ばらまかれた何かがまた次の誰かのアクションを引き起こし、そこでばらまかれた何かがまた……
 というサイクルに入ることを祈ったり、
 自分に何ができるかって考えるとせいぜい楽しいお話描いて逃げ場を用意してあげることぐらいかなあ、と思ったり。

 あと音楽の力(やっぱり)強烈でした。
 片岡祐介さん、みわぞうさん&大熊さんのちんどん屋さん、いい音が流れてくるだけで気分が盛り上がる。そこに木内みどりさんつまり女優さんの声が乗るので、映画観てるみたいでした。
 観てるみたいでした、とか生ぬるいこと言ってちゃ勝てないわよ、と応援に来られてた阿部知子衆院議員に叱られそうですが。

●中旬の連日38度で
 家中おかしくなって、キッチンの照明器具が引き紐動かなくなって、あれおかしいな?とガチャガチャやってたら根本からボッと火を噴いてお果てになって。
 ジョーシンに買いに行ったはいいんですが電気工事2週間待ち、と言われたもんでモノだけハンドキャリーで持って帰って馴染みの工務店さんに泣きついて、それでも3日後。直結のシーリング化程度なら、ってんでレギュラーの仕事終わったあとに駆けつけてくれました。

 明かりのある生活ってステキ。

 その3日間、隣の部屋の明かりやシステムキッチンの作業灯を頼りに薄暗がりでメシ食ってたんですが、たいへんわびしい。
 たったそれだけのことなんですけどねぇ。

 そうこうしてましてあんまり暑いんで「これは2階全館冷房をやるしかない」と3機のエアコン(28)で30数畳程度を冷やしてたのですが、そこで無理をさせたか一番のヴェテランが黄色いランプを点滅させて冷えなくなった。
 症状からしてガス抜けかなあ、と思うのですが、見れば94年製、さすがに買い換えるか、とこないだ行ったばかりのジョーシンで店員さんの言うこと聞いてオススメを買う。

 エアコンは諦めました。
 こないだものすごい期待してダイキンのトップモデル・うるさら7買ったんですけど肝心の冬の加湿機能がほとんどおまけ程度で(原理的に外が冷たい時に水分持ってこれるわけない)超・期待はずれ。冷暖房能力は問題ないんですけどね。
 それ以来家電Watchとかエアコンに関しては無視。今季はノクリアX(富士通ゼネラル)推しですけどあれ絶対サーキュレーター部分が先に壊れる。ぶどう酸っぱい酸っぱい。

 そして取り付け工事は2週間後、すなわちいまこれその暑いキッチンで汗だくで書いてます。
 シーズン前に試運転?
 壊れるのはいちばん辛い時に壊れるんや!

●言うてもまだまだ暑い。みなさまご自愛を。
posted by ながたさん at 09:15| 雑記

2018年06月30日

ワールドカップ2018ロシア グループリーグ雑感



 朗100%「ヒヤヒヤしたんじゃな〜い?」

 安心してください、突破してますよ。

 とりあえず近年の第一目標であるグループリーグ突破を現実のものとしたのでホッと一安心。どこから行きましょうか。

●監督交代
 後出しジャンケンになってしまいますが、交代は致し方なかったと思います。

 といいますのもハリル監督は最終予選突破を決めたオーストラリア戦をピークに(これもオージーたちがなぜか自分たちのストロングポイントであるパワープレイを勝手に封印してくれてた)、それ以降確とした形を見せることができていませんでした。

 サウジに負けたのは突破を決めたい向こうの気迫、という言い訳が立つにしても、ハイチに分け、貴重なブラジル戦ベルギー戦はただただ無為に消化、E-1では北朝鮮戦・中国戦とも勝ったといえ井手口や小林・昌子が個人技で取った点、案の定韓国に惨敗、と僕はここで交代でもいいと思ったぐらいです。
 で、マリにほぼ負けのところ中島のシュートに救われて、ウクライナに普通に力負け。
 協会はよく我慢したと思います。むしろ多くのサッカー好きは「替えるなら遅すぎる」と思ったはず。親友の田中支店長(高校時代は名門でサッカー部の主将を務め、左利きの右サイドバックでありユニがACミラン・レプリカだったことから「鏡の国のマルディーニ」と讃えられた男)も単身赴任先から帰ってきてC大阪戦を一緒に観た時に
「まあしゃあないな。この時点でチームの形ができてへんからな」

 彼の言い分的には「最後の1ヶ月で仕上げるんだ」なんですが、呼べる選手はほとんど既に呼んでおり、形も4−3−3速攻系しか引き出しがない中でこれ以上は難しい、と判断したのでしょう。
 正しいと思います。
 あのまま行ってて何が起きたかと言うと、おそらく今回で言えばイランかモロッコあたりの戦いっぷり、コロンビアとセネガルには個の力でねじ伏せられ、ポーランド戦で監督の言うこと全部無視して1点取って取られて引き分けて勝ち点1敗退、てなところだと思います。

 日本もそうなんですが、メキシコをそのリーダーとする「中堅国」というグループがあります。
「大陸予選を勝ち抜いてワールドカップには出られるけれど、本戦ではなかなか勝てない」
 今回グループステージで敗退した各国はだいたいそうです。モロッコとかチュニジアとかコスタリカとか、あと韓国もそう。
 ここには構造的な課題があって、予選では「自分たちのサッカー」ができるわけです。韓国でいうと縦に速くフィジカルに優れたサッカー。お家芸十八番、最後に頼る戦い方。慣れてる分上手いので、なんのかんので平均すれば勝ち点が積み上がって、予選は突破する。
 ところが本戦ではだいぶ格上1、ちょっと強い1、うまくやれば勝てる1、と戦わねばなりません。ここで「自分たちのサッカー」がなかなか通用しない。
 韓国のケースでいうと、フィジカルとダイレクトプレーではドイツとスウェーデンに敵うはずもなく、残るメキシコはパスサッカーと試合巧者っぷりでお馴染み。
 じゃどうすんねんと。
 自分たちのやり方を磨いて、相手がどこだろうと勝ちと分けを1つずつなんとか拾って勝ち点4、突破できるかどうかはもう天に任せる、のがひとつ。
 これがいままでの日本代表。
 そういうのは捨て、ワールドスタンダードで弱者が強者に対抗する時に使うカウンター主体の戦い方を磨いて、強国でも一発食わせて勝ちうるぞ、というやり方もひとつ。
 これが(おそらく)ハリルホジッチがやりたかったこと。
 なので、彼がやろうとしたこと自体には問題ないですし、おそらく協会も早めに首を切らなかったのは、「コンセプト自体には問題ない(好き嫌いは別)」という判断だったんでしょう。
 ただし、いつまで経ってもちゃんと確立しなかった。
 ギリギリでハリル監督ごとその路線を捨てた。

 じゃあ、日本としてはおなじみの、中盤厚くしてできればポゼッションしてパスを散らし、比較的優秀なOMF陣がなんとか敵陣を混乱させて混戦やセットプレーから点をもぎ取る……
 に戻るとするなら誰ができるか。
 その場合、西野朗以上の存在は世界中探しても居ないですし、ラッキーなことに技術委員長としてチームをずっと観てましたし、まあ「マイアミの奇跡」からガンバ時代を知ってるサッカーファンも「まあ西野さんなら致し方あるまい」という感じ。
 現実問題、ハリルを切って別の外国人を連れてくる場合、「あのクラス以上で」「空いてて」「2ヶ月前から」「日本を」率いてくれる、なんて四重苦を引き受けてくれる可能性はほぼゼロ。
 また日本人で、となれば、手倉森はともかく森保はだいじにしたいこれからの人材、われらが岡ちゃん(天高出身)はこういうおぞましい事態を予見してたのか指導者ライセンス返上済み(たぶん要らないんですけどね)。
 いや、「変えるなら西野しかない」という状態でした。

 実際、トルシエのあとはジーコ、オシム、岡田二期を挟んでザッケローニ、とビッグネームが続いちゃったのでなかなか声が上がらなかったですが、アギーレと聞いた時には
「そのぐらいやったら西野、関塚、森保(あるいはまた岡田)といろいろ居るよ」
と思ったもんです。日本代表のクオリティもだいぶ上がっているので、今後はアギーレ/ハリルホジッチ・クラスの「弱小国で16強」狙い監督を呼ぶぐらいなら、日本人のがいいんではないでしょうかね。
 オシムがそうだったんですがネルシーニョ、トニーニョ・セレーゾ、あるいはレヴィー・クルピ、いまならペトロヴィッチ、といったJで日本のサッカーをよく知ってる方を、という線ももういいかなあ。
 もちろんペップだモウだクロップだ、てクラスが来てくれるようなめぐり合わせがあったなら、食いつくのもありだと思いますけど。

 それが今回の教訓で、
「もうこのクラスやったらええわ。話ややこしなるだけや」

●西野さん

というようなことで、西野さんがなにをやったかというと、3試合掛けて日本代表のお家芸、上述の「一応ポゼッション」志向、4-2-3-1で厚い中盤をベースに戦うやり方へ戻していったんです。

 久保、中島の落選が軽く話題になりましたが、この両名は4-3-3のウイングで輝くタイプで、4-2-3-1の3の両ワイドとは若干違うタイプ。本来的には乾と宇佐美もウイングなんですが、まあこの両名は経験値が大きいのでアジャストできるだろうと。
 本田も4-3-3速攻系では正直ポジションが無いのですが(個人的には能力的にもキャラ的にももう2年ぐらい早めにボランチ/セントラルMFに移動してた方がよかったと思いますが、まあそれは本人の考え方なので…)4-2-3-1ならトップ下もしくは3の右サイドでやれます。当初コンディションがすごく悪そうでしたが短時間なら、あるいは一本のキックでも(というのが大当たり)。
 あと香川も同様にトップ下というほとんどそこしかできないポジションが復活すると同時に大復活、ボランチも2枚になることで長谷部の相方に攻撃的な選手を起用でき、それが柴崎の大暴れを呼びました。ここには大島も控えており、もし高齢のキャプテンに何かあってもその2人とディフェンシブな山口を組ませればいい。

 で、毎回私言ってますようにサッカーというのは攻守が一点・一瞬で切り替わるスポーツで、そこを押さえると劇的に有利になる。そのポジションはハイプレスの場合は攻撃的MFだったり、ペップのチームだったらサイドバックだったり、いろいろあるのですが基本的にはセントラルMF/ボランチ。ここに視野が広くキックが正確で、大きな展開ができる選手を配置できれば俄然有利になります。
 そのタイプの選手が居るか居ないかで1ランク上に行けたりするぐらい大きい。
 遠藤が居た時の日本代表は強かったでしょ?
 あれ。
 つまり遠藤の後継者がやっと見つかったわけです。
 シャビ・アロンソを失ったスペイン代表が、ピルロを失ったイタリア代表が、デシャンを失ったフランス代表が、(ボランチではないですが)ラームを失ったドイツ代表がどうなりましたか。
 あれですあれ。

 レアル・マドリーが強い、バルサが強い、と言う時に華やかなFW陣、特にクリロナとメッシに注目が集まりますが、その2チームの強さの源は中盤、前者にはモドリッチ&クロース、後者にはイニエスタ&ラキティッチ、という1人でも十分なのに2人共かよ!という展開型MFが居るから、です。(バルサの場合は底にブスケッツまで居る)

 余談ですがこの伝で行くとクロアチア、そのモドリッチとラキティッチがコンビ組んでるここは強い。ブラジル、スペイン、フランスといった優勝経験国以外で優勝があるとするならクロアチアじゃないかな。

 で、このタイプの選手が居るとボールを持っている時はもちろん、カウンターの時でも的確にFWにボールが入るので、迫力が全く違ってきます。そうなると守勢に回っても、相手が常にリスク管理のために人数を後ろに置いておく必要があり、守備も楽になる。
 ポーランド戦でオフェンス陣をほぼ全休憩させているにも関わらず、前2戦で大活躍の柴崎を先発させました。これは「柴崎が入っていれば攻撃の怖さは減じない」という判断だと思います。つまりチームのコア。

 4-2-3-1に戻したとしても柴崎が居なければ、おそらくこれもおなじみの長谷部・山口ペアがどっしり座ってるダブルボランチで前の4枚との距離が遠く、そこを繋ぐのはサイドバックの上がり頼み、でその長友と宏樹の上がった後ろを突かれて失点する、という懐かしい風景が繰り広げられたと思います。(ていうか現実にもここの後ろよく突かれてるんですけどね)
 その点ラッキーでした。

●相手のあることで

 今回のW杯の特徴的な点で、こうしたポゼッション・サッカーの国が極端に減ってる点です。本当に根っからそうなのはブラジル、スペインぐらいで元々はそういう傾向のポルトガルやフランス、あるいはベルギーでさえ基本カウンター。まして中堅国以下ではほぼカウンターからのFW・攻撃的MFの個人技一辺倒です。

 故のないことではなく、最近は相手チームの分析が、GPSとか画像解析とか活用してものすごいので、いまって極端に言うと
「アクションを起こせば起こすほど穴になる=損をする」
という状態です。だからボールを取ったらできるだけタッチ数を減らし、関与する人間を減らし、ゴール方面へ持っていきたい。
 ところがそれに対するディフェンス・リスク管理も進歩してて、カウンターが怖いなら、単純には人数置いておけばいい。
 ということで、中盤を飛ばしてながーいカウンターを撃ち合う、みたいな試合が多いのです。
 そうすると中盤が間延びする。
 そこに、中盤がぶ厚くてFWからDFラインまでがコンパクトな日本代表みたいな変なチームが入ってくると、中盤でボール持てるのでいいようにやれる。コロンビア、セネガル、ともにいろいろ事情はあれ、
「あれっ、こんなに持てるもんなの?」
とお思いになりませんでしたか。あれそういうことです。ポーランド戦でも前線総取っ替えなのでラストパスはあまり供給できませんでしたが、途中までは持ててましたよね。
 もちろんそれで調子に乗ると高速カウンターをぶっ放されて得点チャンスを作られるのですが、ボール持てないとそもそも何もできない日本代表にとっては、この風潮(流行)もラッキーでした。
 相手3チームともそうだったので、同じ戦い方ができました。これグループにスペインとか入ってたら5−0とかで負けて自信ポッキリ折られてたと思います。

●ラッキー

「持ってる持ってない」という話をすれば今回のアキラはノリにノッてます。

 初戦コロンビア、もちろんPKの先制も1人退場も大きいのですが、それ以上にクアドラードの交代(守備的MFのバリオスへ)、当たってたキンテーロの交代(コンディションに問題があり走れないハメスへ)が大きい。これでかなり守備が楽になりました。いかにファルカオやバッカが怖くてもボール渡らなければどうということないですからね。
 ペケルマンは名将ですがどちらかというと指導者の面が強くて、こういう勝負師的な勝負勘はイマイチな気がしますねえ。

 2戦目セネガル、W杯前のパラグアイ戦から調子がよくレギュラーとして使い続けている乾の得意の形、後半も1点ビハインドで投入した岡崎と本田が、乾のマイナスを岡崎得意の潰れから本田が決める、と「監督の起用に応えた形」です。
 これハリルだったら3人ともここに居ないよ。ベンチにも居ない。

 3戦目ポーランドはもう言わでも、でしょう。1点取られた時点で3位に転落したのに、すぐにコロンビアがセネガルから先制点取って「フェアプレーポイント」という今回新設のシステムのおかげで2位に浮上した。そのままタイムアップを狙うという決断をして、ポーランドもノッてきてくれたし、コロンビアもセネガルの最後の猛攻をしのぎきってくれた。
「運だのみ」とか「他力本願」という言葉は正確ではないです。
「こうしよう」と決断して、実行したんだから。
 そして当たった。

 ここでもちゃんとチームとしてまとまっている、ということが大事で、監督の言うこと、それを伝えてきた長谷部キャプテンの言うこと、をみんなして「しょうがない、それでいくか」と実行した、というのが素晴らしい。
 これもしアルゼンチンが3戦目で同じシチュエーションになったとして、サンパオリ監督からそんな指示出てもたぶんメッシもマスチェラーノも聞かんよ。

 ということで異様な運に恵まれてここまで来た。
 指揮官に運はなにより大事、というのは日本人なら日本海海戦に東郷平八郎を司令長官を選んだ山本権兵衛に習ったはず。
 もうちょっと幸運続いて欲しいですね。

●7/2(月)深夜3時からRound16 ベルギー戦です。

 R16を突破したことはないので(02日韓はトルコに敗戦、10南アはパラグアイにPKで敗戦)、なんとか一度勝ってみたいところ。

 ベルギーは、グループリーグの試合ご覧になった方はもうご存知でしょうが、タレントは凄いッス。特に攻撃陣。
 マンチェスター・ユナイテッドの主砲・ルカクをCFに、ちょい下がり目にナポリの小さな点取り屋メルテンス、その脇をエデン・アザール(チェルシー)+ケヴィン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)という最高級テクニシャンがゲームメイクする。バリエーションで言えば今大会1番のラインナップ、と言い切ってもいいぐらい。
 ただしこのゾーンを超えて中盤以降になるとイメージほど強固ではなく、怪我上がりのコンパニを無理くり使わざるを得ない薄い選手層。事実圧倒して最終的には5点取ったチュニジアに、2点返されてます。
 つまり点は取られそうだけど取れそう。
 現下の日本代表の状況でいうとむしろ殴り合いウェルカム、ヴィツェル一枚で薄い中盤底を柴崎・香川のセンターラインで攻略してズタズタにしてやりましょう。

 あとパナマ、チュニジアと明らかに個で圧倒できる相手を個で圧倒して楽〜に勝ったあと、メンバーほとんど入れ替えてイングランド戦はおたがい「2位でもブラジルと当たらないからいいんだけどな〜」などと思いながらお花畑でボールと戯れてたので、つまりヒリヒリの勝負はこれが初めて。
 ヒリヒリどころかビリビリを3試合戦った日本はここが有利です。
 ポーッとしてる間に先制点取って、そのまま押し切ってしまいましょう。

 もし、勝てると、次は、(おそらく)ブラジル。
 アキラの大好物です。

 ワクワクしますね。
posted by ながたさん at 20:01| 雑記

2018年06月23日

デュアルリスニング・イヤホン「STH40DJP」SONY




 イヤホンでありつつも周囲の音が聞こえる「Xperia Ear Duo」(もちろんSONY)の簡易・有線版。そちらのスタパ齋藤さんのレビュー↓
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/stapa/1121511.html



 ウチでBGM聞いて作業してますと、スピーカーで聞くと真っ昼間からプリキュアの曲がエンドレスでいつまでも流れてるファニーハウスになり、イヤホンで聞くと嫁さんが駆け込んできて叫ぶ「ハルカスで北海道展やで!」が聞こえません。
 これなら音漏れもしない上に外の音もちゃんと聞こえるそうで、いいな、と思ったのですが3万円。高い。
 と、思ってたら、有線版が7000円前後で出る、というので人柱。

 肝心の「デュアルリスニング」はいいかんじです。
 楽しめる音量で音楽聞いてても呼びかけが十分わかりますし、逆にちょっと大きめの音量にすれば、環境音は以外に音楽の邪魔しません。考えてみればスピーカーで聞いてる時だってそうですよね。
 使ってみれば「あ、なるほど〜」という感じです。

 ただし、まず迷うのが、「いつ・どこで使うか」です。

 前提として僕は普段「AirPods」(Apple)を使ってて無線独立型に慣れ切ってしまっており、もう有線には戻れない身体であることを再確認。(その話↓)
http://rakken.sblo.jp/article/178176249.html
 しかも耳への装着が、耳たぶを引っ張ってくびれに通す、みたいな、ヘッドホンはもちろん、普通のカナル型イヤホンよりもちょっとひと手間。なので据え置きの音源に挿して使うのも若干使いづらい。(装着してしまえば装着感はなかなかいいです。耳の穴塞がないっていうのは快適なんですね)
 では、ということでスマホに挿すと(最近イヤホンジャック無い機種も増えてますが、挿せたとして)結局離席するときにはスマホの方を電源から抜き差ししたりせねばならず(だいたい無線充電持ちでもないかぎり)それも面倒。
 いちばんいいのは往年のiPod nanoのような小さなポータブル音源に挿し、耳にも入れっぱなし、だと思うのですが……そうすると一日中そんな姿か?
 やっぱり時代は基本無線ですねえ。

 ということで、ピンポイントで「ここで使うと良さそう」というイメージが湧かない方にはおすすめしずらいかなあ。
 たとえば長時間の電車通勤・通学があって、でも今までは外で耳塞ぐのが怖くてイヤホンを使えなかった方、とか。
 あとはお若い方ならオナニー用(笑)
 艷やかな音声を堪能しようとイヤホン・ヘッドホン掛けてますと、おかんの襲来にビクビクますでしょう?
 これなら大丈夫。階段上がってくる足音が聞こえます。
 部屋に鍵かけなさいよ。

 ま、シーンはご自身でお考えください。
 この商品のキモは「音は集中して聞くもの」というイヤホン・ヘッドホンの常識いや先入観に真っ向から異を唱えたコペ転(コペルニクス的転回)っぷりであり、そういう場合、人間の想像力の方が追いつかないものです。
 むしろ今までイヤホンを使ってなかった人の方が、いい使いみちを思いつくかもしれませんね。

 音質は意外に良いですよ、言うてもSONYの5000円オーバーなので、安物のBluetoothイヤホンなど歯牙にもかけない。
 下は出ませんが中音はクリアーで、まあ「鑑賞」に耐えるかと言われれば厳しいですが、BGM用途としては十分です。
 耳のリングのハマり心地は人によると思います。僕3サイズともパッとしないので、形がフィットしてないっぽいです。

 多少強引かもしれませんが、「デュアルリスニング」がやりたいだけならこの形状じゃなくても、普通の形で耳に突っ込むことにして、どこかにマイクつけて環境音拾って本来の出力に混ぜて出力すればいいだけですよね。というかノイズキャンセリング系って今でもそういう演算を散々やってるはずなので、技術的には簡単ではないかな。原理上どうしても遅延出ますが、おそらく今の技術ならごく僅かだろうし。

 ともあれおもしろい商品です。
 無線型が安くなれば、一大勢力を築きそうな気もします。
posted by ながたさん at 14:05| ガジェット

2018年05月31日

映画「犬ヶ島」 監督:ウェス・アンダーソン


http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/

 面白かったです。
 ストップモーション・アニメ。
 犬を助けに行ったら、犬に助けられた話。

 奥が監督のファンで、引きずられるようにして前作『グランド・ブタペスト・ホテル』を観まして、なかなか良かったものですから、今作も。
 独特のテンポ、感傷的な場面でも演出過多にならずCoolなところ、個性的なキャラと脱力ギャグ、次の展開が読めないところ、そしてなにより映像の凝り方。
 ストップモーション・アニメやクレイ・アニメには、3Dアニメにはない「圧」がありますね。

 今回は舞台が「20年後の日本」ということで、我々日本人としては「おっ、受けて立ちましょう」とニヤリするものですが、見事に頷ける。違和感なし。
 絵面だけではなく、舞台の社会性やキャラクターの人間性もとても日本的。たとえば、主人公を助けるヒロインは交換留学生のアメリカ娘で、Wikipediaには「ホワイトウォッシュだ」という批判もありますが、いやいや、彼女の活躍を我々が観ると、
「いや、こういう化外の者(=立場の無い者)でないと、こういう言動・行動はできないのよ、日本では」
 むしろ監督の見識スゲー。
 脚本チームに日本人(らしき漢字のお名前)がおられるようで、その方がある程度は整えたにせよ、見事なものです。
 元々クロサワやミヤザキが大好きな御仁らしく、日本という異文化に対して雑な扱いがないのが嬉しいですが、その分、自動的に辛辣にもなります。
 犬ヶ島の打ち捨てられ方は、胸に痛い。

 リアリティ一辺倒ではなくて明らかなパロディもちょいちょい混ぜてあって、そこも楽しい。
 お寿司を調理する場面が挿入されるのですが、魚介の切り方とかめちゃくちゃで(笑)それはもちろんわざとで、そういうこと=たとえば築地のセリを、たとえば「すきやばし次郎」を、過度に神格化する欧米セレブリティを軽く揶揄しつつ、「たかだかそんなこと」に血道を上げる日本人の凄さとバカバカしさを同時にサラッと表現している。
 冒頭、少年3人が見事な和太鼓を披露するのですが、3人とも微妙に色白のぽっちゃり体型で、年嵩の日本人が特に好む「男の子」の原型──金太郎さんのような、近所の子ども相撲チャンピオン──を直撃しており、えっ監督なんでそんなことまでご存知なんですか、と。

 といって日本フィーチャーすぎず、テーマは普遍的。悪人よりも怖いのは暴走官僚機構だ、とかね。
 兄が弟に自分の役割を継がせるところなんか、泣けますね。

 脚本は非常に鉄板で、危なげがなく、言い方は悪いのですが「勝ちに来た」のかなあ、などと穿つこともできます。でももしそうであったとしても、この公式webをご覧になればわかるとおりの濃さ、到底普通にファミリー層に諸手を挙げてオススメ、とはいきません。
 なんででしょうね(笑)
 いや、ファミリーでご覧になってまったく問題ないですよ、でもこれ観に来るぐらいならコナン君観ちゃうだろうなあ。
 もし同じ脚本で、日本人のアニメーターがアニメ作品を作ったとすると……と考えて、いや到底こうはならん。おそらく主人公(アタリ君)がもっと華々しく活躍するだろうし、劇場版『999』のように突然美少年だろうし、ヒロインはもっと美少女でしょうて。それでも別に問題なくテーマを描けますしね。
 だからそういうところ、ウケそうな要素、というのは実は(いつでも)問題ではなくて、むしろ場合によっては、豪華具沢山のパスタが具の感触に舌を奪われて何を食べてるかわからなくなるように、邪魔さえする。ホントはパスタが美味しくないと具がどんなに派手でもトータルではあんまりいい印象が残らないものですが、みんなそれを見ないふり、忘れたふりをするんですよね。
 以上余談。

 ということで、コナン君もいいですがちっちゃいときからこれを観せておくと、変なオトナに育つ。

 吹替・字幕がありますが、字幕は声を当てているのがハリウッドスターばかりで、トレーラー観るとわかりますがカッコイイんだこれが。スカヨハやオノ・ヨーコも出る。
 でも監督の画作りを細かいところまで堪能したいなら、画面を舐め回せる吹替かも。吹替陣もいい感じです。
posted by ながたさん at 16:15| コンテンツ

2018年05月18日

これなら欲しい メルセデス・ベンツC200(2018y)


 弟がウチの便太郎(メルセデス・ベンツA180 2013y)をヤナセに車検に出しに行きまして、しばらくすると興奮気味に電話かけてくる。

「兄ちゃん、代車借りたんやけど、これグレード高いからか全然走りやすい。めっちゃ速いで!」
「(AMGでも貸したのかな?)
 なんていうグレード?」
「C200て書いてある」
「それは、いいものです」

 中国の大人が一人来ただけで見事立ち直った巨大中小企業シャープ株式会社に勤め始めました頃に、こんな話を聞きました。
 すごい売り上げを誇る街の電器屋さんの話です。
 当時はまだそういうお店が残ってる時代で、ホームドクターよろしく得意先の家電を全部面倒みるんです。
 で、あるお家で古いTVが壊れたとする。とりあえず引き取りに行って、代わりに最新・大型の、そこのお家が買えそうなマキシマムのTVを置いてくるわけです。経済状況から家族構成までだいたい知ってますからね。
 で、数日して
「修理の見積もりあがったんですけど。○○万円です」
「もうこれ買う。お金とりにきて」
「まいどあり!」

 それや。
 汚い。さすがヤナセ汚い(笑)

 ウチのホンダさんなんかオデッセイの代車、平気でライフ(軽自動車)貸しやがりますからね。こないだなんか言わなかった僕も悪いんですけど代車出さないんですよ。
「あれっ、代車は?」
「えっ、ご入用でしたっけ?」
 わしゃ19歳から27年ぐらいここ来てていつも借りてんですけどね。

 ということでC200さんが一泊二日で来られて、弟と「速い速い」「スムーズやなあ」「質感もちょっとずついいよね」とAクラスとの違いをまざまざと見せつけられていました。
 Aの感想を書いた時に
http://rakken.sblo.jp/article/183116357.html
「商品としてはこれでいいけど、製品としてはもう一歩ほしいなあ」
みたいなことを言いましたが、あれわざとですわ。
 あれ乗ったあとC乗ると絶対C欲しくなる。
 でもちろんCに乗るとEが欲しくなり、E乗るとS欲しくなる。
 昔のトヨタか!

 本国で新型Aクラスが出て早速アゴアシツキ自動車ライター様ご招待宣伝ツアーが組まれてたとえば河口まなぶさんが
https://news.yahoo.co.jp/byline/kawaguchimanabu/20180510-00085058/
 中段に

「Cクラスを超えたかも?」

とありますが(また嫌らしいですね言い方が)20000%断言しますが超えてない(笑)
 そういうふうには作らない。作り手がそういう風に作らないのにできあがりがそうなる、ということはまずありえない。

 まベンツはCからですわ。
 A買うぐらいならVW・ゴルフにしとき。

 でまあ、C200は2000ccの4気筒にターボチャージ、トルクは300N、もちろん後輪駆動でなんと9速AT、というスペックですが、上の2枚は超高速用、具体的にはアウトバーンぶっ飛ばし用で街中ではパドルを弄っても頑として入らない。

 どこの国でもクルマはガラパゴス要素があるもので、ドイツ車の軛はこの「アウトバーン対応」つまり「200km/hで長時間走らなければならない」という点です。もちろんそれが足腰心臓を鍛えてるわけですが、逆にこうして無駄も出る。
 今度のポルシェのEVスポーツカーなんか高速用のギアを持つ、つまり2段変速らしい。常識的なモーターを備えたEVの場合、130キロぐらいから先は(回転数が上がりすぎるため)極端に効率が落ちて電費も悪化する、それに対応するためだとか。
 でも根源的にEVには高くて重くて邪魔で壊れる「トランスミッションが要らない」というのが大きなメリットだったはずで、現実にドイツ以外のすべての国でそんな速度は必要ではなく、「ポルシェも大変だなあ」という感じ。それは余談。

 ターボ・エンジンの方も何度も言いますが2000のターボで300N出すぐらいなら素直に3000NAの6気筒でええんちゃうか、フィーリングもコストも、と思います。
 現にこのクルマ乗って思い出したのが、ミドルサイズ・セダンということもあって以前ウチにあったトヨタ・クレスタ(1993y、90系)2500スーパールーセント。名機1JZはもちろん直6、電子制御付き4ATでどこまでも滑らかに加速する。バブル絶頂期にコストかけ倒して作った、もちろんその頃マーク2三兄弟合われば月販3万を叩き出すこともあるトヨタのいや日本のエース格のクルマだけあって、めちゃくちゃにいいクルマだったんですが、それ。
 ていうかあれでよかったんじゃないか。
 自動車はこの25年、無駄なことしかしてないんじゃないか。
 値段も上がる一方ですしねえ。(これは日本が貧しくなり続けてる点も悪い)
 もちろん効率(燃費)と安全性、それから車内で遊ぶ機能は向上してますから、それのためのマージンを稼ぎ続けたんや、と強弁されれば返す言葉はない。

 まあまあ、それはおいといて、エエクルマではありました。
 最近のクルマらしくたとえば椅子のクッションとか薄くて(もちろん不快ではない)、包み込むような着座位置なんですけど、よく設計されてるからかAで感じた閉塞感みたいなのは無い。
 後輪駆動はいいですねやっぱり。前輪が駆動を担当しないからステアリング・インフォメーションが素直に入って。
 あいかわらずベンツのエンジンはうるさい上にガサツなんですが、(車外でディーゼルエンジンかと思ってエンブレム二度見した)それもまあパッケージ全体が良いと「頼もしさ」という好評価に変わっちゃう。
 弟と

「あれ欲しいなあ」
「全然ええなああれ。いくらあれ」
「530万、から」
「うげぇー」

と言い合い、翌日返却して便三郎で帰って来る時には、

「重たい車になった」

とあんなに気に入ってた便吉をケナす有様。

 贅沢はいけません。
 どんどん麻痺して無駄金を捨てる。

 しかし昨日リーフの時にちょっと書きましたが、これから実用品としてのクルマは自動運転・シェアリングみたいになっていきそうで、だとするなら「所有」するのは趣味の品、趣味の品であればいかに無駄をするか、いかに無意味なことをさも大切そうに持ち上げて自分と他人の目を眩ませるか、それこそが文化、なので、その面で言うとこのCクラスはさすがメルセデス、でした。
 あとさすがヤナセ。

 クルマはFR後輪駆動ミドルセダンに限るで。できれば6気筒。
 色はパールホワイトで。

 ま、なんか商店街の福引に当たってリッツで一泊したような体験だと思って、明日からは機嫌よくマツダ・デミオ(2012y non-SKYACTIV)を転がします。
posted by ながたさん at 09:21| クルマ

2018年05月17日

It's so COOL. 日産・リーフ(2018y)


https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf.html

 乗りましたぜEV。電気自動車。

 最近「電動車」は増えましたが、エンジンを載せずにモーター+バッテリーだけで走るクルマ(で日本で現実的に買えるもの)は、今もこれと三菱・アイミーブ、ミニキャブミーブしかありません。(あと外車ではテスラ各車とBMWi3、i8ぐらい)
 2009年にアイミーブが製造を始めて以来ほぼ10年、07年デビューのiPhoneが世界中の携帯電話と都市の風景を変えたのと比べると、なんだかEVの浸透は遅い気もします。
 EV時代てホンマにくるんかいな。

 乗ってみんとわからん、ということで重い腰上げて乗りに行きました。
 いや、先代リーフではさすがに経済性が合わない、と思ったのです。でも新型のweb見てると、「……いやこれは」と。

 同じ便益を違う技術で実現する製品──たとえばスマホとガラケー、たとえばCDとレコード、たとえば液晶とブラウン管──を比べる場合、3つほどポイントがあります。

 1 ものとしての特長
 2 使い勝手の差
 3 経済性

 この3点合わせた力量がどこかの時点で新しい技術側が圧倒して、ダーッと普及するわけです。
 で、リーフについて見ていくと、

1 ものとして
 静かで・スムーズで・速い。
 電気自動車でイメージするそのままで、まあよくできています。ガソリンでいうと3000cc級セダン、往年のビッグネームを出せばスカイラインやマーク2シリーズぐらいの快適性と走行性が、このミドルサイズで実現している。
 ギア(チェンジ)やトルクコンバータ、ターボなどの、「ドライバーの右足とパワーソースの間で邪魔をする要因」がほぼゼロなので、思った瞬間に思っただけの力が出る。これは内燃機関車ではほとんど味わえない快感です。(もちろんスポーツ走行用のタイトに作られたものもありますけど、それらは敏感に作られているので逆に普通に走る時は疲れやすい)

 これだけでも十分に価値がある。
 スポーティというのは、スピードが速いことでもレスポンスが敏感なことでもなく、イメージした走りができることだ(たぶん)。

 ただ、絶対値として異次元に速いか静かか、というと、そこまでではない。
 最近のガソリン/ディーゼル車もすごいんですよ。防音がしっかりしててノイズほとんど聞こえない。たとえば最近僕が乗ったクルマでいうと、マツダ・CX-8あたりが静かなクルマですが、あれはこれより静かかも。
 リーフは(おそらく)クラスなりの防音装備しかないので、ロードノイズと風切り音がわりと入ってくるんです。CX-8はその辺が小さい。ましてもっと大きなクルマや高価なクルマならより静か。

 とはいっても、「元々音量が小さい」のと「本当は音量出ているけど防いでいる」のでは、人間の感覚って敏感なもので、やっぱりちょっと違う感じがします。
 NC(ノイズキャンセリング)ヘッドホン/イヤホンはいますごく性能も良くてリーズナブルですが、やっぱり使ってみると独特の癖があって、静かな部屋で適度な音量でヘッドホン/イヤホンを楽しむ方が快適。

 速さの面でも、最近の特にターボ車は、回せば狂気を感じるほど速いので、そういうのが欲しい方におすすめできるか、というとそこまでではない。でもこれも、「欲しいだけの力がいつでも引き出せる」力強さと、「ものすごい力をなんとか引き出す」力強さでは印象というか感覚が違ってて、個人的には僕前者の方が、つまりリーフの方が好きです。

 慣れてくれば、おそらく多くの人が「こっちの方がいい」というと思うのですが。

2 使い勝手
 で、電気自動車で気になるところといえば、やはりバッテリ持ちそして充電回り。

 バッテリは、現行型は「200kmはまず大丈夫」だそうです。で、「かなり頑張ると300kmも出せる」とか。(カタログスペックやCM訴求は「400km」ですが、このあてにならないJC08表記はいい加減に廃止して欲しいですね)
 200あると大阪からだと名古屋まで行ける。
 週5日通勤する方だと、片道20km先まで大丈夫。
 後述しますが、最近は充電設備が一昔前とは雲泥の差で充実してるそうなので、そりゃさすがにガソリン・ディーゼル車ほどではないにせよ、だいぶ差が縮まってる感じ。

「持ち」というと、この「一走行あたり」とは別に、充放電サイクルあるいは経年で劣化する点が不安な方もおられましょう。風の噂に「リーフはバッテリがすぐダメになる」と聞かれたこともあるかもしれません。
 その点、日産は今回力ずくの解を持ち出してきて、つまり
「8年あるいは16万kmの早い方まで、バッテリの容量が8割を切ったら9割以上まで復帰させることを保証」
と来た。ほとんどの場合、この保証で大丈夫ではないでしょうか。

 ちょっと調べたのですが、このバッテリの劣化の問題は「電気自動車の」問題ではなくて、メーカーの、あるいは個々の車種の問題のようです。
 テスラのモデルS、出てからもうずいぶんになるのでそういうデータがだいぶ蓄積されてきてるのですが、相当酷いものでも残85%程度、ほどんどの個体が90%以上だそうです。
(参考)
http://ev-owners.jp/blog/blog.cgi?id=6509
(3年10万km走って残存値97.2%)
http://tarorin.com/04_ev/2016/11/battery_degradation_tesla/

 テスラのバッテリは18650という乾電池でいうと「単3」みたいな筒状の規格型を並べるという構造で、最初聞いた時は「なんてプリミティブな」と小馬鹿にしかかったのですが、どうやらその構造の肝はそうやって並べた電池の間に水路を設けて水冷(温)する点にあったようです。
 リチウムイオン電池は高温・低温に弱く、しかもその弱さというのが「40度超えると電気入りにくい」とかそういうかなりセンシティブなもので、温度管理がたいへん重要なようです。
 テスラはそこでコストとリソース(重要や容積)を掛けている。日産はそこは捨てて「減ったら取り替えまんがな」と。取り替えた古いのを活用するためのルートもある↓
(フォーアールエナジー)
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1113629.html

 電池によっても違ってて、同じリチウムイオンでも充放電サイクルの多さと急速充電耐性の高さが特長の東芝・SCiBというのがありまして、こちら三菱・アイミーブのあるグレードに載ったのですが(現在は終売)、こちらにお乗りのユーザーさん、6年8ヶ月で8万キロ走ってもほとんど劣化してないそうです↓
http://evnews.blog.jp/archives/31452198.html

 ということで、最悪減りゃ換えてもらう方向でなんとか。
 電池はいま日進月歩で性能上がっているので、数年経てばすごいのが出てきてるかもしれませんね。

 さて充電器。
 いまはスマホ用のEV充電設備検索アプリがいくつもあります。セールスさんが見せてくれると、場所が大阪市内ということもあってかバーッといっぱい出る。「へーっ」と声も出る。こんなに。自分に関係ないものって見落とすんですねえ。
 もちろん日産ディーラーの多くに既に24H使える急速充電器があり、高速のSA・PAもメジャーなところはほぼ完備。検索アプリではその充電器使用中かどうか、いつ終わりそうかなども見れるそうで、もし使用中でも「ちょっと待つか」「スキップして次のSAへ」などの判断もしやすいそうです。
 スマホ万歳ですな。
 充電器には全国どこでも使える充電カードがあって、日産の場合(ほぼ)使い放題で月2000円です。
 年間24000円と聞くと「けっこうな額じゃないか」と思われるかもしれませんが、現在レギュラーガソリンが140円/L程度ですから、170L程度。クルマにもよりますが20km/Lをコンスタントに叩き出せるトヨタ・プリウスをもってしてもわずか3400km分です。
 電気代換算だともうちょっと多くて、24円/kWh程度の価格で計算すると1000kWh程度、リーフの電費は9km/kWhぐらいだそうですので、9000km分。こうなると「家に設備があってもむしろ充電に行く」ぐらいの運用をしたくなりますね(笑

 戸建てのおうちに200V充電用コンセントを引くのは数万円の電気工事で、多くの日産・三菱ディーラーでは購入時にサービスしてくれる模様。
 また、お家で充電するのに慣れると、ガソリンスタンドに行くのがものすごくめんどくさくなるんですって。
 最近ぼくクレジットカード支払いをよく使うのですが、確かに使い始めると現金触るの面倒になりました。現金ばっかり使ってた時はそれが面倒なことだなんてこれっぽっちも思わなかったんですけどね。

 担当セールスさんのお客さんに、クルマで送迎の仕事をされてる方がいて、走行月に1万キロ年間12万km。なんと家や事業所では充電せずに外の充電器ばかり使用。これで燃料代は24000円ぽっきり。
 前車がフーガ、リッターで6kmとか7kmもちろんハイオク、というクルマだったこともあって、年間200万円とか浮いちゃってEV万々歳。
 この方はかなり特殊なケースですが、走れば走るほどお得になる、のがEVですね。

 お得といえばEVは
「オイル&オイルフィルタ交換不要」(1回5000円程度、少なくとも年1回はやりたい)
「ブレーキパッド/ローターが超減らない」(回生ブレーキで減速するので)
「鉛バッテリが無いからそれも交換要らない」(ちょっといいのだと1個2万、環境にもよりますが5年は難しい)
「タイベル?ウォポン?なにそれお菓子?」(消耗品。このへんは部品代もさることながら工賃がバカにならない)
ということで維持費が超安いそうです。
 あと自動車税も「1000cc未満」扱いで(そりゃそうだ)29500円と普通車の中では最もお安い。
 自治体によっては(たとえば東京都)さらにそれらの税金の優遇措置がある場合もあるのでさらにお得。

3 経済性
 と、だいぶお金の話に食い込みましたが、で、それがナンボなの、と。
 テスラ・モデルSみたいに「900万スタート」なんて言われたら「はい解散」ですが……
 よく売れる真ん中のグレードで350万です。
 これに補助金が40万出て310万、ちょっとオプション付けて(LEDヘッドライトとか)気持ち値引いて貰って乗り出し360万とかそこいらですかね。
「高っ」
と思うわけですが、実はこのへんが最近の「エエクルマ」、ちょっとキラッとしてるクルマのボリューム・ゾーンなんです。

 同じ日産なら早速大人気のセレナ・ePower。
 トヨタ・プリウスのPHV。標準プリウスならオプションモリモリ。
 三菱・アウトランダーPHEV。
 マツダ・CX-5だとFFならディーゼルいけます。ガソリンならLパケいける。
 スバル・インプレッサ/XVだと2000にAWDでいろいろつけれて。あるいはレヴォーグやWRX・S4も可。
 外車ならもちろん鉄板のVW・ゴルフ。
 BMW・ミニもいいですね。

 いずれ劣らぬ魅力的なクルマ達で、もしいま僕が乗り換える理由があって手元にそれだけの予算があれば、もうこのへん見比べてのたうち回って迷うなあ。
 逆に言うと、これら綺羅星の中に入れてもじゅーぶん選択肢のひとつに入ります。
 むしろ個性の点では最右翼かもしれない。
 CX-5やミニだと知人と被る可能性大いにありますが、リーフは(まだ)被らんでしょう。


 ……とまあそんなこんな、長々書いてきましたがつまるところ、
「欲しいならもう買ってもええんちゃうかな」
と思いました。ちょい割高・ちょい運用に工夫が必要、ですが、それを補って余るぐらいには「未来きたこれ」感がちゃんとあります。
 実はこの試乗の次の日に、メルセデス・ベンツのC200(もちろん2018y)に乗る機会があって、これもめちゃくちゃいいクルマだったのですが、「どっちかもらえる」となったらこの200万高い(530万〜)ベンツとの間でずいぶん悩むと思いました。
 リーフかも。
 そりゃお前さんはね。

 ただ個人的には、初代(先代)リーフのデビュー時から思うことですが、いささか「普通」を意識しすぎてて、それがもったいない気がします。
 電気使ってモーターで走る、というのはたいへんCOOLな体験で(物理的にも)そのカッコよさやイケてる感じ、これを商品全体で演出するのがちょっと足りてない。
 たとえばテスラの、モデルSがクラスが違うというなら(なかなか出荷されない)モデル3とか、このインテリアをご覧あれ↓
https://www.businessinsider.jp/post-100548
 これがええかどうかは別にして、「あなんか違うのきた」感は高い。
 最近のドイツ勢はメーター類がディスプレイになっててシフトレバーが変な所に小さく生えてますが、これらもいいかわるいかは別にして「あたらしい」とは思います。
 日産はこれからEVのヴァリエーションを増やす、と宣言してるので、まリーフもいいんですけどもうちょっと派手なプレミアム・モデルか、あるいは逆に、ハイト系軽ワゴンの床に電池敷き詰めたような道具タイプ、でできれば専用エクステリアの、があるとぐっとくるんじゃないでしょうか。そうやって大中小あると中のリーフも選ばれやすくなるような気がします(有名なセールスTipsですね)

 日本勢はEVシフトに乗り遅れるのでは、という観測がちらほら聞かれますが、王者トヨタさんも夢の全固体電池にかなり目処が立ってるくさいですし(あそこは滅多なことは口に出さない三河武士だよ)、マツダに至ってはなんにもしてないふりをして、実は彼らが最も血道を上げているのが「デザイン」と「人間が感じる動質の向上」すなわちEVだろうがガソリンだろうが変わらない点で、Wintelパソコンがそうなったように
「電池とモーターはティア1(おっきい部品メーカー)から買えばいい」
ぐらいの気分なんではないですかね。いまやトヨタ系(トヨタ、ダイハツ、スバル、スズキ、マツダ)とくくるとすごい台数になりますしね。

 ただ、あからさまに自動運転と相性が良さそうであり、むしろ電気自動車と人力で動かせる期間はごく短いかもしれません。現にスマホで遠くからリーフのエアコンだけ入れて冬/夏乗る前に温める/冷やす機能があり、もちろんエンジン車でもディーラーオプション2万円ぐらいでそういうメカあるんですけど、しっくり感が全然違う。
 そのうちシェアライドとも絡んで、
「呼べば(自動で)来てくれて、乗り捨てれば(自動で)帰ってくれる」
ようなシェアEV時代になったら、以上のようなことは考えるのもムダなことで、
「Spotify流しっぱなし」vs「レコードを収集」
ぐらいの差、つまり
「所有するからにはエンジン車を手で動かす以外ありえん」
というような世界に、意外と早くなっちゃうかもしれません。

 タイトルに書いたようにリーフの運転はすごくCOOLな経験なんですけど、運転に(すくなくともクルマ好きが)求めるものはCOOLさですか?
 HOTさですよね。

 とかなんとか考えると「や、やっぱりエンジンをMTで操っておかないと」という焦りに似た感情が芽生えて悶々として暮らすのです。
posted by ながたさん at 19:58| クルマ

2018年05月07日

本「落語とは俺である。 立川談志唯一無二の講義録」立川談志





 談志師匠は極めて評価が高い方なのですが、僕にはたまに映像で観る高座を拝見してもどこがどう良いのかわからない。「わからない」ものはモヤモヤするものですがそうこうしてるうちにお亡くなりになる。亡くなられてしまうと「あるいは現場ではオーラみたいなものが噴出しててそれに当てられるのか」というような仮説も検証できない。

 でも幸いにしてこの本で、なんとなく、ですけど、モヤモヤがボンヤリ輪郭を持つ。

 落語とは何か。
「人間まるごとの肯定」と定義すると、救われることも多い反面、普段慣れ親しんだ「常識」をもひっくり返さねばなりません。
 というよりも、だいたい人々を苦しめる「抑圧」ってものはその「常識」の副産物みたいなものですから、抑圧の開放は常識の破壊(無視)とほとんどセットになっている。
 ですがそれをすると商業電波(円盤その他)には載せられない。
 だから多数にはリーチしない。
 でも高座ではできる。
 だからお弟子さん達は、そしてファン達は心酔もする。
「(こんな(人間の業を掘り起こして見せつけるような)芸をする人は)談志以外いねぇじゃねえか」とまで言い切れる。
 なーるほど。
 やっぱりなんでも疑問に思ったら現場行かんといけません。

 しかしそれ(因業をも肯定する)はやはり修羅の道で、それができる人とそうでない人がいます。落語に限らず芸術全般で。
 僕は、できる人のみを芸術家だとする考え方にはちょっと反対で、なぜなら常識を常識として肯定するだけでも人の心にはちゃんと浄化作用が働いて、元気にもなるし気分も晴れるから。

 できる人、というのは一歩間違えれば自分もそちら側に転落する、というエッジのところで、しかしその一歩を踏み外さないように自分を空高くから俯瞰する視点を持つ人のことで、まあ天性ですわ。あとからなろうと思ってなれるもんでもないし、そうでない人がなろうとか思うようなもんでもないでしょうし。

 どうしてもやってる者はそこにこだわりが生じて、がんばってギリギリ歩こうとかするんですけど、観てる者からするとアウトプット以外はあんまり興味ないところなので、まああまり考えすぎない方がいいですな。

 観てる者はむしろその方がよく、自分の身体が勝手に「わはは」と反応してしまうものを「おもしろい」と言っていればいい、いや言うべき、だと思います。
 この本に限らず、こういう本は読まない方がいいね。

 別の角度から「俺である。」を野暮な言語化すると、なにか物を作るということはすなわち自分が感じたことや考えたことを表すという行為で、それは「俺」以外の何物にもなりません。むしろそれ以外の何かになってる方がおかしい。
 というだけのことだと思います。聞いてる方が勝手に「談志だからまた偉そうに」と勘違いする。もちろん談志師匠はそれを折り込み済み。
posted by ながたさん at 17:27|

2018年05月04日

行政手続の件2つ、マイナンバー、ペイジー。


●先日、お役所へある手続きに行きました。
 webを見ますとその手続きには健康保険証と印鑑、それにマイナンバーが必要、とあります。でも電話かけて確認してみますと、
「窓口で『マイナンバーは持ってない』と言ってください」

 ?

 どうもマイナンバー・カード、持っていれば提示すればいいだけなのですが、カード持ってないのにナンバーを知ってる(通知書で知ることはできる)と、そのナンバーの本人かどうか確認するための書類(パスポートとか免許証とか)が必要なようです。
 でも無いならしょうがないのでぜんぶ要らない、と。

 ぇー。

 でまあ、窓口行ってみますと、
「この書類の太枠線内を書いてください」
とだけ言われ、マイナンバーのマの字も言わない。
(書類を見るとマイナンバーを書く欄は一応ある。太枠外に)
 太枠内の住所とか名前とか電話番号とか生年月日とか書いて、保険証を見せて、OK。(印鑑も要らなかった)

 たぶんマイナンバーの件を触ると、
・カード持ってる人
・カード無いけど番号知ってる人
・知らない人
 それぞれについて対応を変える必要があるので、もう無視することにしてるっぽいです。でも、もちろん自治体公式webにそんなこと書けない。

 現場はどこもたいへんですねえ。

 ということで、マイナンバーがらみの手続きをする時には、むしろ「何が要りますか」と電話でこっそり聞くと「実は要りません」とこっそり小声で教えてくれる、かもしれません。

 もしカードを普及させたいなら、やっぱり「便利」なケースが頻繁にあった方がよく、この手続きの場合も「スマホにマイナンバーを入力すればOK」になっていれば(技術的にはいまでも全然できる)だいぶ印象が違うと思います。

●あと今年から大阪府では自動車税がPay-easyで払えるようになって、こちらは便利でした。

・Pay-easy
http://www.pay-easy.jp/

 すでに銀行のネットバンキングをやってると一番便利ですが、ATMからでもできるようです。要はあの送られてくる支払い書に番号が書いてあって、それをポチポチ入れていくと、口座からスポンと引き落とされる。
 自動車税っておおよその人が3〜4万の案件だと思います。微妙に財布に無いか、あっても出すと心細くなって結局ATM行かねばならん額。コンビニで払う手間もなし。なので、これ便利。
 クレカ払いもありますが、あれは手数料324円掛かりますからね。

 最近、クレカの使い勝手が上がってる、と申しましたが
http://rakken.sblo.jp/article/182978955.html
電子マネーがじわじわ浸透してきたおかげか、あるいは中国でQRコード・スマホ決済が爆発的に増えたからか、既存の決済手段(クレカ、銀行口座引き落とし)の方も努力してて便利になってますね。
 そりゃ決済手段としての使い勝手が悪くなれば、誰も使ってくれなくなる=お客が居なくなりますからね。
 それこそ現金でさえ。

●クレカが尻に火がつくまであの面倒くさくて時間も掛かるサインを求め続けてたのはつまり本人確認ですが、「本人確認」ってそんなに重要なことですかね?

 結局、クレカの場合、逸失時・不正利用時は保険でカバーすることでユーザー・カード会社・店舗(それに保険屋さん)それぞれ便利になったわけですよね。
 今回のぼくの手続きも「もし僕以外の誰かがやっても意味がない」手続きで、極端に言うと本人確認はまったく必要ない。だから窓口で無視できる。
(ま、この件についてはなんでもかんでもマイナンバー使わせろ、という上からのお達しに機械的に反応してるだけ、だとは思いますが)

 マイナンバーの扱いが鬱陶しいのは
・なりすまし
・情報流出
が怖いからで、前者についてはクレカ同様、なりすまされても困らないものにしか使わないか、なりすまされても取り返しがつくようなバックアップを整える、かでとりあえず解決できますよね。
 情報流出の方は……過度に情報を統合しない、ってことしか無いですかね。
 システム側の設計方法とかわからないのですが、たとえば今ネットでどこかの会員になったりすると、だいたいIDがメールアドレスだったりするでしょう。各サイトごとにパスワードを変えて対応する。(中には同じパスワードを使いまわす人さえいる)
 あんな感じで、マイナンバーはそれこそ名前同様にオープンになってて、そこに紐付いてる情報(戸籍、住民登録、年金、保険、税金……)を引き出す時にはそれぞれに違うパスワードが必要、とかでは無理なんですかね。

 まあこれ系って「MITを首席で出た」とかってものすごい天才が設計してるでしょうから、素人が考えるような簡単なことには穴があるんでしょうけど、マイナンバー・システムは考え方がそもそもおかしいから無茶苦茶になってる、ように思います。
 やろうとしてることは別にいいことだと思うんですけどね。

posted by ながたさん at 12:36| 雑記

2018年05月02日

醤油「正金 天然醸造 うすくち生醤油」


 先日買いましたのが空きました。
 おいしかったです。
 下記の宣伝文句には「お料理に」とありますが、もちろんそれもいいのですが、掛け醤油としてお醤油の風味そのものがご馳走。おひたしなんかに掛けると、肝心のおひたしが「醤油を味わう土台」になってしまうぐらい。どなたかが
「エビフライはタルタルソースを食べるための棒」
という名言を残しておられますが、そんな感じ。
 機会があればまた欲しいです。

・当時の模様
http://rakken.sblo.jp/article/182169498.html
・商品紹介
http://www.shima-life.jp/SHOP/201710071.html

posted by ながたさん at 09:30|